2010/09/24
第284号 【優先すべき顧客とは誰か?】
残暑厳しいと思っていたら、たちまち涼しくなって、少し風邪気味
になってしまいました。ガラガラ声で話していたら、お客に体調管
理をしっかりしてください、とたしなめられました。すみませんっ。
(連続284週間、無休で発行しています。さあ、収穫の秋です)
◎今日のメルマガ 【優先すべき顧客とは誰か?】
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■パレートの法則
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パレートの法則と呼ばれるものがあります。
経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部
の要素が生み出しているという説です。
例えば全体数の2割の顧客で、総売上の8割をカバーする、というよ
うなことです。この場合、2割の顧客に優先してサービスを提供す
ることで、効率的な経営活動ができるということになります。
先日も、ある顧客の売上構成を調べていたら、見事にこの法則に当
てはまりました。単純な分析ですが、営業活動にはとても貴重な資
料となります。
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■粗利益額で管理すべき
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但し、売上高のみで判断することは危険です。売上は上がっている
ものの、まったく儲からない顧客が紛れ込んでいるからです。
ゆえに、粗利益額で並べ替え、粗利益額が大きい顧客から優遇的に
サービスを提供したり、密に対応していくことが大切です。
先述の顧客では、この粗利益額の管理が一切されておらず、売上高
のみで営業成績を管理していました。売上高優先で顧客を管理する
と、いわゆる「儲からない客」に時間と労力を優先的に使ってしま
うというエラーが起きます。
企業にとって大切なのは、売上高ではなく、利益であるはず。商品
別、顧客別、担当者別で粗利益額をしっかり管理していかないと、
ピントのズレた営業活動になる恐れがあります。
利益のあがらない顧客に、利益のあがる顧客と同様の注意を払う余
裕のある会社など、どこにもないはずです。
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■給料は粗利益から出る
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社員の給料は、売上から出るのではなく、粗利益から出ます。社員
は会社の銀行口座にたくさんお金があって、給料はそこから出てく
るものだと漠然と思っているようですが、元をたどればそれは粗利
益の蓄積です。
ですから、粗利益を稼ぎ、管理し、維持していくことは、経営者
だけでなく、社員にとっても極めて重要なことです。
自分の給料は顧客の粗利益から出ている。
これを認識させなければ、儲からない顧客に大切な時間と労力を
費やす社員を放置し続けることになります。
これが招く損失は相当に大きいのです。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではどうでしょうか?
あなたの顧客の中で、粗利益額ナンバー1はどこでしょうか。
全体の8割の粗利益額を頂いている優良顧客は、どことどことどこ
でしょうか?
そのクライアントにしっかりと注意を払っているでしょうか?
声が大きくてうるさいけれども、ちっとも利益を頂けない不良顧客
に振り回されて時間と神経を使っていないでしょうか?
そんな余裕など、僕たちには無いはずです。
最も大切な顧客に大満足を与えることが、何を置いても優先させる
べきことです。
もう一度しっかりと整理しなおしておきたいと思います。
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■編集後記
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昨日は、実家に帰って両親と食事をしました。お蔭様でまだまだ元
気で、こちらが逆にパワーをもらうほどでした。現在の日本を作り
上げた世代はタフなのか。僕らもタフに生きなければ、と思いまし
た。
(第284号終わり)
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