2025/09/09
僕のコンサル独立日記(4)~2ステップ起業で収入は安定したが、心の中は不安定
コンサル独立日記(3)から続く。
最初にコンサル契約をした中堅企業での仕事は順調でした。経営幹部と常にディスカッションし、現状を把握し、次にやるべきことを決めて実行を後押する―――それを繰り返す。社員さんたちとの関係も良好で、会社は良い方向に向かって進んでいる感触がありました。
一方、元々勤務していた人材会社では、週の半分出勤し、営業の仕事と経理・総務の仕事もするというスタイルになり、こちらも順調。営業の仕事は顧客と人材とのコミュニケーションを密にし、問題の芽を早い段階で摘むことに注力、営業成績も良好に推移しました。
経理・総務の仕事は、年間~月間~週間の業務を一覧化・マニュアル化し、後輩社員と共有することで回していました。社長をはじめ、同僚・後輩のみんなにはとても好意的にこの働き方を受け入れてもらえて、本当に感謝しています。
安定した企業や組織を辞めて、収入をゼロにして、どうなるか分からない起業という道を選ぶということは、とてもリスキーです。若い人ならそういう生き方もOKかもですが、30代後半となり、養う家族がいての起業では、自分のわがままに家族を巻き込んでしまう恐れもあるので、慎重な判断が必要です。
特に住宅ローンを抱えていると、もし返済が滞り、借金まみれになり、自宅を手放すことになったらどうしよう、家族が路頭に迷ったらどうしよう、最悪、一家離散状態になったらどうしよう・・・という不安が渦巻きます。「住宅ローンの縛りが日本の開業率を下げているのではないか」と指摘する専門家もいますが、まったく、その通りだと思います。
僕も、妻・子供・住宅ローンがあったので、それらを抱えたまま、未経験の経営コンサルティングという仕事で起業することは、とんでもない暴挙なんじゃないか、と逡巡しました。この暴挙を覚悟で辞表を出したのですが、幸運にもその後、奇跡の大型コンサル案件の受注があり、元勤務先社長との和解によって、ソフトランディングの態勢が整いました。僕は、思いがけず履くことになった二足の草鞋によって、助けられたのです。
僕の仕事人生は、大企業→中小企業→起業、という順番に進んでいきました。大企業→起業ではなく、一旦中小企業を挟んだことが、振り返るととても良かったと思います。中小企業だからこそ、経営者と近く、「半分独立、半分起業」というわがままな働き方が認められました。大企業ではこうはいかなかったでしょう。このやり方を密かに「2ステップ起業」と呼んで、40代以降の起業志望者には勧めています。
2ステップ起業によって、半分の安定収入を得ながら、半分の時間を使ってコンサル事業に邁進する体制が整いました。収入も安定し、むしろサラリーマンのみの時よりも増えました。子育て中の妻も、安心してくれました。
しかし、僕の心の中は少し違いました。初回としては大きな契約を獲得することができ、はたからは順調にスタートを切ったように見えましたが、実力が足りないことは自分が一番よく分かっています。「この契約が終わってしまったらどうしよう?」という不安に心は支配され、そのストレスに常にさらされていました。
念願のコンサルとしての起業を果たし、収入も想像以上に安定していた一方で、僕の心の中は不安で不安で、ストレスいっぱいだったのです。
コンサル独立日記(4)終わり。(5)へ続く。(1)から読む。
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2025/09/03
最初のアルバイトは「ほぼ高校生」のとき
こんにちは。
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマック・コンサルティング代表、最近夏バテ気味の豊田礼人です。
今日、なぜかふと、自分が初めてアルバイトをしたときのことを思い出しました。たぶん、大学生の息子のアルバイトについて妻と話していたからだと思います。
僕の最初のアルバイトは、中学を卒業し、高校に入学するまでの春休みにやった、引っ越しの仕事でした。
朝早くに引っ越し会社の営業所に集合し、トラックに乗せられて引っ越し現場に連れていかれ、家からトラックへ、トラックから家へ、冷蔵庫や家具やその他家財道具を運ぶという仕事。3月の下旬で引っ越しのハイシーズンだから、人手をたくさん集めていたのだと思います。
2つ上の高校生の姉が、どこかからその情報を持ってきました。僕は中学卒業、高校入学前の「ほぼ高校生」(あるいは、ほぼ中学生?)だったけど、とにかくその話を聞いて、やってみたいと思ったんですね。
