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豊田礼人の基本的な考え方を
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2016/01/22

第562号【言葉じゃなく、姿勢です】

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■事業承継に悩む父
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昨日、ある運送会社の経営者と会い、
事業承継問題について相談を受けました。

 

その経営者の長男を次期社長として予定しているのですが、
会社の方針をめぐって意見が対立しているのだとか。

 

何かにつけて、社長の方針に反発してくる。

 

また、その経営者から見ると、
長男が本気で会社を継ぐ意欲があるのかが疑わしく、
何とも頼りなく感じてしまう。

 

上司と部下である前に、
親と子。

 

色んな感情が交差して、
なかなか思うように承継が進まないのだ、
とその経営者は悩んでいるのです。

 

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■体一つで勝負しろ
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とにかくこういうときは、
当事者同士が話し合いをするのが一番大切。

 

腹を割ってお互いに思っていることをぶつけ合った方がいいですよ、
と僕。

 

「分かりました。ではその時、
私が懇意にしている税理士の先生に同席してもらってもいいですか?」と社長。

 

これはNO。ダメダメ。

 

せっかくの大事な話し合いの場に、
当事者以外の人が同席すると、
言いたいことがストレートに伝わらなくなります。
長男からしてみたら、
父親が仲間を連れて来て俺を負かそうとしている、
という気持ちにさえなります。

 

1人の人間同士が、
体一つでお互いの意見を言い合うことこそが重要で、
それによって何か感じ合うものがあるはずだ、
と僕は思うのです。

 

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■直接言うのが一番良い
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大事な交渉に、
自分の援軍を連れていくことは心強いですが、
相手には良い印象は与えません。
「こいつ、逃げているな」と思われます。

 

銀行への融資の交渉にコンサルタント連れていけば経営者は安心かも
知れませんが、
銀行側に伝わる熱意は半分になるでしょう。
「なんで1人で来ないのだ?本気でやる気あるのか?」と。

 

社長が社員に言いにくいことを、
間に入って代わりに伝えることを売りにするコンサルタントがいますが、
社員からしてみれば、
「何で社長が自分で俺たちに直接言わないんだ?」と不審に思うでしょう。

 

言いたいことは、本人が、言うべき相手に、
直接言うのが一番良い。

 

そこを逃げていたら、
絶対に思いは伝わりません。

 

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■自分レベルの視点で
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自分レベルではいかがでしょうか?

 

以前、知り合いに頼まれて、
ある経営者を紹介したんです。
商談をさせて欲しい、と。

 

その経営者は業界ではまあまま有名な方で忙しいのですが、
僕はその知り合いにもお世話になっていたので、
無理を言って時間をとってもらったんです。

 

その時、
僕の知り合いは、
アシスタントの女性を一緒に連れてきました。

 

僕は、「あ、この商談は失敗する」と直感的に思いました。

 

なかなか会えない人に初めて会える機会。
そんな大事な時に、
1人で勝負に来なくてどうする?
と思ったんです。

 

せっかく男同士で人間関係を作れるチャンスなのに。
1対1でぶつかれば、ぐっと親密になれたかもしれないのに。

 

案の定、僕の知り合いはそのチャンスを活かせませんでした。
その後、つながることもできませんでした。

 

大事な人と大事な話をするとき、
余計な援軍は必要ない。

 

体一つでぶつからなきゃ。
大事なのは言葉じゃなく、姿勢です。

応援しています。

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■編集後記
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国民的グループのSMAPの解散騒動。日本中が大騒ぎでしたね。
その国民的な人気者でも、
1人の権力者の前では全く無力だったという事実が露呈しました。
まあ呆れたというか、失望したというか。
結局、そんな不自由な中で生きている本人たちは、
果たして幸せなのかどうか、と余計な心配をしてしまいました。

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