2006/05/26
第58号 自我関与って?
■ヘビーユーザー
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ブランドロイヤルティ(ブランドへの愛顧)に関してこんな話があり
ます。
Aさんは毎日Pブランドの缶コーヒーを買っています。1ヶ月のデー
タをとってみると、かなりのヘビーユーザーということがわかりました。
しかし、Aさんにインタビューしてみると、Pブランドに関して、味・
パッケージ・CMも記憶があいまいで、「缶コーヒーなら何でも良い」
と発言しました。つまり、ただ単に、毎日の通勤経路にPブランドの
自販機があったため、そこで購入することが習慣化していただけだっ
たのです。
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■自我関与
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コーヒーへのこだわり度が高く、色々飲み比べたうえでPブランドを
選択してくれている顧客もたくさんいます。これらの客もAさんも
売上への寄与は同じですが、Pブランドへの関心度合いという点で違
いがあります。
この関心度合いを表す言葉として「自我関与」というものがあります。
惰性ではなく、そのブランドにいかに関心を寄せているかどうかを
表す指標です。(参考:マーケティングリサーチ 石井栄造 著)
Aさんは、ヘビーユーザーではあるが、自我関与が低いので厳密には
ロイヤルカスタマーとは言えません。通勤経路が変われば、Pブランド
を買うかどうかはわかりません。
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■自分レベルの視点で
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お客様に自社製品を選んでもらう場合、自我関与を高める必要があり
ます。そのためには、品質はもちろんのことデザインやパッケージ等
についても絶えず向上させ、差別化する努力が必要です。
しかし、品質を向上させて他社と差別化することは簡単なことではあ
りません。お金も時間もかかることです。分かっていてもなかなかで
きることではありません。
そこで重要になってくるのが、自我関与は低いがヘビーユーザーで
ある、というお客様層を創造し、取り込むことです。そのためには、
継続的に接触し、認知してもらうことが必要です。またAさんと
自販機の関係のように、「いつもそこにある」という関係を構築する
ことも必要です。
良く顔を出す営業マンとあまり来ない営業マンとでは、やはり良く
来る営業マンに発注したくなるのが人間です。
自我関与を高める取り組みは継続的に行い、それと同時に、「知らない
間に習慣化していた」という状況を作り出すための行動もするべきで
す。
そうすることで、ヘビーユーザーの数を最大化することができるのです。
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■編集後記
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一昨日は占いをやってもらいました。生まれて初めての経験だったの
で、少しドキドキしました。でも、基本的に言いことばかり言われた
ので、とてもよい気分になりました。当たるか当たらないかは、はっき
りいって誰にもわかりません。ただその時だけでも言い気分になれる
のだとしたら、十分お金を払う価値はあるよな~と思いました。
へこんだときには、結構いいかもしれませんね。是非お試しを!
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