2009/04/17
第209号【売上は選ぶもの】
花粉症はあと2週間の我慢だそうですが、本当でしょうか?
ということで、本日のメルマガをどうぞ
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■どこに立地するか
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もし、あなたがコンビニのフランチャイズに加盟するならば、どん
な場所に出店するでしょうか?
サラリーマンやOLを狙ってオフィス街に出店するか、それとも
駐車場が広くとれる幹線道路沿いでドライバーを狙って出店するか、
それとも住宅街や学校の近くで若い人や学生を狙うか。
あなたは商圏人口、通行量、近隣住民の特性、競合店の存在、そし
て投資額など色々な角度から分析し、投資額に対して最も売上が見
込めるところを選択するはずです。
どこに立地するかによって売上に差が出ることは明白。だからこそ
真剣に考え、資料を集め、実際に足を運び、最適解を求めるために
あらゆる努力をするのです。
小売店にとって、立地は売上を左右する重要な要素だということは、
感覚的に非常に分かりやすいことだと思います。
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■売上は選ぶもの
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「売上は伸ばすものではなく、選ぶものだ」と言ったのは、神戸大学
大学院教授の三品和広先生です。
三品先生はこのことをヒロセ電機とSMK、キーエンスとオムロン
などをそれぞれ比較して明らかにしています。
ヒロセ電機とSMKは両社ともコネクターのメーカーですが、SM
Kが成長市場に向けて量産品を供給するのに対して、ヒロセ電機は
量産品には手を出さず、特殊用コネクターに特化しているそうです。
開発品が標準品になると販売を止めてしまうのだそうです。
ヒロセ電機は、取ろうと思えば取れる売上を捨てているのです。し
かし、営業利益は同業のSMKを圧倒している。
同じような理由で、工場の自動制御を扱うキーエンスは、売上規模
では劣る同業のオムロンに、利益では上回るという快挙を成し遂げ
ています。
ヒロセ電機もキーエンスも、手を伸ばせば届くはずの売上に敢えて
手をつけていない。つまり、売上を選ぶことで、高利益率を獲得し
ているのです。(参考:『戦略を問い直す』 三品和広著)
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■キチンとやれば儲かる商売なのか
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小売店の業績が「立地」に左右されるように、他の業種においても
「立地」が業績に与える影響は大きいようです。ヒロセ電機やキー
エンスの事例は、この立地の大切さを示唆してくれているのです。
この場合の立地とは、「誰に何を」売るのか、という意味です。つ
まりどこで商売するのか?ということです。ここを間違えると、い
くら頑張って働いてもなかなか儲からないという状態になってしま
います。
事業をやる上で大切なことというのは色々あると思いますが、「その
事業をキチンとやれば、十分な利益が得られるのか」ということは、
経営者が真っ先に考えなければいけないことだと思います。
お客さんも増えて売上も伸び、目が回るくらい忙しいのに、全然儲か
らないというのでは、会社は存続できません。立地を間違えると、
働けど儲からずということに陥ってしまいます。
社会的に意義が高い事業であるとか、その仕事が好きであるというこ
とはもちろん大切だし素晴らしいことですが、そこから利益が生み出
せるかどうかは、それ以前の、会社の生死に関わる問題なのです。
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■自分レベルの視点で
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あなたの仕事は、頑張ればしっかりと儲かるようになっているでしょ
うか?
とりあえずお客さんを増やそう、売上を増やそうと頑張っている方
は多いと思いますが、それをやり切った時、キチンと儲かるように
なっている事業でしょうか?ということです。
SMKやオムロンのように「拡大」を追い求めると、売上は伸びたと
しても、まったく利益が出ないという状態に陥る恐れがあります。
しっかりと利益が出るように、売上を選ぶという視点を持つ。それは
ポリシーを持って仕事をし、それに反する仕事は引き受けないという
ことです。
つまりは、どこに立つかということ。
自分レベルでも、このことはとても重要だと思います。
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■編集後記
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昨日は昔の仕事関係の方に会って、お茶しました。やはり不況の
影響は色濃く出ていて、状況は厳しいようです。でもこういう時に
こそ、新たな事業の芽を探さなくては、と精力的に動いているそう
です。パワーをもらいました。
(第209号終わり)
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