2009/02/20
第201号【1人で決めてみろ!】
なぜこの仕事をやっているのか?
https://raymac.jp/why
暖かくなったと思ったら、また寒くなって雪がちらついたりしてい
ます。でも確実に春は近づいていますね。早く桜が見たい!と首を
長くして待っている豊田です。春が待ち遠しいですね。
ということで、本日のメルマガをどうぞ
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■大勢でワイワイガヤガヤ決めるとき
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大勢で集まって、みんなで話し合いながら何かを決定する、という
ことは、仕事上でもプライベート上でもよくあります。
例えば、何かのアイデア出しをする時には、ブレインストーミング
という方法が使われます。これは、あるルールのもとに複数人が思い
つくままにアイデアや意見を出し、それをあとから集計し、一つの
解を得ようとするものです。
そのルールとは、他人の意見を否定しない、他人の意見の上に乗っか
って自分の意見を言う、制約条件を一切設けない、などです。
多人数でこの方法でアイデア出しすると、1人の脳みそでは思いつか
ない色々な角度からのアイデアが、短時間で大量に得ることができ
ます。
与えられたテーマについて、漏れなくたくさんのアイデアを短時間
に集めたい時に便利な方法です。
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■クリエイターは1人で決めろ
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しかしこのブレインストーミング、たくさんのアイデアを何でもい
いいからザックリ出すときには適していますが、例えばデザインな
どのクリエイティブな仕事や細部の微妙なニュアンスを詰める作業
のような場合にはあまり役に立ちません。
デザインなどのクリエイティブな仕事は、大勢でガヤガヤやるよりも、
1人のクリエイターがとことん考え抜いた時の方が良いものができる
と言われています。
過去の日産自動車の車が個性的でクリエイティブだったのは、デザイ
ナーが半ば自由に個性を発揮して仕事できる環境があったからだと
言われています。
しかしその後、デザインを大勢の合議で決定されるような体制になっ
てからは、車に個性も面白みもなくなり、売れなくなってしまったそう
です。
米アップルは、iPodで業績を急激に伸ばしていますが、その背景には、
スティーブ・ジョブズというワンマンな経営者の強烈な(病的な)
製品に対するこだわりがあったそうです。
デザインしかり、機能しかり。
アップルの製品には、合議制では絶対に生まれない斬新なアイデアが、
ジョブズによってたくさん詰めこまれています。
だから、強烈に魅力的なモノになっているんですよね。
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■責任回避のため合議制
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会社の中の重要な意思決定も、合議ではなく、1人の人間がとことん
考えて決断した時の方が優れた解が出る時があります。
しかし、1人で決断してそれが失敗してしまうとその責任を全て背負
わなければならなくなるので、それを避けるがために大勢で決めよう
とする傾向が日本の組織ではあるようです。その結果当たり障りのな
い平凡な結論しか出せないということになります。
元・産業再生機構COOで経営共創基盤CEOの冨山和彦氏は、著
書の中で、
「インテリサラリーマンにとって最も避けたいのは、明らかな失敗
をして恥をかくこと、そしてその責任が自分一人にかぶさってくる
ことである。
そこで、とにかく多くの意見を集めて皆で決める手順をふむことで
リスクヘッジをかけようとする。これは各部門お互い様なので、ど
の会議もやたら参加者が多くなり、現場で実務的な準備をする人が
少なくなってしまう」
と述べています。
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■自分レベルの視点で
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少し前、とある大企業に何度か行く機会がありました。
待ち合わせの商談スペースに向かってを歩いていくと、たくさんの
ブースで打ち合わせが盛んに行われています。
そこで毎回気になったのは、10人以上のメンバーで打合せを行なっ
ている人たちが結構いることです。で、横目をそれらを観察している
と、議論に参加しているのはだいたい1人か2人で、残りの7、8人
は黙って何かをメモしています。
あんなに大勢集まって、実のある議論ができるのかな、といつも不
思議に思うのですが、本人たちはとにかく少しでもその案件に関係
がある人は参加させて、責任の分散させようとしているのかもしれ
ません。
大勢で決める場合、大勢が納得できる平凡な解しか出てきません。
それでライバルに勝てるのならOK。でもそうじゃないなら、決め
方を変えてみることも時には必要です。
1人で決めるのは、恐いです。全部自分の責任になりますからね。
しかし、その方が良い結果を生むことも、往々にしてあるのです。
自分で決めて、自分で責任を取る。
このシンプルな考え方が、ライバルとの差別化を生む。
そして、自分自身を成長させる秘訣でもあるのです。
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■編集後記
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一昨日は、茶道を極めている先生のお話を聞きました。この道に入
って28年だそうですが、まだまだ修行が足りないとの事です。一つ
の道をとことん突き詰める人のカッコよさをそこに見ました。ボクも
もっともっと精進していかねば、と気を引き締めています。
(第201号終わり)
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