2010/03/05
第255号【3者が勝つ方法を探せ】
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』
を読んだら」が3ヶ月で18万部のヒットだそうです。これ、きっと
「夢をかなえるゾウ」と同じ発想で企画されたような気がします。
有名な経営書のエッセンスを身近な題材に落とし込んで小説化する
という・・。でも面白そうだから、読んでみたいですね。
(連続255週間、無休で発行しています。週末はサーキットへ!)
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◎印刷会社向け業績アップハンドブック
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■イランとアメリカと日本の関係
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イランはウラン濃縮施設を新たに建設しているそうです。本人たち
は平和利用を主張していますが、これを持つと核兵器を製造するこ
とができるため、アメリカは神経質になっています。
イランは「イラク戦争でイラクがアメリカに攻撃されたのは、核兵
器を持っていなかったからだ。核兵器を持っていれば報復を恐れて
攻撃されない」と思っているのだそうです。
この問題でイランとアメリカはピリピリしているそうですが、一方で
日本はイランとはもともと仲が良かったそうです。今でも日本は輸入
している原油の15%はイランからの輸入なのだとか。
日本はイランとも、アメリカとも仲良くしたい。でもイランとアメ
リカはピリピリした関係・・・。
この三角関係をどうやってコントロールするか、という外交問題を
日本は抱えているそうです。(参考:池上彰 知らないと恥をかく
世界の大問題)
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■「中抜き」問題
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下請け的な取引をしている会社も、三角関係に悩むことがあります。
例えば、エンドユーザーに広告代理店を通して印刷物を納めている
印刷会社。
代理店から安定的に仕事が来ていたときは良いのですが、代理店側
の都合で仕事量が減ってきたとき、直接エンドユーザーに営業をか
けたくなります。
またエンドユーザーも、直接印刷会社と取引できればコストを抑えら
れるので、自ら印刷会社に働きかける場合もあります。
しかし、「中抜き」される広告代理店は面白くないので、印刷会社に
圧力をかけてきます。「エンドユーザーと直接取引したら、今後は
仕事を出しませんよ」と。
こういった三角関係に悩む中小企業、結構多いのではないでしょうか。
カモフラージュするために別会社を設立するという方法などもある
でしょうが、全てをスッキリ解決できる方法というのは正直思いつ
きません。
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■Win-Win-WinまたはNo Deal
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国際政治の問題と企業間取引を同列に論じることはできませんが、
3者の利害を調整し、全員が納得できる方向でバランスを取るべき、
という点については同じだと思います。
つまり、Win-Win-Win の関係を目指す、ということです。
だれかかLose 負ける場合、必ずどこかで歪みが出て、長期的に
見ればマイナスになってしまうと思います。もし自分だけが負けた
とすれば、勝った2者を妬み、足を引っ張りたくなるかもしれません。
こういうことって、社会的損失ですよね。
こうならないためには3者の意見や主張を聞きだし、全員が納得で
きる道を探し出す努力が必要となります。これは忍耐力が必要とさ
れる難しい仕事です。しかし、誰か一人を無視して排除することは
避けねばなりません。
正直に自分たちの状況を話し、相手の主張を聞く。このステップは
絶対に必要です。それでも解決出来ない場合は、「どちらとも取引
しない(No Deal)」という選択もあります。(7つの習慣より)
Win-Win-Winが無理ならNo Deal。つまり、誰かが負ける
のであれば、誰とも取引しないということ。
現実社会ではなかなか選択しにくいですが、選択肢の一つとして
頭の片隅においておくべきことだと思います。
青臭い理想論だと批判を受けるかもしれませんが、
「ええい!ままよ!」と突っ走る前に、考えるべきこと、行動すべ
きことがあるのでは?、ということです。
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■自分レベルの視点で
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さて、自分レベルではどうでしょう?
AさんからBさんを紹介されて、Bさんと意気投合し、Aさんをほっ
たらかしにして仕事の話を進め、結果としてAさんの気分を害して
しまう。
こういう経験、誰しもあるのではないでしょうか。
「Aさんは、大人気ないよ」
と思うかもしれませんが、社会人として、Aさんにきちんと報告を
しておくということは、最低限のルールとして必要です。
できれば、Aさんも巻き込んで、3者でWin-Win-Winに
なれば、尚良いですよね。
人間は、無視されることを最も嫌います。
無視して突き進む前に、ちょっとした配慮があるかどうか。
それが、後の展開に大きく影響してくるのだと思いますが、
いかがでしょうか。
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■編集後記
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昨日は前職でお世話になった取引先の社長に会いました。相変わら
ずパワフルで、たくさんの元気を頂きました。もうかなり年配のは
ずですが、最近の草食系の若者にはまだまだ負けない、肉食系のオッ
サンでした。
(第255号終わり)
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