2020/08/07
戦略ってなんですか?
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。
今回のテーマは【戦略ってなんですか?】です。
◆ターゲットとトンガリ
この前ある経営者と話していて、戦略とは何か?という話になりました。
その経営者いわく、「戦略とは、ターゲットを絞り、そのニーズを満たす方向性で、トンガること」
つまり、ターゲットとトンガリをはっきりさせることが、戦略を決めるということ。
トンガリとは強みであり、他社との差別化ポイント。
このトンガリによって、ターゲットを射抜くことこそ戦略。
とても分かりやすく、僕がいつも考えていることとピッタリ合ったので、やっぱりそうだよね、とうれしくなりました。
◆資源配分
違う日に別の経営者と話していたとき、その経営者は、「戦略とは資源配分だよ」といいました。
会社の中にある経営資源(ヒト・モノ・金・情報・時間)をどのように配分するかを決めることこそ、戦略であり、経営者のもっとも重要な仕事だよ、と。
その配分の仕方で、会社は生きも死にもする。要は適切なことに適切な資源を使うジャッジをすること。それこそ戦略である。
どちらの経営者も実績十分で、僕が常に尊敬している人たち。
だからというわけではないですが、「やっぱ、そうですよね」と腹に落ちる「戦略」の定義でした。
◆長期利益の安定成長
戦略の定義なんていくつもあって、どれが正しいかどうかなんて、議論しても仕方がない。
要は、どう考えるのが自分にしっくりくるのか?です。自分の目標を達成するために最も使いやすい定義を使えばいいと思います。大切なのは戦略の定義の優劣ではなく、どう考え、どう行動すれば自分は目標が達成しやすいのか?ということですからね。
僕は上記二つの定義に加え、「戦略とは長期利益を安定成長させること」というのも重要だと思います。
短期・瞬間的に利益を獲得するのではなく、会社・事業が継続するための「長期利益」の獲得こそ重要だ、ということです。
まとめると、「戦略とは、長期利益を安定成長させるために、ターゲットを明確にし、トンガリを際立たせ、経営資源を適切に配分していくことを決めることである」となります。
あくまで僕好みの戦略の定義ですが。
◆自分レベルの視点で
自分レベルではいかがでしょうか。
あなたは、あなたなりの戦略を定義し、それに基づいて考え、行動しているでしょうか。
その戦略の定義が正しいかどうかではなく、とにかく何かしらの戦略があるか?ということが重要です。
その戦略を「Aプラン」としましょう。今Aプランを実行中で、それがうまくいっているならばOK。
うまくいっていないならば、Bプランを直ちに考え、そちらにシフトしなければなりません。
AがあればBかCに変更できます。しかし何もなければ修正も変更もできません。
事業はすべて仮説―検証の繰り返しだと思います。Aという仮説を検証した結果だめならば、そこを反省して、あらたな仮説Bを立案し、検証していく。この繰り返しです。
そう考えれば気分も少し軽くなります。
Aプランがうまくいかず悩んでいるあなた。
そろそろBプランを立ててみよう。Aの経験があるから、Bは絶対良くなるはず。
それこそ成長。
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2020/08/05
歩き回って経営しよう
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。
今回のテーマは【歩き回って経営しよう】です。
◆数合わせの経営計画書
先日、飲食店を開業したいという相談者が来ました。創業計画書を書いたので見てほしい、と。
綺麗に作られた計画書。金融機関の様式に整然と並べられた数字を眺める。それなりにまとまっていますが、やはり気になるのが売上の数値。
売上以外の部分はコストの積み上げだから、ある程度正確な数字が出ます。
しかし、売上に関しては根拠がない。コストを賄うような値を、無理やり数字合わせで入れているとしか思えません。
◆足で稼ぐ
「この売上数値は、どうやって出したんですか?」と聞くとムニャムニャと明確な返事はありません。つまり、あてずっぽうに決めている。
そこで、こうお願いしました。
「出店予定地の周辺の同業種のお店を最低3店舗調査してください。できれば5店舗。客として店に行って飲食すれば、客単価、客数を推測できるはず。そこから自店の売上を予測してほしい」
「それから契約した物件を管理する不動産屋さんに、以前入居していた飲食店の業態と客層、売上規模を分かる範囲で聞いてみてください。そこから売上を推測できるかもしれません」
「食材を卸す業者さんに、周辺地域の同業飲食店の売上を聞いてほしい。卸している食材やお酒の量で、売上が推測できるかもしれない。そこから何かヒントが得られるはずです」
相談者は、こういうことを一切せず、起業という大きな賭けをしようとしています。これはとても危険。自分の足でどれだけ情報を集められるか。悲観的に見てもこれくらいの売上は見込める、という根拠をそろえたうえで、なお採算が合う計画ならば、賭けに勝つ確率は高まります。
◆経営者の重要な仕事
自分の商品を磨くことはすごく重要です。
飲食店であれば、美味しいメニューを用意することは、もっとも重要なことのひとつです。
しかし問題は、それを求めている人がいるか?ということです。しかも、自社の採算が合うに足るマーケットのボリュームがあるか?
