2021/06/02
一回振り返って、良かったこと悪かったことを整理してから、進んだほうがいい
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。
今回のテーマは、「振り返ってから進め」です。
◆脱下請けを図る経営者
半年ほど前、ある60代の経営者の経営相談をしました。
車部品を作っていた製造業者で、大手企業の下請けをメインにしていたそうです。しかし顧客とのトラブルが発生。それを機にその仕事をやめ、新たに一般消費者向け商品を開発する方向へ舵を切りました。ビジネスモデルをBtoCに変え、脱下請けを図ろうというのです。その目的で経営計画を立て、融資を受け、合わせて販売サイトもオープンしたそうです。
しかし売り上げが作れず、資金がみるみる減っています。そこで、追加の融資を受けるために再度経営計画を作りたいので、アドバイスが欲しいと、僕に会いに来てくれたのです。
◆違和感
その経営者は、いかにその新商品が素晴らしいか、それがなぜ売れるはずなのかについて僕に力説します。(現状は売れていない)そしてそれを軸に新たな経営計画を立てようとしています。
しかし、違和感を感じます。なぜか?それは、なぜ追加融資が必要になったのかについての「振り返り」がないから。つまり、なぜ当初の計画通りに売れなかったのか?何が原因か?何が見込み違いだったのか?その原因に対してどう対処していくのかについての説明や記述がないからです。
ここをまず説明し、反省すべきは反省することから始めないと、お金を貸している金融機関の納得は得られない。僕が感じた違和感の原因はそこです。
◆振り返ってから次へ進む
会社の経営改革をするとき、このような状況に陥る会社は多い。現状を打破するために新たな取り組みを矢継ぎ早にやろうとしますが、これまでの状況に対する振り返りや反省、及び原因の特定とその対策が無いので、社員たちはポカンとします。
最悪、「また社長が焦って何かやり始めたぜ」と冷ややかに見てしまう場合もあります。こうなるとどんなに良いプランを立てたとしても、社員の協力が得られず、失敗可能性が高まります。
まずは現状を振り返る。場合によっては、経営者としての失策を社員に詫び、改めて今後の協力をお願いし呼びかける。これをするかしないかで、新事業計画の成否はずいぶんと違ってきます。
◆自分レベルの視点で
自分レベルではいかがでしょうか。
僕たちは次に進むとき、これまでを振り返り、総括してから進んでいるでしょうか。
反省しすぎて自分を責めるのは良くありませんが、状況を引き起こした原因を把握しておくことは重要です。
特に社員や仲間などの協力者がいるときは、しっかりこのステップを踏むことで、引き続きの協力を得ることができます。
うまくいっていないことを振り返るのはツライ作業ですが、伸びる会社は、振り返り、見つめ直し、現在地を確認し、新たに目的地に向かう方法を設定しています。
現在地が分からなければ、目的地に向かう方法も分かりません。1回、立ち止まって、振り返って、感じたことをメモっとこう、ということです。
さらに、現在地に至った道のりを知れば、これから先に進む道のりに必要なモノやコトも分かるはず。
なぜあなたは今、そこ立っているのか?何が良くて何が悪かったのか?
そして、どこへ向かうのか?どうやって向かうのか?
これを考える時間は、あなたの事業にとってとても有意義なものになるはず。
僕もやってみます。ぜひあなたも。
応援しています。
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