2015/09/18
第544号【決断の先送り】
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■働きやすい会社こそ、潰れやすい
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働きやすい会社は、潰れやすい。
破綻した山一證券を題材にした
『しんがり 山一證券 最後の12人』の著者、清武英利氏の
言葉です。
潰れる会社や大きな問題を起こす会社は、
決断の先送りをする傾向が強く、
それが問題を大きくするのだそうです。
山一證券は野村證券と比べても、ノルマは厳しくないし、
締め付けも厳しくなかったそうです。
だから働きやすい。
社内の雰囲気もギスギスしておらず、優しい人が多い。
「人の山一」と呼ばれていたそうです。
優しい人が多かった、と言えば聞こえはいいですが、
優しいからといって、決断を先送りしてはいけません。
結局、その決断の先送りが、あの破綻劇を招いたのだ、
と清武氏は指摘しています。
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■優しいのはいいが、甘いのはダメ
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「何かおかしいな」と思ったとき、
その直感や引っ掛かりにふたをせず、
きちんと向き合えるかどうか。
間違っていることを発見したとき、
相手が上司だろうと顧客だろうと、
はっきりとNOと言えるかどうか。
人間は弱いので、
そういう局面に立っても、
いろんなバランスを考えてしまい、
決断を先送りしてしまう。
先送りすることでその場は事なきを得る。
しかしそれが後々に大きな問題になってしまう。
優しい人間であることは重要だけれど、
甘い人間になってはダメ、ということです。
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■ケリをつけてください
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昨日会った女性経営者も、
決断を先送りしようとしていました。
過去に不良債権をつかまされた張本人と再会し、
その人からの仕事をまた引き受けた。
しかし、
仕事の進め方等、いろいろと不満な点がたくさん出てきます。
やはり、あの人の仕事はすべきではなかった。
前の仕事の支払いもしてもらっていないし。
だけど、この仕事はもしかしたら大きく化けて、
将来大きな売上につながるかもしれない・・・。
根本的には悪い人じゃないし・・。
だから、もう少し様子をみようかと思うが、
豊田さんどう思います?と。
この決断は先送りすべきではありません。
すぐにケリをつけてください、といいました。
前よりももっと大きな負債を抱えてしまう危険性が大ですから。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではいかがでしょうか?
僕たちは、目の前で起きていることに真摯に向き合い、
きちんと決断を下しているでしょうか?
自分から積極的に選択肢を検討し、
責任を取る覚悟で、
決断をしているでしょうか。
決断をするのって、
かなりエネルギーを使うんですよね。
人間、
責任を取りたくないし、
間違えたくないし、
失敗したくない。
あることを決断すると、
他のことは捨てるということになるから、
それも恐い。
だから決断したくない。
とりあえず今日のところはこの辺で・・と
先送りしてしまう。
しかし、自分を甘くしていると、
それが結局は自分を苦しめることになる。
あなたにとって、今、決断すべきことは何か?
リストアップしてみてください。
応援しています。
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■編集後記
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明日からシルバーウィーク。
休める人はしっかり休んで、
休めない人はしっかり稼ぎましょう。
僕は半分休んで、半分働く予定です。
気がつけば、もう9月も終わりですね~。
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