2010/06/25
第271号 【ネガティブなことが信頼につながる】
日本対デンマークの世紀の一戦、このメルマガが届く頃には結果が
出ていることでしょう。さて、どうなったのか・・?
(連続271週間、無休で発行しています。6月ももおう終わりですね)
◎経理代行+財務アドバイスパック
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■ネガティブなことも明確にして
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参院選が近付いています。各党ともマニュフェストを掲げ、自分た
ちの政策の正しさや国民・企業が享受するメリットを競い合ってア
ピールしています。
自分達に投票してもらうために、自分たちの良いところを強調する
のは当たり前のこと。しかし、良いことばかりではなく、予想され
る悪いこともきちんと説明して欲しいと思います。
メリットの裏には必ずデメリットがあり、リターンを得ようとすれ
ば、必ずリスクがつきまとう。
ポジティブなことばかりではなく、ネガティブなこともしっかりと
押さえ、国民にしっかりと説明することが、信頼を失いつつある政
治家たちが地位を挽回するためには必要だと思います。
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■誠実さがリピートや紹介を生む
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悪い知らせほどきちんと先に報告せよ。良い知らせは後でも良い。
新入社員として仕事をし始めたころ、教育担当の先輩に口すっぱく
言われたことです。
これは商品やサービスを売るときも同じで、商品などの良い点ば
かりではなく、悪い点についてもきちんと説明しておくことが、
クレームを回避するうえで重要です。
また、そういったネガティブな情報を隠さずに説明することで、か
えってお客様からの信頼を得た、という話はよくあること。高額商
品や長期に渡って契約するような商品においては特に重要です。
例えば、車販売で近々ニューモデルが発売されると分かっているの
に、それをお客様に知らせずに売ってしまうことは、ビジネスとし
てどうなのでしょうか?
現行モデルを買う気になっているんだから、その気をそらさないよ
うに黙って売ってしまえ、と指導する会社も多いのでしょうが、
後でその事実を知ったお客様は、裏切られた気分になるでしょう。
やはり真実を伝えることでお客様の信頼をつなぎ、リピートして
もらい、友人を紹介して頂く、という流れを構築することが、息の
長いビジネスを行なっていくためには重要です。
特に日本のように今後人口が減っていく社会においては、新規顧客
を見つけ続けることはだんだん困難になっていきます。
そういう社会では、今いるお客様といかに真剣に向き合い、長期
的な関係を維持するかが問われるのです。
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■ワークライフバランスなど、当社には無い!に学ぶ
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採用時においても、会社の内情を包み隠さず応募者に説明しておく
ことは、入社してからの「話が違う!」を無くすためにはとても重
要なことです。
システム開発会社、ヘッドウォータース(東京都新宿区)は、1人
3役をSEに強いたり、軍隊式研修を行なうなど、「日本一厳しい
会社」であることを、就職説明会で篠田代表が学生に向かって説く
そうです(日経トップリーダー2010年6月号より)。
「うちにはワークライフバランスなどない。日本で一番厳しい会社
だと思ってくれ!」
と代表が叫ぶのだとか。
それでも、就職説明会には立ち見ができるほど人気で、就職を希望する
学生が押し寄せるのだそうです。
それは「ワークライフバランスなど無い」というネガティブな面
をきちんと説明し、それを補って余りあるほど魅力的な「世界で戦
えるSEを輩出し、技術立国の日本を支える」というビジョンが学生
たちの心に訴えるからなのでしょう。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではどうでしょうか?
自分のダメなところ、ネガティブなところをあえて説明することで
信頼や親近感を持ってもらうことができます。
僕も自分のダメなストーリーをさらけ出すことで、多くの方に親近
感を感じてもらい、それが信頼につながっていった体験をしました。
(これをさらけ出しマーケティングと呼んで推奨しています。
さらけ出しマーケティング→ https://raymac.jp/sarakedashi )
完璧な人なんていないと、誰しもが分かっています。それなのに、
僕たちは自分の良いところばかりアピールし、相手に気に入って
もらおうとしてしまう。
相手は、優秀な僕たちを求めているのではなく、ウソ偽りない僕た
ちを求めているのです。
時には失敗もする、人間味のある人間を、人間は求めるのだと思い
ます。
さて、あなたのネガティブな情報は何ですか?
それを補って余りある魅力は何ですか?
この週末、雨でもみながら、考えてみましょうか。
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■編集後記
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ある調査によると、国民幸福度ナンバー1はデンマーク、対して日
本は90位なんだとか。経済規模で言えば日本はデンマークを圧倒
している。でも幸福度は圧倒されている。とすると、経済成長の先
にあるのは幸福ではない?・・・という一抹の不安をこの世紀の一
戦を前に考えてました。
(第271号終わり)
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