2015/07/03
第533号【人に頼らないビジネスモデル】
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■環境は変わったのだ、とっくに
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先日、
樹脂関係製品の製造を行っている会社の経営者と会いました。
今までは、
営業なんてしなくても、仕事が向かうからやってきた。
仕事を間違いなくこなしていれば、十分な利益が得られたそうです。
しかし、環境は変わった。
今まで仕事を出してくれていた顧客企業はほとんどが中国に移ってしまい、
仕事が激減している。
工場の機械は一部が稼動しておらず、
赤字を垂れ流している。
何とか新しい販売先を開拓し、
売上を増やさないといけないが、どうすればよいか、
と、その経営者は切羽詰まった顔を僕に向けるのでした。
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■業績が悪い原因は?
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その経営者は、
「当社の業績が悪いのは人材がいないからだ。
当社が携わっている技術分野に詳しく、
かつ商品を買ってくれる企業にパイプを持つ人材を雇いたい。
かつ、自分の言うことをよく聞いて素直に行動してくれる人じゃなきゃダメ。
そういう人を雇えれば、必ず業績は回復する。
そういう人を雇うにはどうすればよいか教えて欲しい」
と僕に聞くのです。
うーん・・・・(ハッキリ言って、そんな人、いません。)
ちなみに「この分野」というのは非常にニッチで、
ピッタリの人材を探すのは不可能に近い。
仮にそういう人に出会えたとして、
その人を雇えるくらいの好条件・好待遇を示せるかどうかは甚だ怪しい状況・・。
雇える状況にないのに、無いものねだりばかりしている。
これには、大きな違和感を覚えざるを得ませんでした。
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■人に頼らないビジネスモデル
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特殊な人材に頼ったビジネスモデルは、
その人がいなくなった途端に破綻します。
会社の経営を預かる経営者がそんなリスキーなビジネスモデルを
作ってはいけません。
賢い経営者が目指すべきは、人に頼らないビジネスモデルの構築です。
つまり、誰がやっても同じ成果が出せる仕組みを作り出すことです。
これは、経営者の最も重要な仕事です。
誰がやっても同じ成果が出せる仕組みができれば、
ビジネスは大きくなります。
人に頼ったビジネスを作ってしまうと、
人材の採用の良し悪しで、
業績が大きく揺さぶられてしまいます。
すべてを解決してくれる優秀な人材なんて採用できるわけがない。
そんな人は、いない。
この前提で、
どれだけ人に頼らないビジネスモデルを組み立てることができるか、
が勝負なのです。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではいかがでしょうか?
僕たち起業家は、
全てを自分でやってしまいがちです。
つまり、
自分の能力に頼ったビジネスモデルを作ってしまっています。
いや、僕のビジネスなんて、まさにコレですよ(汗)。
しかし、このやり方だと、ビジネスは大きくは伸びません。
自分自身のキャパシティや能力の限界がボトルネックになってしまうからです。
起業家・経営者がやるべきは、
自分が全部やるのではなく、
誰でも同じ成果が出せる仕組みを作り上げること。
これができたら、次に行けます。
ぜひ、考えてみてください。
最近、僕もよく考えています。
応援しています。
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■編集後記
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梅雨本番、という感じで雨&曇りの毎日ですね。
夏が待ち遠しい、今日この頃です。
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