名古屋の経営コンサルタント レイマック

豊田礼人ブログ「シンプルなことの繰り返し」

2025/10/24

僕のコンサル独立日記(5)~商工会議所への飛び込み訪問は門前払いの嵐~

コンサル独立日記(4)から続く。

 

 

 

独立してすぐに大きめのコンサル契約を獲得することができ、それなりに収入は得ていましたが、「この契約が切れたらどうしよう?」という不安は常にあり、もっと顧客を増やさなければいけないと思っていました。

 

 

それで、商工会議所に行ってみることにしました。商工会議所をはじめとする公的な中小企業支援機関には僕のような中小企業診断士が行う仕事がたくさんあるのではないか、と信じ込んでいたんです。資格さえ取れば、仕事がすぐに来るのだと甘く考えていました。

 

 

まず、地元であり愛知県内で最も大きな会議所である名古屋商工会議所を訪問しました。コネは無いので、飛び込み訪問です。シーンとした事務所にいきなり現れて突っ立っている僕に、男性職員さんが近づいてきて、「中小企業診断士として登録している先生方はたくさんいます。あなたも登録はできますが、仕事が回ってくることは、恐らく難しいでしょう」と冷たく言いました。

 

 

仕事がありそうな商工会議所には、ベテランの先生たちが列をなしていて、仕事にありつくためには、列の最後尾に並んで待つか、ベテラン先生のカバン持ちになり、おこぼれをもらうしかありませんよ、ということです。これはショックでした。

 

 

郊外の商工会議所であれば、もう少し希望があるかもしれないと思い、尾張地区(愛知県の北の方)・三河地区(同南の方)の計10か所くらいの商工会議所に、飛び込み訪問してみましたが、全滅でした。僕は明らかに「招かれざる客」で、職員さんたちはみな面倒くさそうに、事務的に、お断りの言葉を僕に投げました。

 

 

診断士の資格さえ取れば、公的な中小企業支援の仕事なんて、わけなく獲得できると思い込んでいた自分の甘さに気づき、愕然としました。

 

 

どうしよう?思っていたのと違うぞ・・・。

 

 

「ベテラン先生のカバン持ちだって?」。そんなこと、死んでもやりたくない。そういうおっさん社会のシキタリが嫌だから、会社を辞めて独立したのです。今更なんでそんなことを?と変なプライドをこじらせていた僕は、公的な仕事はあきらめました。方向転換し、自分のマーケティング力を磨き、民間企業のコンサル契約をさらに増やしていくことに集中することにしました。

 

 

そもそも、僕が始めたのは「中小企業向けのコンサルティングビジネス」です。中小企業が抱える問題を解決し、発展の支援をする仕事です。中小企業が一番解決したい問題とは、「売上を増やすこと」です。この売上の問題を解決しますよ、と言っているコンサルタントが、自分の売上を上げられないようでは、笑い話だし、とても不誠実なことだな、と思いました。

 

 

「自分ではできていないことを教えますよ」、と言っているわけだから、お前が言うな、と言われます。これを不誠実と呼ばずに、何を不誠実と言うのだろうか?と思ったのです。

 

それで、ホームページをさらにブラッシュアップし、メールマガジンは引き続き毎週発行、読者増加のための広告宣伝、マーケティングや経営戦略について自分の考えをまとめた小冊子の作成・配布、ニュースレターの毎月発行などに時間とお金を投入し続ける作戦に切り替えたのです。売上向上策の実践に次ぐ実践です。

 

 

これによって民間企業のクライアントは増え始め、収入も安定してきました。今振り返って何よりも良かったのは、自分のマーケティングをしっかりと考えて実行したことで、「実践から得た生きたノウハウ」が手に入ったことです。これが本当にその後の自分を助けてくれました。

 

 

飛び込み訪問して僕を冷たく断ってくれた公的機関の人たちに、感謝しなければなりません。(嫌味じゃなく)もし、すぐに仕事を得て、それなりに忙しくなってしまい、中途半端に収入を得て、何となく低い位置で安定してしまっていたら、自分で実践して仕事を得るという経験を経ずにいたかもしれません。怪我の功名ですよね。

 

 

そして、民間企業と直接契約してコンサルティングを実践し、コンサルタントとしての経験値も増えてきたころ、いつもお世話になっていた税理士であり中小企業診断士でもあったN先生に声をかけられました。

 

 

「豊田さん、〇〇商工会議所を紹介してあげるから、一緒に行こう」

 

 

 

言われるままにN先生と一緒に訪問すると、初対面の担当者さんが手に契約書を持って出て来て、名刺交換するや否や、その契約書を机に広げました。

 

 

 

それは年間〇百万円くらいのプロジェクトの契約書で、すでに私の名前が入っていました。担当者さんは「N先生の紹介だから、もう豊田さんに決めました。ここにハンコ、押してください」と言いました。自分をアピールすることも、プレゼンすることもなく、仕事が決まっていました。

 

 

 

飛び込み訪問では門前払いの嵐だったけど、信頼ある人からの紹介だと、こんなに簡単に扉は開くのだな、と思った瞬間です。

 

 

 

こうして、民間企業のコンサルティングをしっかりやりながらも、公的機関とのつながりを持ちながら、バランスよく仕事ができる環境が整い始めたのです。

 

 

 

コンサル独立日記(5)終わり。(6)へ続く。(1)から読む。

 

 

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