2007/12/28
第141号【そろそろ山登りを始めませんか?】
首を寝違えて、痛くてどうしようも無く、近所のカイロプラクティ
ック診療院にかけこみました。首は劇的な変化は無かったですが、
ついでに診てもらった腰痛はスッキリ解消し、「ひさびさに興奮」
状態の豊田です。やっぱり健康第一!
ということで、本日のメルマガをどうぞ!
(連続141週間、無休で発行しています!今年もやり切った【祝】!)
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■筏下りと山登り
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今回が今年最後のメルマガですので、今年の後半で最も印象深かった
本から得た「学び」について書こうと思います。
過去のメルマガでも少し紹介しましたが、その印象深い本とは、リクル
ート出身の大久保幸夫さんという方が書いた「キャリアデザイン入門」
という本です。
この中で大久保さんは、キャリアを成功させるための一つのモデルを紹介
してくれています。それは「筏(いかだ)下り~山登り」モデルというも
のです。
これは、キャリアの前半を筏下り、後半を山登りに例えて説明するもの
です。具体的には、次の通りです。
まず仕事を始めてからの10年から15年は、筏下りのように、流れに身を
委ねる。ゴールに価値を置くのではなく、懸命に目の前の仕事に取組むプ
ロセスに価値を置くべきだ、と氏はいいます。
目の前の急流や岩を必死でやり過ごしていくうちに、自然と自分に
基礎的な力がついてくる。若いうちは、この経験が非常に重要なのだ
そうです。とにかく無我夢中で日々の業務に反応してこなしていくの
が、仕事人として備えるべき基礎的な能力を養うためにはとても重要
なのだそうです。
しかし筏下りでよいのはあくまで初級キャリアの段階であり、10年
から15年もすれば急流は徐々に緩やかになり、それほど全力を出さな
くても日々やっていけるようになります。いわゆるぬるま湯状態になる
のです。
これ以上筏下りを続けているとついには流れが平坦になり、筏が川から
海へ出てしまい、ついには自分は今どこにいるのかさえ分からなくなっ
てしまいます。この状態をキャリア・ドリフト(キャリアの漂流)と言
うそうです。こうなってしまうと、仕事人生の将来が描きにくくなって
しまいます。
ですから、筏下りを十分にこなした後は、筏から降りて山登りを始め
なければいけないそうです。山登りとは一つの山(専門分野)を選び、
その頂をまっすぐ目指すイメージです。この分野でプロになろうと決
めて、目標を設定し、それに向かって計画的に登っていくのです。
仕事を始めて10年から15年は、やりたいことが分からなくてもいい
ので、筏に乗って急流を下れ、と。そのプロセス自体に意味があるし、
そのプロセスで色々な人や考え方に出会う。その経験をしっかりと踏
むことが大切なのだ、と。
ただそのまま流れに身を任せ続けるのは危険で、ある時期からは、山
を選び、その山を登り始めなければいけない。つまりそれは「プロ」
になることを意味し、キャリアの後半はこのプロへの道をひたすら
極めていくことになるのだ、と。
これが大久保さんが唱える「筏下り~山登り」モデルなのです。
ボクはこの「筏下り~山登り」モデルという考え方に非常に共鳴した
ので、先月行ったセミナーでも紹介したらとても反響がありました。
で、このメルマガの読者の皆様にも是非シェアしようと思ったのです。
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■間に合ったか?
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思えば自分もまさにこのモデルに沿って生きてきた気がします。
大学を卒業して入社した会社は世間的には「いい会社」でしたが、こ
の会社のこの仕事が自分の一生の仕事だとはどうしても思えず、毎日
のように悩んでいたのを思い出します。
しかし、だからといって自分が何をしたいかなんて分かりませんし、収
入を得て行かなければ結婚もおぼつかないので辞めるわけにもいきませ
ん。そうしている間にも日々の仕事は容赦なく襲いかかってきて、文字
通り筏下りをしているかのような目まぐるしく忙しい毎日を過ごしてい
ました。
悩みながらも仕事をこなしていくと、だんだん仕事にも慣れ、社内で
のポジションもできてきて、居心地が良くなってきます。ぬるま湯状態
になってくるのです。たぶん急流が終わり、海に出かけていたのだと思
います。
その後資格試験に挑戦し、紆余曲折があって(笑)現在に至りますが、
ようやく今、登る山も決まって、登り始めたところです。頂はまだ全く
見えませんが、マイルストーンを細かく立て、少しずつ登っていくつ
もりです。
大久保さんのモデルにギリギリ間に合ったかな、という感じですね。
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■自分レベルの視点で
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皆さんは、今、山を登っていますか?それとも筏下りの真っ最中です
か?
