2010/12/24
第297号【顧客は「ホールプロダクト」が欲しいのだ】
先日、第11回目となる愛される会社プロジェクトの勉強会を開催
しました。今年最後となる勉強会でしたが、皆様のおかげで盛況の
うちに終わりました。ありがとうございました!
その時の様子はこちらから↓
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(連続297週間、無休で発行しています。メリークリスマス!)
◎今週のメルマガ 【顧客は「ホールプロダクト」が欲しいのだ】
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■スマートハウスとは?
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ヤマダ電機が電気自動車(EV)の販売に参入しました。
何かと話題のEVですが、三菱自のアイ・ミーブの国内累計販売台
数は今年11月末時点で3200台程度だそうです。
まだまだ“売れている“という状態ではありません。
加えて、家電屋でEVを売るというのは、話題性はあるものの、
メンテナンスや販売員の教育などの手間がかかるのも事実。
にもかかわらず、ヤマダ電機がEV販売に踏み切ったのは、「スマー
トハウス」時代を見据えてのことだそうです。スマートハウスとは、
ITを駆使して消費電力をコントロールする住宅のこと。
オール電化や省エネ家電、太陽光発電装置を設置するなど、環境意
識の高い消費者ほどスマートハウスへの関心は高いのだとか。
ヤマダ電機は、EVを単体で売ることに興味は無く、“スマートハウ
スごと”売ることを目論んでいるわけです。
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■日本チームにパッケージ提案
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ヤマダ電機のスマートハウス構想は、家一軒まるごと「パッケージ」
にして電化して売っていこうというものです。
同じように、最近政府が力を入れている原子力発電や上下水道など
のインフラ輸出ビジネスも「パッケージ」がキーワードになってい
ます。
今年初め、日本は海外の原発受注に相次いで失敗したことが報じら
れました。それは原発建設のみの「単品売り」では勝てないという
現実を突きつけられた瞬間でもありました。
そこで政府を中心とした日本チームは、原発建設から運転、さらに
燃料の安定調達、低利融資、人材開発までも含めた「パッケージ型」
で提案する方針に変更したそうです。
その結果、ベトナムの原発第2期建設のパートナーに日本がなること
を、同国のズン首相と菅首相が確認したそうです。
単品ではなく、パッケージで売る作戦が成功したのですね。
(参考:2010年12月23日日経新聞朝刊)
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■ホールプロダクトという考え方
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「パッケージ」と同じ考え方で、「ホールプロダクト」というもの
があります。
ホールプロダクトとは、顧客の要求を満たすために、一つの商品だ
けでなく、複数の商品やサービスをひとまとめにして、その集合体
を商品として捉える考え方です。
例えば電子書籍を読みたいという顧客の要求を満たすためには、
電子書籍端末、コンテンツ、コンテンツ配信サービス、ネット接続
サービスなどの商品やサービスが有機的に結びついていることが
必要です。これらの集合体がホールプロダクトです。
これらが揃って、初めて顧客は魅力を感じるのであって、端末だけ
があっても無用の長物となってしまいます。
今、各社が競ってタブレット端末と呼ばれる電子書籍用端末を販売
していますが、周辺のサービスを含めたホールプロダクトとしての
競争力や魅力度によって、勝敗は左右されていくのだと思います。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではどうでしょうか?
自分一人でやれることはたかが知れています。
7つの習慣のコヴィ博士も、人間と人間とが相互依存し、相乗効果を
発揮していくことこそ、最も重要なことだと言っています。
顧客が求めるものを知り、「購入の必然性」に応えるために必要な
メンバーを集め、ホールプロダクトを形成する。
あなたがコアなプロダクトになるホールプロダクトもあれば、付随的
なプロダクトに徹するホールプロダクトもあるでしょう。
重要なのは、顧客が欲しいホールプロダクトは何であって、自分た
ちには何が足りないのかを知ることです。
足りないものさえ分かれば、あとは外部から調達すればよい。
パッケージ、ホールプロダクト、表現は違えど、目指すところは
同じです。つまり、顧客が「購入の必然性」を感じるくらい、全体
として魅力的な“商品”になっているかどうか。
全体として、がポイントです。
僕も年末、考えてみます。
あなたも是非、考えてみてください。
応援してます!
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■編集後記
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今日はクリスマスイブですね。ウチは家族で過ごします。今年は
一人家族が増えたので、楽しいクリスマスになりそうです。その前
に、サンタクロース代行として、イオンに買い物に行かなくては笑。
皆さんも良いクリスマスをお過ごしください。
愛される会社プロジェクト→ https://raymac.jp/aip
(第297号終わり)
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