こういう情報って、ネット検索しても出てこないし、人口動態のデータを見ていても分からない。
分からないから調べないのではなく、自分で仮説を立てて、自分の足で情報を収集し、納得のいく計画を立てることこそ、起業家・経営者の仕事です。
◆自分レベルの視点で
自分レベルではいかがでしょうか。
僕たちは、自分で調べられることを、自分の足を使って調べているでしょうか?
ネットでなんでもわかる時代ですが、本当に必要な情報は、自分で取りに行かなければいけません。
自分の目で確かめる。仮説を立てて検証する。知っていそうな人に聞いてみる。
僕の妻はマンションを買うとき、周辺住民(たとえば八百屋さんとか)に、この地域についていろいろと聞き込み調査をし、「この地は間違いない」という結論を出し、買うことにしました(笑)。
こういうことって、超アナログですが、すごく大事だと思います。
大切な資金を投資して始める事業ならば、なおさら。
足で稼ぐ情報をおろそかにしてはいけない。そしてその情報を自分なりに消化し、決断する力を養おう。
MBWA(マネジメント・バイ・ウォーキング・アラウンド)という言葉があります。「歩き回って経営せよ」ということ。
歩き回れば何かが分かる。
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2020/08/01
最近の仕事を振り返る。コンサルな日々、不愛想な街中華、とか。
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。久しぶりに先週の仕事を振り返ります。
連休明けの月曜日。この日は公的な中小企業支援機関で一日中経営相談。4件こなしました。コロナ禍でも頑張る小規模事業者さんたちの力になればと、知恵を絞りました。でも4件相談が続くとかなり体力を奪われます。脳みそ動かすと、体は動いていなくとも、確実にカロリー消費しますね。
翌日は資料作成デー。たまった資料の整理や次のコンサルに向けての資料作り。合間に、最近契約したスタートアップ事業者へのアドバイスをメールで。この方、かなり一生懸命かつ可能性を感じるので、こちらも刺激を受けています。ペルソナ設定、カスタマージャーニーの設計、強みの棚卸し、などを各種シートを使って組み立てました。
水曜日は「自転車でいけるご近所クライアント様」へ訪問。いい天気だったので、自転車乗ると気持ち良い。そこで社長さん、幹部さんを交えて定期経営ミーティング。経営課題をひとつずつ潰していきます。
ミーティングは午前中で終わり、帰り道の途中にある「街中華」へ。このお店、何を食べてもめちゃくちゃ美味しい隠れた?名店なのですが、接客にかなり問題あり、で損している。この日も注文後にスマホを見ていたら、「うち、スマホ禁止よ」と注意されました。以前、友達を連れていったときは、餃子のタレ用の小皿を2枚お願いしたら断られ、友人と店員が言い合いになっていました(笑)。
会計時、790円だったので1000円札を渡さそうとすると、「会計用トレイ」に置け、と指さす。あ、コロナ対応ね、と思ってそこに置くと、お釣りは直接手渡された(笑)。いろいろとこだわりがあるようで。でも、美味しいのに、なかなか足が向かないのは、やはりこの接客のせい。もったいないです。
事務所に戻り、zoomセミナーに参加。講師はレンズアソシエイツの矢野社長。テーマはブランディング。勉強になりました。その後、クライアント様とzoomで定期ミーティング。社長と幹部さんを交え、目下の経営課題について話し合い、取り組むことを決めて終わりました。経営層で意見をぶつけ合うことで、やるべきことが明確になります。僕はそれをファシリテートしたり、質問を投げかけたり、背中を押したりしています。
翌日は公的支援機関で相談業務。久しぶりに僕が勝手にファンになっている経営者が来てくれて、貴重なミーティング。僕のアイデアを提供しながら、逆にいろいろと刺激を頂きました。いつか、一緒に仕事をさせて頂きたいと思っています。
夕方で公的仕事は終わり、夜から印刷関係のクライアント様で定期ミーティング。この日は営業チームと一緒になって、新企画のアイデア出しをしました。かなりまとまってきて、今後の展開がすごく楽しみになってきました。コンサルと顧問先というよりは、「仲間同士」という感じになってきて、とてもやりやすいです。成果もどんどん出ています。
自宅に戻って、翌日発行のメルマガを書く予定でしたが、疲れすぎてダウン。とりあえず寝ました。ZZZ。
翌日は4時半に起きて、メルマガ執筆。今回で797週間連続発行。今回も、書けて良かった~。
その後午前中は犬山の化粧品系のクライアント様を訪問し、定期ミーティング。新商品の開発方向性や価格設定について熱く話し合いました。売り上げも前年比でアップしていて、単月売上の最高値が出ました。でも気を緩めず、次の展開についてディスカッション。あっという間に2時間半。あわてて、岐阜へ移動し、住宅設備関係のクライアント様へ訪問し、定期ミーティング。この移動パターンの時は、いつも岐阜駅のカフェでパスタランチをするのが恒例。今回もオイルパスタでつかの間のエナジー補給。
そのクライアント様、来月で今期が終わりますが、売上・利益とも目標達成がほぼ確定。やたー!頑張っていろいろなことに取り組み、それらがここにきて見事に噛み合ってきた感じ。コロナじゃなかったら、打ち上げしたいところですねー。
土曜日は、クライアント様の経営方針発表会に参加。コロナで開催が危ぶまれましたが、対策を十分にとったうえで実施。例年よりも簡略化しましたが、無事終えて、良かったです。業績はコロナの影響で売上はやや下がったものの、営業利益は前年比で増。良かった。問題は今期。コロナに負けるな。
