2005/07/15
第13号 ブランドの色
気がついたら、今年も半分終わっていました。
皆さんの今年の目標の達成具合はいかがですか?順調に進んでいま
すか?
私も年初にいくつか目標をたてました。
その達成度はと言いますと・・・・・
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■本日のテーマ:ブランドの色
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「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの社長に、柳井会長
が復帰するそうです。大型のヒット商品がなく業績が頭打ちになって
いる同社を、実質的な創業者である柳井氏が陣頭指揮をとることによ
って立て直す!という目的が、今回の人事の背景にあるようです。
ユニクロはフリースなどの定番商品を、SPAという方式を使って中国
などで機動的に生産し、タイミングよく市場投入する手法で、低価格販
売を実現し、瞬く間にアパレル界の台風の目になったことは記憶に新し
いところです。
その勢いもあって、ユニクロの赤いロゴマークは輝いて見えました。
今回はこの企業カラーについて考えてみます。
ユニクロのライバルである米「GAP」は、紺色のロゴマークです。
競合相手と自分とを明確に区別するという意味において、この選択は
両者にとって重要な選択と言えるでしょう。
ユニクロの赤もGAPの紺も、分かりやすく、とても印象的です。
コカコーラのマークは赤です。それに対し、ペプシは以前、赤と青を
ロゴマークに使っていました。これはあまり良い戦略ではありません
でした。なぜなら、コカコーラと赤の部分がダブるからです。
しかし、最近のペプシは青を前面に出しています。これは、消費者に
対してライバルとの違いを明確に打ち出したいという思いの表れだと
思いますです。とても正しい選択といえるでしょう。コカコーラとの
カラーの違いが鮮明になり、消費者の心の中の引き出しにキチンと整
理されて収納されます。
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■ブランドのココロ:ライバルの逆を行こう
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ライバルの逆をいくことはとても重要です。ライバルと違う色を選ぶ
だけで、自分のブランドを際立たせることができるのです。
例えば、
・コダックがイエローだから富士フィルムはグリーンです。
・フェラーリが赤だからランボルギーニはイエローです。
・吉野家がオレンジだからすきやは赤です。
・セブンイレブンがオレンジと緑だから、ファミリーマートはブルー
と黄緑です。
・スターバックスが緑だから、ドトールはイエローです。
(タリーズはオレンジですが、スタバと似た緑も使っているのは少し
残念です)
但し、カラー戦略がはっきりしているからといって、それがブランドの
強さに直結するとばかりは言えません。
・ボーダフォンは赤、auはオレンジですが、ドコモは?
・バドワイザーは赤、ハイネケンはグリーンですが、キリンは?
・メルセデスはシルバー、BMWは濃紺ですが、トヨタは?
ドコモもキリンもトヨタもとても強いブランドですが、企業カラーは
何色?と聞かれると、すぐに思い浮かびません。
ですが、「ブランドはお客の心の中に存在する」という考え方からす
ると、「色」がはっきりとしている方が、イメージしやすいことは確
かです。ブランド名と「色」がセットで記憶されていれば、お客はそ
のブランドをより鮮明に、より具体的に思い出すことができるでしょ
う。
私は、名古屋のコメダコーヒーのオレンジ色の看板を見ると、反射的
にふらっと入ってしまいます。心のなかに「オレンジ」と「くつろぎ
の空間」が組み合わさって、焼きついているからです。
鮮明に、具体的に思い出すことができれば、お客はそのブランドに親
しみを覚えやすいですし、指名買いされる確率も高まります。
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■自分レベルの視点で
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イメージコンサルタントの西松眞子さんは、著書「魅せる技術」の中
で、「人間の得る情報である五感のうち87%を占めるのが視覚といわ
れている」と書いています。つまり、あなたの印象はパッと見た「色」
によって決定される確率が非常に高い、というのです。
そうであるならば、我々も「色」を意識しないわけにはいきません。
自分に似合う色を見極め、身に付けるものに対してこだわる必要があり
ます。「肌や髪の色によって、似合う色は人それぞれ異なる」とも西松
さんは言っています。一考する必要はありそうですね。
一方で、ライバルと違う色を身につける、という戦略もあります。
例えば、いつもクールなブルー系で決めているライバルの逆をいき、暖
色系の色で暖かいイメージを打ち出してみるというのもいいかもしれま
せん。
ライバルと差別化することで、あなたの色を際立たせるのです。その色が
あなたに似合っていれば、尚よいですね。
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■今日のまとめ
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企業も個人も自分の色を持つことが重要です。
色がなくても強いブランドはありますが、色が明確になっていれば、
お客はイメージしやすいですし、ファンになりやすくなります。
あなたの会社やお店の「色」は明確になっていますか?
あなたのお客がその色を認識し、反射的にふらっと寄ってくれたり、
気軽に電話してくれるきっかけになってくれれば、あなたのカラー戦略
は大成功です。
個人としては、「○○さんって、その色似合いますね」を目指したいもの
です。その色を基準にもっておけば、軸のブレない一貫性のあるカラー
戦略を確立できるはずです。
そして、お客さんや気になる相手の心の中に、自分の「色」を少しずつ
焼き付けていきましょう。
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■今週の一冊
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「ブランドの授業」 阪本啓一著
旭化成を退社後、ニューヨークでコンサルタント会社を設立した
筆者が、ブランドについてわかりやすく説明してくれています。
ブランドとは何なのか、どうやったら強く育つのか、などについて
の解答がここにあります。
私も常々参考にさせてもらっており、このメルマガで引用したこと
もあります。豊田よりもわかりやすくブランドを解き明かしてくれ
ています。擦り切れるまで読みたい一冊です。
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■もう一言
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私の上半期終了時点での目標達成具合はといいますと、
・本を月5冊読む → ほぼ達成中
・セミナーに年4回参加する→ すでに3回参加済み
・年収目標→達成に向けて悪戦苦闘中!
・メルマガを発行する→1年前倒しで達成
・3ヶ月で1キロずつダイエット→未達成(ヤバイ!)
・ゴルフで110を切る→達成(ヤッター!)
・月2回夕食をつくる→未達成(ゴメンナサイ)
低レベルの目標もありますが、残り半年で何とか全て達成したいと
思っています。くだらない目標でも達成できるとうれしいものです。
この「達成グセ」が大切なんですね。
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