山が見つかった人は、目標をしっかりたて、計画的・戦略的に登って
いくことが大切です。山に入ると色々な困難があります。木が生い茂
り、道らしい道もありません。人が通った道を通れば楽に登れるかも
しれませんが、その道を辿って頂上についても喜びは少ないはずです。
資金力があれば、ヘリコプターをチャーターして頂上までひとっ飛び、
ということも可能かもしれませんが、これもつまらないですよね。登
山家は素晴らしい景色を見るという目標のために険しい山を登りますが
、同時にそのプロセスも楽しみます。手ごわい相手だからこそやりがい
があるし、達成の喜びも大きくなることを知っているからです。
山登りは自分の意思ではじめます。自分で決めて、自分で行動します。
目標は果てしないから、頂上までいけるかどうかわかりません。しかし
一歩ずつでも進めば、昨日とは違う景色が見えるはず。同時に次の現実
や困難も見えてきます。このプロセスを楽しみながら、キレイな景色
が見える頂上を目指していくのが仕事人生の本質なのかもしれません。
一方で、なかなか筏から降りられない人もいるかもしれません。筏か
ら降りるのは勇気がいりますもんね。下手したら足を踏み外して川に
落ちてしまうかもしれませんし、運よく岸に立てて山登りを始めても、
途中で遭難するかもしれません。こういうリスクを考えれば、筏から
降りることは本当に恐ろしいことです。
しかし、この状態を放置しておくと、広い海原に出てしまい、帰って
これなくなる心配もあります。このリスクを考えることもまた、非常
に恐ろしいことです。
両方のリスクを天秤にかけ、自分にとって最良の選択をする。他人に
決めてもらうのではなく自分で決める。それが非常に大切です。筏に
乗り続けて海に出てしまっても、ひょんなことから魅力的な島に出会
うかもしれませんしね。その島があなたにとても合っている島かもし
れません。その判断は自分以外の誰もすることはできません。
筏に乗り続けるか、降りて山登りを始めるか。何が正解なのかは、
誰にも分かりません。
分からないから、考えるしかないですね。自分で。
考えて考えて、決めましょう。
お正月だし、おせち料理をつつきながら、ゆっくり考えてみるの
もいいかもしれません。
(それで結論が出なかったら・・もう一回だけ考えてみよう!)
(それでも結論が出なかったら・・・親戚のオジサンに聞いてみよう!)
(それでも結論が出なかったら・・・おみくじを引いてみよう!!)
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■今週の1冊 『キャリアデザイン入門』 大久保幸夫 著
★★★★★
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自分のキャリアだけでなく、社員や部下のキャリアを考える上でも
非常に参考になる本です。偶然ですが、とても良い本に出合えたと
思っています。「基礎編」と「専門力編」の2冊に分かれており、後者
では、中高年意向のキャリアについてもヒントを与えてくれます。
若者だけでなく、中高年のキャリアについても言及しているところが、
他には無い特徴だと思います。実務的でベストセラーになるような
派手な本ではありませんが、ボクにとっては重要な本になりました。
興味のある方はコチラカラ↓
https://www.raymac.jp
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■編集後記
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今年も残すところあと3日と少々ですね。何か年末にバタバタと仕事
が入り、計画通りに行かない日々にイライラしていました。でも、こ
んなボクに仕事を依頼してくださるクライアント様あってのことです
から、イライラしてはいけませんね。また、つたないボクの文章につ
きあってくれている読者の皆様にも、改めて感謝申し上げます。本当
に今年一年ありがとうございました。来年もより役に立つ情報をお届
けしていきたいと思っております。良い年をお迎えくださいね。では
また来年会いましょう!(正月に備えて、緊急ダイエットしなきゃ!)
(第141号終わり)
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