特別裕福でもなかったからなのか、あるいは親の方針からなのかは分かりませんが、子供にお小遣いをたくさん与える家ではなかったから、単純に自分で働いて、自分で自由に使えるお金をもらえるということに、強く興奮したのだと思います。
早朝の引っ越し会社の営業所に行くと、トラックが並ぶ駐車場の一角に簡易の机が置かれ、仕事を仕切る事務社員が2人座っています。その前に、僕たちアルバイトの要員が何十人と並びます。すべて男で、僕より年上の大学生か、フリーターみたいな人たち。ほぼほぼ中学生の僕みたいなのはかなり珍しい。
しかも僕はそこへ1人で潜入していたので、勝手がわからず、キョロキョロ、ややオドオドしながら列に並びました。引っ込み思案な性格だったのに、冒険心からなのか、あるいは自分の力でお金を稼ぐことへの好奇心からなのか、とにかく何かに突き動かされてそこにいた自分が、今でも少し不思議に思います。
営業所の中から、その日の引っ越し案件の詳細が書かれた書類を持った運転手さんが出てきて、机の事務男に渡します。事務男はその書類にざっと目を通し、運転手さんと協議し、アルバイトの集団の中から「お前と、お前と、お前」とピックアップしていきます。案件の規模に応じた必要な人数を選び出し、選ばれたアルバイトたちを連れて運転手さんはトラックに乗り込み、引っ越し現場へと出発します。
引っ越しの仕事なので、体力に自信のありそうな屈強な男から選ばれて行きます。力持ちがたくさんいた方が作業ははかどるので、運転手さんも楽になる。僕はそもそもが小柄で、ほぼ中学生で、しかも校則の名残で坊主刈り頭のままなので、選ばれにくい。選ばれずに余ってしまうと、帰らされるか、営業所内の倉庫の中でつまらない軽作業をさせられることになります。
それは避けたい僕はつま先立ちをして、少しでも自分を大きく見せ、運転手さんの方を見ながら「選んでくれ~」と目で訴えます。(僕はこれを「引っ越し花いちもんめ」と呼んでいた。「あの子が欲しい♪」という感じで人気者から選ばれていく・・・)
ただ、こっちとしても怖そうな運転手さんは敬遠したいので、パンチにサングラスしてひげを蓄えているような人が机に立ったときはなるべく首を縮こめて目立たないようにし、やさしそうなおじいちゃん運転手のターンの時にグーっと背伸びして、選んでもらえるように目ヂカラMAXでアピールしていました。
引っ越しですから、遠方に行ったりもするし、市内の近場の転居だったりもします。遠くに行ったとしても観光をするわけでもないのですが、なんとなくワクワクしました。移動中、バイトは運転席の横の席や後ろのスペースに乗り込みますが、人数が多かったり運転席のスペースが狭い場合は、真っ暗な荷台に乗せられて移動することもありました。コンプラとか、めちゃくちゃですよね(笑)。
引っ越しする人の事情もそれぞれです。
古い家から新築を建てて引っ越す人は嬉しそうで、僕たち引っ越し屋のメンバーにご祝儀を配ってくれることもありました。就職や転勤で引っ越す人は新しい環境に引き締まった表情をしていることもあります。
また、家族で住んでいた大きい家から、それより小さな家に引っ越すようなワケアリの様子の人たちもいます。その家族、その人の人生ステージによっていろいろあるし、経済状況やメンタルの具合もなんとなく伝わってきます。ほぼ中学生ながら、少し人生を学んだ気がします。
あのときのアルバイトは、単なるお小遣い稼ぎ以上に、自分が社会の一員になる入り口だったように思います。引っ越しの場面で遭遇した「人の人生の節目に立ち会う感覚」は、今の僕の仕事観にも少し影響を与えている気がします。
今、大学生の息子は、学習塾と居酒屋でアルバイトをしています。そこで感じた何かは、その後の彼の人生において、どんな糧になるのだろうか。お金だけじゃない何かが、きっと得られるだろう、と思います。
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2025/08/27
新プロジェクトの方向性についてアレやコレやと意見交換&ブレスト
こんにちは。最近夏バテ気味の、愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマック・コンサルティングの豊田です。
今日の午前中は、クライアントである印刷会社を訪問。
経営者とともに1か月を振り返り、今後の戦略について意見交換しました。直近の業績もまずまず順調なものの、これから先の更なる成長に向けて、営業面とマーケティング面から検討し、進むべき方向性について確認しました。売上増加策について、コストコントロールについて、新規事業について。
2人で濃密に意見交換しながら思いや考えていることを吐き出してもらい、それらを整理しながらアイデアを加え、短期的なことと長期的なことに振り分けていきます。