その後、レイマックプレスの経営者インタビューで、イタリアで活躍するHATTORI DESIGNの服部代表にインタビュー。イタリアと日本をまたにかけて活躍するデザイナーでありクリエイティブディレクターである服部高志さんのお話は学びが多く、聞いている僕が大きな刺激を受けました。急遽決まったインタビューでしたが快く引き受けてくれて、その優しいお人柄にも惹かれました。
やっぱりデキる人って、謙虚で優しい人が多いですよね。
・・・という感じの1週間でした。明日はオフ。リラックスしまーす。
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2020/07/31
おもちゃと雑貨のネット販売で躍進するイーブレインの北野社長に起業家インタビュー
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。レイマックプレス146号のお知らせです。
【143号目。ネットビジネスも重要なのは「人間力」編】
おもちゃと雑貨のネット販売で躍進するイーブレインの北野社長にインタビューしました。
北野さんには2回目のインタビューでしたが、前回にも増してネットビジネスの裏側の濃いお話を聞かせて頂きました。
北野社長はネットを専業にしていますが、人間味あふれるかなり「アナログ」な人(もちろん良い意味で笑)。起業から現在に至るまでの顧客や仕入れ先との密な人間ドラマに惹きつけられました。
ネットビジネスもやっぱり人間力が勝負。またすごい経営者に出会いましたー。
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レイマッククラブ https://raymac.jp/club/
レイマックプレス https://raymac.jp/club/press/
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2020/07/21
あと1000円を投資できる人になりたい
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。
今回のテーマは【あと1000円の投資】です。
◆キャッシュレス化
キャッシュレス化が進んでいます。
クレジットカードはもちろん、スマホやカードを介して電子マネーで支払いをすることも珍しくなくなりました。
でも海外諸国に比べて、日本は電子マネーの使用率が低いそうです。ある調査によると、日本のキャッシュレス決済比率は20%で、韓国(96%)や中国(65%)はもちろん、インド(35%)にも大きく離されているそうです。(経産省)
日本はまだまだ、現金志向が根強い国、という現状です。
◆お金が減る痛みを紛らす
ただ、キャッシュレスになると、お金の無駄遣いにつながりやすくはなりますね。現金の時よりも、比較的心理的負担を感じず、安易にモノを買っている気がします。
お金を払うという行為は、「お金が減る」という痛みを伴います。キャッシュレス化はこの痛みをやわらげるため、僕たちの消費活動をスムーズにし、それが企業業績にプラスの影響を与えます。
「お金」を払う痛みを和らげるといえば、飲食店などで、メニュー表の価格に「円」や「¥」をつけず、数字のみで表示されていることがあります。こうすることで「お金」を意識させず、支払う痛みを感じにくくさせているのだそうです。(参考「脳科学マーケティング100の心理技術」R・ドゥーリー著)
だからなのか、スタバのメニュー表は、「スターバックラテ 380」のように、「円」なしの数字のみの表記になっています。
気を付けて世の中を見ていると、「円なし表記」の例をちょくちょく見つけることができます。
◆セールはしない
以前、鎌倉シャツの貞末社長が日経MJでインタビューに応えていました。
おもに紳士シャツ分野で事業展開する同社は、このアパレル不況の中でも業績好調です。(注 2018年当時。コロナ禍で状況は変わっている可能性あり)
このたび生地も国内で生産する体制を整え、生粋のメイドインジャパンブランドとして存在感を増していくそうです。
その貞末社長の言葉で印象的だったのが、記者から「あと1000円安かったら鎌倉シャツを買いたい、という消費者がいるかもしれないのに、なぜセールをしないのか?」と聞かれたときに返した言葉。
「絶対にセールはしない。あと1000円の投資を出来ない人は出世できない。自分を成長させるために背伸びしてでも買ってほしい。そういう人がうちのシャツを着て、仕事で成功し出世するのだ」と。
安いから(買いやすいから)買うのではなく、自分の成長のために、しっかり意志をもって買ってほしい、というメッセージです。かっこいいですね。
◆自分レベルの視点で
自分レベルではどうでしょうか?
僕たちは、ものやサービスを売るときに、買う人に「こうなってほしい」という思いをもっているでしょうか。
キャッシュレス化や円なし表記など、支払い時の心理的負担を減らし、買いやすくしておくことは大事なこと。
一方で、意志を持って買ってくれるお客様を獲得し、育てていくこともまた、すごく大事。
その人(会社)の成長を願い、そのためにうちの商品(サービス)を使って欲しい。
もちろん自分のためにも。
そんな強い意志をもって、自分の商品を売りたいですね。
ぜひあなたも。
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