2016/01/15
第561号【聞いてから作ろう】
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■画期的な商品です!は危ない
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あなたの事業が成り立つかどうかは、
あなたが売っている商品(サービス)を
欲しいと思う人がいるかどうかです。
これ、
すごく当たり前な話なんですけど、
欲しいと思う人がいるかどうか分からないのに、
根拠の無い楽観的な予測のもと、
実際に調べることもなく、
商品を作ってしまう人って、
結構多いんですよね。
で、お金をかけて作ってみたものの、
想定した客にまったく響かず、
ゆえにまったく売れない、
という事態に陥ってしまう。
「そんな人、いるの?」と思われるかもしれませんが、
これが意外とたくさんいるんです。
「どこにも無い画期的な商品だ!」と本人の鼻息は荒いのですが、
欲しいと思う人もどこにもいなかった・・・、
と笑えない話になってしまうのです。
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■富裕層狙い、も危ない
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昨日会った経営者も、
危うく「笑えない話」を作ってしまいそうな人でした。
事業内容は詳しく言えませんが、
地域の資源を活用した新しい商品を開発したそうで。
話を聞いてみると、何となく良さそうな感じはするものの、
本当に買う人がいるのかは見えにくい商品。
価格も高いのですが、
「富裕層狙いですから大丈夫です!」と言う。
(この富裕層狙いというのが、クセモノでして)
色々と準備不足なのに本人たちは前のめりで、
「もう実際に作ろうと思っている」と言うんです。
ちょ、ちょっと待ってください、と僕。
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■最低100人に聞け
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自分たちだけで一方的に発想した商品に対して、
安くない開発資金を投下するのは危険すぎますよ。
まず、想定するターゲット層に対して、
調査をしてみてください。
それを最低100人くらいに実施して、
仕様や価格を決めても遅くない。
資金が潤沢にあるわけではない中小企業。
失敗したら、
大きな打撃を受けるかもしれないプロジェクト。
そういうものに対して、
買い手の反応も調査せずに実行するのは無謀すぎます。
故スティーブ・ジョブズのような天才であれば、
消費者調査なんていらないかもしれません。
消費者の意見を入れすぎると
かえってつまらない平凡な商品に成り下がってしまうという指摘もあります。
しかし、我々凡人が、
限られる資金の中で確実に事業を軌道に乗せるためには、
調査不足の無謀な投資は極力避けるべきだと思います。
まずは顧客に聞け、です。
これは本当に大事なことです。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではいかがでしょうか?
自分のアイデアを他人に披露するのって、
恐いですよね。
冷たく反応されたり、
露骨に否定されたりしますから。
せっかく盛り上がった自分のモチベーションが、
それによって一気にしぼんでしまうことも、
恐いですよね。
おそらく、僕たちは無意識にこれを避けているのかもしれません
でも、
やはり買う人側の意見は、
出来るだけ多く集めたほうが良い、
と僕は思います。
否定されれば、
その瞬間は悔しいですが、
少なくとも自分以外の客観的意見が得られるわけですから。
それを聞いた上でも、
まだ勝算がある事業プランならば自信を持って進めばいいし、
修正が必要であると認めるならば、
素直に修正すればいい。
勢いだけで、
調査不足のまま、
大金を投じることだけは避けましょう。
小さな失敗はたくさんすべきですが、
致命的な大きな失敗はしないほうがいい。
取り返しがつかなくなります。
聞くのはただですから。
そこを「効率化」しないように。
応援しています。
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■編集後記
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1月ももう半分終わりますね。
こんな調子で、今年も月日はどんどん流れるでしょう。
だからやりたいことを優先的にやらないといけません。
やりたいことをやり切る1年にしたいですね。
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