その後、スタッフさんも交えて、もう少しミクロな戦術的なこともチェックし、参考になりそうな事例やアイデアを提供しました。
午後は、戻って事務処理とクライアントのアトツギさんと電話でミーティング。新プロジェクトの方向性についてアレヤコレヤと意見交換&ブレスト。
疲れて夕方コンビニへ。まだまだ暑い。アイスコーヒーが沁みますね。
今日も、お疲れ様でした。
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2025/08/22
頭の中がスッキリしたようで、経営者もスタッフさんもニコニコしていました
こんにちは。愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマック・コンサルティングの豊田礼人です。
昨日はクライアントである消費財関連商品のメーカーへ訪問。経営者とスタッフさんを交えて、定例の戦略ミーティングをしました。
今月までの売上/利益数値を振り返り、現在の状況を把握。大きく伸びたカテゴリーもあれば、少し遅れているカテゴリーもあり、昨年比でトントンの状況です。今後の対策をカテゴリー別に検討し、Webサイトのキャッチコピーや配置などすぐに変更できるものはその場で変更し、時間がかかるものに関してはそのスケジュールを可視化し、担当者と役割を明確にしました。
やるべきことがリスト化され、頭の中がスッキリしたようで、経営者もスタッフさんもニコニコしていました。僕とクライアントさんとの間でいい関係性が築けていて、とてもいい空気の中、ミーティングは続きます。
今まで感覚的にやってきたことを、ターゲット客層、競合するメーカーなどを具体的に想定しながら対策を練り、ロジックを組み立てながら実行しています。すぐに効果が出て、売上がガッと伸びたカテゴリーもありますが、コツコツと積み上げることが基本であることに変わりはありません。
何とか、昨対越えは最低ライン、今期の目標値達成を目指して引き続きサポートしていきます。
その翌日、今日は輸入車ディーラーであるクライアントを訪問しました。ここでも、リアルとWebでの販売戦略について密に打ち合わせし、やることリストを明文化しました。
直近のことと、長期的なことを共有し、課題を見えるようにし、解決に向けて動いています。こちらの経営者・スタッフさんとも良い関係性で、かれこれ20年近くサポートさせて頂いています。
酷暑の夏ですが、クライアントの皆さま、本当に頑張っています。しっかりサポートして業績を上げ、さらに発展してもらい、もっともっと元気になっていた頂きたいと思っております。
お役に立ちたいと願い、粛々とやっていきます。
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2025/08/19
メガネを買った話
こんにちは。
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマック・コンサルティングの豊田です。
一昨年、プロフィール写真を撮り直したとき、カメラマンがかけていたメガネを僕に渡し、
「豊田さん、これをかけてみて。似合うと思うから。」
そのメガネをかけてみる。
「うん、いい感じ。それで撮りましょう」
という流れで、そのメガネと出会いました。そのときの写真がこれです。
で、その後、そのカメラマンに教えてもらったお店に直行し、同じブランドのメガネを買い、それ以来、気に入って毎日かけています。
毎日かけていると「このメガネが壊れたら困るな」という思いが湧いてきて、それが次第に強くなってきます。とうとう昨日お店に行き、同じメガネの色違いを購入してきました。
同じタイプのものが1年前より1万円値上がりしていました。恐らく材料高や人件費高や為替などの影響でしょう。でもそんなことは気にならないくらい、このメガネが気に入ってしまっている自分に出会い、少し驚きました。
人は、自分が価値を認めたものや自分の中で優先順位の高いものに対しては、躊躇することなくお金を使う・・・ということなのでしょうか。
マーケティング研究において、知覚された価値(perceived value)というものがあります。これを感じた購入者は、店やブランドに満足やロイヤリティを感じ、リピート購買へつながると言われています。自分が「これは価値がある」と認める商品には、価格上昇があっても購入意欲が維持されることが確認されているそうです。
今回、まさに、これ。
大事にします。
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