2009/04/10
第208号【理念とネーミング】
桜吹雪をあびながら、自転車で走り抜けると、なんとも言えず、
気持ちがいいものです。今日は息子の入園式。桜が残ってて良かった!
ということで、本日のメルマガをどうぞ
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■サロンパスの快進撃
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サロンパスの久光製薬の業績が好調のようです。2009年2月期の
連結決算は純利益が前期比で2%増の191億円、なんと28期連続
の最高益だそうです。
医療品業界は不況期でも強いということはよく言われますが、28期
連続で最高益を出し続けているという会社は、医療品業界でもそれほ
ど多くはないでしょう。
好調の要因は、医療機関向けの「モーラステープ」という商品が、
その使い勝手の良さから患者に支持されていることとか。モーラス
テープとは、要はシップだそうです。
大衆薬部門ではエアーサロンパスが堅調に推移したとか。これも強い
商品ですね。何よりすごいのは、有価証券などの資産の売却で利益
を得ているのではなく、本業の商品をしっかり売って稼いでいるこ
とです。
日本全体が不況で暗くなっている中、この快進撃は輝いて見えます。
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■サロンパシィって・・・
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久光の企業使命は、「貼る文化を世界へ」ということだそうです。
その願いは、「貼って手当てすることの良さをわかってほしい。貼っ
て手当てすることに驚きと、安らぎと、感動があることをわかって
ほしい」ということだそうです。
サロンパスのCMも「貼るはサロンパス」というコピーで展開して
いますが、とにかく「貼る薬」にこだわっているんですね。そのこと
を理念にまで掲げ、全社の資源を投入していることに強さの秘密があ
りそうです。
この「貼る文化を世界へ」という使命は、
「サロンパシィ/Salonpathy」という言葉で表しているそうです。
冗談なのか、本気なのか、いやもちろん本気なのでしょうが、この
あたりのセンスというか、バランス感覚というか、愚直さというか、
絶妙なんですね。「貼る」を追求する企業の姿勢が、笑えるほど、失
礼、痛いほど伝わって来るのです。
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■結局、サロンパス
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昨日、首を寝違えて、痛くてどうしようもないので、家にあった
シップを首に貼っていました。家に買い置きしてあったシップ剤は
やっぱりサロンパスでした。
ボクはなぜかよく寝違えるので、シップをよく使うのですが、あれ
って、はっきり言って効いているのかどうか、良く分かりません。
いえ、おそらく効いているんだとは思いますけど、実感できないので
すよね(久光さん、すいません)。
でもやっぱり痛い時には貼りたくなるんです。それで薬局に買いに
行くとどの銘柄のシップも同じに見えて、結局「サロンパスください」
となるんですよね。
この、「結局、サロンパス」という状態を作り上げてしまった久光
製薬のマーケティング力に、ボクたちは唸らされるわけです。
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■ネーミングという差別化要素
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商品やサービスが成熟してしまって、機能や品質で差別化できなく
なった時、「ネーミング」の強さで差別化できることがあります。
日経産業消費研究所の「日本企業のブランドマネジメント動向調査」
によると、直近2年間で最もヒットしたブランドの理由としてその要
素を尋ねたところ、「ネーム」を挙げる割合が78.2%に達したそうで
す。
このことは、成熟化した市場におけるネームの重要性を物語っていま
す。(参考:コモディティ化市場のマーケティング戦略 恩蔵直人著)
インテル、ユニクロ、マルボロなど優れたネームの多くは、シンプル
であることが多いとか。人間が瞬時に記憶できる容量は7桁プラスマ
イナス2程度だそうですので、サロンパスもヒサミツもその要件をし
っかり押さえています。
サロンパス飛躍の影には、理念の明確さとネーミングの覚えやすさが
あったのか。
とにかく、不景気を吹っ飛ばすその快進撃に、ひさびさに明るい気持
ちになったのです。
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■編集後記
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4月23日の勉強会は、小さな会社がどの面で他社と差別化し、お客
様に買って頂ける仕組みを作っていくかについて話そうと思っていま
す。今後シリーズ化していきますので、今回ご都合のつかない方は、
是非次回(6月開催予定)にご参加ください。それから、不況下に
しっかりとした経営判断をしていくためのサービスとして、「経理代行
+財務アドバイス」というサービスを始めました。コスト削減にもつ
ながるサービスですので、是非ホームページをご覧ください。
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(第208号終わり)
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