2024/07/05
第1002号 なぜ苦しいことを誰かに話すと気分が軽くなるのか
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■大昔から変わらない脳の働き
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「メンタル脳」という本を読みました。
僕たちが断崖絶壁に立った時、
恐怖で足がすくむのは、
脳が危険を回避させようとしているからだそうです。
脳は私たちが生き延びることを最優先にしています。
それは大昔、
私たちの祖先がサバンナでサバイバルしながら生きていたころから、
脳に組み込まれたプログラムなのだそうです。
気分よく幸せに暮らすためではなく、
とにかく死なないためにどうすればよいか、
脳はそれを最優先する。
そのために脳は私たちに降りかかるあらゆる危険を遠ざけようとします。
だから断崖絶壁に近づくと
「うわー恐い!」と恐怖心を起こさせ、
安全な場所に戻そうとするんですね。
参考:「メンタル脳」アンデシュ・ハンセン著
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■危険を回避するために
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僕たちが、
嬉しかったことよりも、
苦しかったことや腹が立ったことをよく憶えているのも。
この脳の仕業です。
これらを忘れないようにして、
次にまたそういう事態が来た時のために
備えさせるんですね。
楽しいことだけ思い出してハッピーに生きられたらと思いますが、
そうやって生きていると危険を顧みなくなり、
身を守れない。
ゆえに、
ネガティブなことほど忘れないように脳は働いているのだそうです。
(若干、余計なお世話なような気もします)
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■新たな色をつけて保存
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僕たちの脳がそんな風だから、
苦しいことや腹が立つことをなかなか忘れられず、
いつまでも悶々とすることがあります。
そういう時は、
明るい雰囲気の中で、
信頼できる好きな人に、
そのことをできるだけあっけらかんと話してみる、
というのが良いそうです。
腹が立ったことを思い出すとそのシーンがよみがえって、
当時と同じように腹が立ってきます。
しかし記憶というのは取り出したときの自分の気分に色づけされるそうです。
だから明るく安心できる状況で腹が立った時の記憶を口に出すと、
その時の気分に記憶が色づけされ、
少し腹立ちが減るのです。
苦しみでも、苦しみが少しへるのだそうです。
だから、
ネガティブな感情が忘れられない時、
信頼できる誰かに安心できる状況で聴いてもらうということは、
気分を軽くするためにとても意味があることなのだ、
ということです。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではいかがでしょうか?
僕たちはネガティブな感情を誰かに聞いてもらうことの重要性を
過小評価していないだろうか?
特に男性は、
聴いてもらっても何も解決しないから話してもムダ、
と思いがちではないだろうか?
それで自分の中にモヤモヤを抱え込んで、
事態を改善させないまま放置してしまう・・・。
これはカラダにも心にも良くないですね。
頭から離れない苦しかったこと、
腹が立ったこと、
これらネガティブな感情を誰かに話してみる。
そうすると脳は、
新たな色づけをして保存し直してくれる。
そのとき、
前より少し気分が和らぐのです。
同僚や部下はどうだろう?
彼らの抱えているモヤモヤを聴いてあげたら、
少し楽になってもらえるかもしれません。
あるいは顧客に対してもできるかもしれません。
時におせっかいな脳の特性を知り、
上手に対処することで、
昨日より気分よく前に進める可能性があります。
僕もやってみます。
ぜひあなたも。
応援しています。
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