2010/06/21
仕事の壁は乗り越えるな。
作詞家の秋元康さんに、経済評論家の勝間和代さんがインタビューするNHKの番組(再放送)を偶然見ました。秋元さんの人生や仕事に対する考え方が胸にグサリと突き刺さるほどに鋭く、時間を忘れて見入ってしまいました。
秋元さんの発言内容を少しご紹介しますと、
①予定調和を外す
皆が「こっちだろう」と思う方向をあえて外すと、面白いものができる。アイドルのポスターはニッコリ笑顔が普通だったが、小泉今日子を売り出したときは、 本人の頭蓋骨レントゲン写真を使ったという。「頑張ればできる」という予定調和的な勝間本の打開策として、「勝間さんのゴルフ本」を提案していたのが可笑 しかった。
②仕事の壁は乗り越えるな
壁は乗り越えられないから壁なのだ。乗り越えられるのは塀である。壁に当たったときは、左右にズレて、どこかに抜けられるすき間や穴がないか探すという。 勝間さんが、「目標を設定し、乗り越えよ」というタイプの人なので、その対比が面白い。秋元さんはいい意味で肩の力が抜けている。
③プレゼンの極意
クリエイターなどが、「大衆はこのように思っています」と言うことがあるが、自分もその大衆の一人だということを忘れている。自分が買わないものは、大衆 も買わない。また、説得ではなく、納得させなければプレゼンは通らない。「北風と太陽」で言えば、太陽であるべき。無理やりではなく、自然にコートを脱ぎ たくなるような。
④プレゼンを通すためには
実績を積み上げるしか方法はない。実績とは、会議の議事録を上手くまとめてくれたとか、そういう些細なことでも良い。誰かが自分の実績を他の人に語ってくれて初めて、実績は実績となる。自分で言ってるだけでは弱い。
⑤人間関係にコツはない
人間関係を構築するためのコツやテクニックなど意味はない。いかに信頼されるかだけ。そのためには、とにかくブレないこと。同じスタンスで自分の仕事を繰り返す。継続。これしか信頼を得る方法などない。
⑥失敗しても、ポジティブにいること
成功は、1%の才能と、1%の努力と、98%の運である。大半が運で決まるとすれば、失敗しても自分を責めることはない。「今回は運が悪くダメだったが、次はオレの番だ」と思える人が、成功する。自分は運がいいと思おう。
⑦人脈
人脈は、パーティでは生まれない。そういう場で名刺交換した人と仕事をしようと思わない。秋元さんも人見知りだそうだ。「仕事というのは、机の上で生まれ るものだ」。パーティでは生まれない。企画を机の上で考え、それを色んな人に話す、つぶやく、無駄話をする。そうすると仕事が生まれる。仕事が人脈を作る のだ。
⑧夢は語らなければ始まらない
不言実行でやる方法もあるが、語ることで夢や目標は実現すると思っている。どんどん雑談し、自分の夢ややりたいことを語ろう。
「論理&効率化&頑張る」の勝間さんに対し、「僕は怠け者だから」と笑う秋元さんのリラックスしたスタンスがとてもカッコイイ。
実績の偉大さはここで紹介するまでもない天才・秋元さんの、「能力は誰しも同じ」という言葉は、にわかには信じられない。
しかし、なんだかとても温かくて、とてつもないエネルギーをもらった気がしました。
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