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豊田礼人の基本的な考え方を
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2006/05/19

第57号 クレームを活かせ!

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■雨漏り!!
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買ってから3年半経った我が愛車が、先日あろうことか「雨漏り」を
起こしました。

びっくりしたのと怒りですぐにディーラーに駆け込み、担当者にクレ
ームをつけました。(やんわりと、ですけど)

この技術進歩の著しい世の中で雨漏りもないでしょ?とアキレましたが、
その後の担当者の対応が非常に良く、気持ちが良かったので、そのブラ
ンドを嫌いにならずに済みました。

「お客様はそのブランドを愛しているからこそ、クレームを言うのだ」

と元外車ディーラーの社長で現ダイエー会長の林文子さんが著書で言
っていましたが、本当にその通りだと、今回痛感しました。

おまけに、代車に新型モデルを貸してもらい、その走りの良さに感動
し、「やっぱり、このブランドはいい!」とうなってしまいました。
これも上手な作戦ですね。

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■スノーブランドの復活
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大量食中毒と牛肉偽装事件という「クレーム」以上の「不祥事」を起
こした「雪印」ですが、その後、見事に立ち直っています。

事件後、雪印グループは解体され、雪印乳業として製造・販売するのは
バター、マーガリン、チーズの3カテゴリーだけとなりました。牛乳
事業などは、別会社に移管され、そして、一時は消費者からは見放さ
れたブランドになってしまったかのように見えました。

しかし、新経営陣のもと、お客様センターを拡充して「クレーム」に
真正面から対応するなど、地道で真摯な事業活動が実を結び、先の3
カテゴリーでトップシェアを奪還するまでになりました。

やっぱり「スノーブランド」は強かった、というだけでなく、クレーム
から逃げないという姿勢が、企業にとって重要だということを証明して
くれた、非常に参考になる事例だといえます。

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■自分レベルの視点で
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「クレームはお客様と仲良くなれるチャンスだから、積極的に活用せよ」
と会社の先輩からよく言われたものでした。

その時は非常にイヤなものですが、先述したように、お客様は期待し
ているからこそ、裏切られた気持ちになるのです。失地回復のために
一生懸命に対応すれば、必ずや理解してくれるものです。

違法改造工事が発覚した東横インの西田社長が、
「制限速度が時速60キロの道を67、68キロで走っても、まあい
いかと思っていた」などと言ったように、誠意が見えない対応をして
しまうと、復活できるものも復活できなくなってしまいます。

クレームはお客様からわざわざ接触してきてくれる大切な機会です。
ありったけのエネルギーでもって対応することが重要です。

自分が選び、信じていたものは、やっぱり良いものだったと思いたい
のが人間です。その気持ちに真正面から応えたとき、お客様はクレー
ムを潔く忘れてくれるのです。

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■今週の一冊 「ブランドのDNA」 片平秀貴 他 著
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ネスレ、ヤマハ、ビームスなど、有名ブランドの成功事例を分かりや
すく解説してくれる本です。特に、各ブランドの強さのエッセンスを
DNAとして抽出してくれているので、中小企業にとっても参考にな
る部分が多いと思います。僕のメルマガでも参考にさせてもらってい
る、お気に入りの良書です。

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■編集後記
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ブックオフの社長にパートタイマー出身の橋本氏が抜擢されました。
あのねのねの清水氏のお姉さんということで、常務時代からも知られた
存在でしたが、今回の人事は「サプライズ」でした。その実績ゆえの
就任でしょうが、話題性という面でも大きな意味があります。同社は
「開けた良い会社」というイメージを、マスコミ各社がこぞって宣伝
してくれたのです(タダで!)。その広告効果は計り知れません。人事
もブランド強化に重要な役割を果たす良い例だと感じました。

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