2010/12/24
どんな市場にも2人の馬鹿がいる
日本製紙クレシアが発売して話題になっている超高級ティッシュ『羽衣』。
お値段3箱で3150円。
5箱セットで398円くらいが相場という中で、超破格な価格設定です。
この商品のウリは、
・ティッシュにローションを塗布加工し究極のやわらかさを実現
・4枚重ねで、それぞれのシートの間に出来る空気層でふっくら感
・厳選された原材料(マニラ麻、ユーカリパルプなど)を使用
・「羽衣」の文字は書家の武田双雲氏が手掛けた。
などなどです。
オンラインショップのみの販売ですが、発売開始後品切れ続出状態なのだとか。すごいですね。
消費者が「この商品はだいたいこれくらいの価格」と認識している価格を知覚価値価格と呼びます。それを大きく裏切る価格設定をすることで、びっくりさせて、注目させるわけですね。お見事です。
逆に、低価格で話題になっているのが、ジャパネットの「100円パソコン」。
モバイル加入を義務付けることで、この価格を実現しているわけです。裏側のカラクリを聞いてなるほどと思うものの、「パソコンが100円です」と言われると、やっぱり反応して耳を傾けてしまいますね。これもお見事。
僕たちが商品を買うときに最も重視することのひとつは「価格」であることには間違いないので、こういう切り口の販促手法は時に非常に成功します。しかし、継続的に顧客を満足させ、リピート購買を実現できるかどうかは別の話。販促手法がどぎつければどぎついほど、顧客には飽きられやすいです。
どんな市場にも2人の馬鹿がいる。1人はあまりにも安い値段をつける馬鹿。もう1人はあまりにも高い値段をつける馬鹿である。(ロシアの古いことわざ)
価格を売り物してはならない。価値を売り物にすべきである、とはコトラーの言葉。
さて、皆さんはどう考えますか?
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