2026/02/10
僕のコンサル独立日記(7)~「セミナー」というツールを手に入れた時のこと~
コンサル独立日記(6)から続く。
印刷会社の営業マン時代、営業の仕事に限界を感じていました。平たく言えば、あまり好きではなかった。呼ばれてもいないのに客先に行って、「仕事をください」「見積りをさせてください」とお願いすることは、本当にストレスでした。受注した後も、「業者」として軽く扱われることも、気持ちの良いものではありません。
コンサルとして独立したならば、「お願い営業」はしたくない。いや、お願いした瞬間、仕事は取れないだろう。なぜなら、お願いしなければならないような、仕事がなくて困っているコンサルタントに、経営のアドバイスを求める経営者がいるはずがありません。
それで、お客の方から接触してきて、「コンサルティングをお願いしたい」と言ってもらう関係性を作ることがとても大事だと思いました。営業マン時代のような、求められていないのにゴリ押しで「お願いします」という営業はつらいけど、必要とされ、向こうから「お願いしたい」と言われて出向く営業は、とても充実感を感じます。
そのために、Web・デジタル・紙などのツールを使って情報発信~見込み客獲得~見込み客育成~受注、という仕組みをせっせと作ってきました。これによって、何社か、クライアントを獲得することができました。
しかし、まだ足りない。もっと受注を増やすためには、この仕組みを強化しなければならない。そのための足りないピースは「セミナー」でした。
仕組みを回し続けながらも、やはり、見込客を増やしたり、濃い客を獲得するためには、実際に「会う」ステップが必要だと感じました。問い合わせ後の商談で会うのですが、そもそも、「問い合わせて、知らない人に会う」ということには、心理的に高いハードルがあります。ましてやコンサルなどという得体のしれない存在に。だから多くの人は躊躇してしまいます。
その点、セミナーは、当該コンサルタントがどんな人か見極めるためには良い機会となります。遠目からちょっと覗いて、僕がどんな感じの者なのかを品定めするにはもってこいの場です。とにかく人前で話すと、人間性がすべて出てしまいますから。それに少し会話することができれば、多くの判断材料を得ることができます。
しかし問題は、自分はもともと内気で、人前で話すことが大の苦手であること。その自分がセミナーをやるなんて、清水の舞台から真っ裸で宙返りしながら、飛び降りるくらい、とんでもないことのように感じました。
「無理だよ。急にそんなこと、できっこない」
「でも、コンサルとして生きていくなら、やらなきゃ」
「うーん、そうだよね・・・。でも、できるかな・・・。めちゃくちゃ苦手な分野だぞ」
「できる、できない、じゃなく、やらないとお前、このまま野垂れ死ぬぞ」
頭の中でそんなことを逡巡し、でも生きるためには仕方ない、とりあえず「話し方教室」みたいなところに行って、トレーニングしてもらおう、と思い、検索してみました。
検索結果として出てきた中にあったのが「セミナーコンテスト」というもの。読んでみると、参加者各々が10分のオリジナルセミナーを発表し、観客が採点して優勝者を決める、というイベントでした。その名古屋大会が近日中に行われるらしい。さっそく見てみることにしました。
行ってみると、そこでは、コンサルタント、士業、デザイナーなど、いろんな業種の人が、自分のノウハウを10分にまとめ、30人くらいの客の前で発表していました。僕も観客として傍聴し、採点しました。そこで感じたことは、僭越ながら「これ、俺ならもっと上手にできるかも」という、根拠のない自信でした。
恐れ多い。でも、振り返れば、サラリーマンをやめて独立すること、未経験のコンサルを業として生きていくこと、これらはすべてこの「根拠のない自信」に突き動かされてきたように思います。
そしてその自信を裏付けする根拠もないまま、勢いに任せて参加の申込をしました。誰に勧められたわけでもない、自分で自分の背中を押しました。
この「セミナーコンテスト」を主宰しているのは立石剛さんという関西の方でした。立石さんが言っていた「セミナーって、参加者よりも、講師が一番成長する」という言葉に揺さぶられ、参加を決めました。
事前に、立石さんによる「セミナーの作り方講座」があり、そこでセミナーの基本を学びます。印象的だったのが、自分をさらけ出し、その自分だからこそ言えることを軸にセミナーを作らないと、人の心は動かせない、ということでした。
それで、僕は自分がサラリーマンから資格試験にチャレンジするために上場企業を辞めたものの全然受からない。中小企業に再就職してなんとか資格取得後、妻・子供・ローンもあるのに、再び会社を辞めて、コンサルで独立して顧客を獲得していくまでの「2ステップ起業」についてのセミナーを作りました。
それを名古屋大会で発表したところ、優勝。その勢いで、東京で行われた、全国各地の優勝者が集まる「全国大会」で銅メダル(3位)を獲得。
この経験を経て、根拠のなかった自信に少しだけ「根拠」が加わり、セミナーを事業上の一つのツールとして、組み入れていこうと思ったのでした。
コンサル独立日記(7)終わり。(8)へ続く。(1)から読む。
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