2024/07/26
第1005号 命を守る会社、意味と意義が人を動かす時代
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■命を守る会社
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日経トップリーダー7月号の記事から。
消防団員や漁師むけの業務用かっぱを作る老舗メーカーが
人材の採用難で困っていた。
学生向け企業説明会で「かっぱメーカーです」と名乗っても、
振り向く学生はゼロ。
そこで学生の長期インターンシップを受け入れて試行錯誤したところ、
若者が「社会貢献」にやりがいを感じることに気づく。
そこで会社を『かっぱを作る会社』ではなく、
『水に関わるすべての人々の命や安全を守る会社』
と定義し直して、
世の中にアピールすることにしたそうです。
その背景には、
雨の日に起きる子供の交通事故を、
自社の新しいかっぱで減らしたい、
という強い思いもあったそうです。
こうして「命を守る会社」として再定義した会社には、
企業説明会で学生が80人も殺到する!
という大きな変化が訪れたそうです。
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■モノ→コト→イミ→イギ
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モノからコトへ。
モノが溢れた現代では、
モノでなくコト(体験・解決)が重要だ、
それがないと売れませんよと言われます。
そして昨今はコトからイミ(意味)が重視される時代になってきました。
その商品・サービスに意味があるか?
私がそれを買う意味とは?
あなたがそれを売る意味とは?
これらが強く問われるのです。
さらにイミからイギ(意義)へ。
つまり、
「その商品・サービスの社会的意義は何か?」
という問いが突きつけられるように
時代は変化しています。
このかっぱメーカーさんは、
単なる「モノ売り会社」から「社会的な意義を追求する会社」に変化し、
若者の支持を集めたわけですね。
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■パート募集が大成功
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この話を読んで、
A社さんのことを思い出しました。
そのA社さんは子供用おもちゃをネット通販している会社で、
倉庫に在庫している商品を注文が入る都度発送する、
という仕事をしています。
A社では、
毎年クリスマスシーズンになるとプレゼント用のおもちゃの注文が増え、
その注文をさばくために臨時的にパートさんを募集します。
しかしその「倉庫内軽作業」の募集にはなかなか応募者が集まりません。
そこで社長は一考し、
パート募集のキャッチコピーを変えました。
「サンタクロースのお手伝いをしませんか?」
このコピーに代えた途端、
人が集まり出しました。
それはもう、
求人誌の担当者が驚くくらいのペースで。
私たちの仕事は単なる倉庫内軽作業ではなく、
子供たちにプレゼントを届けるサンタクロースのお手伝いなんだよ、
と定義し直したのです。
それが大成功。
応募した人たちはこの仕事に「意味」と「意義」を感じたのでしょうね。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではいかがでしょうか?
僕たちが売っている商品・サービスは、
顧客にとって意味があるものだろうか?
僕たちがやっている事業は、
世の中において意義のあるものだろうか?
あるいは社員やスタッフおよび関係者にとって、
人生の時間を費やすに足る意味や意義がある仕事だろうか?
価格を下げて集めた客は、
さらに安いところに流れていく。
給料を上げて集めたスタッフは、
さらに高い給料を払うところに流れていく・・・。
そうじゃない人たちと付き合いたいならば、
事業の意味や意義を再定義してみる必要があるかもしれません。
深いところで通じ合う人たちと出会えると思います。
今までとは違った風が吹くことを期待して。
応援しています。
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