2009/09/18
第231号【すごい人に見せかける力7】
昨日は愛される会社プロジェクトの会員さんと朝食ミーティングで
した。朝7時から地元のすかいらーくで行なっているのですが、こ
このすかいらーくももうすぐ閉店するそうです。ガストに変わるの
か、何に変わるのか分かりませんが、苦戦するすかいらーくのリス
トラ対象店になったのですね。ヘヴィユーザーだったので、少し
寂しい気がします。
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■ 特別編の第7回目です。前号までのあらすじ
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人前で堂々と話せる人を見るとすごい!と思ってしまう僕たち。で
も実は、人前で堂々と流暢に話せることとビジネスの能力の高さと
の間に因果関係は何も無い。だから逆に言えば、ビジネス能力が特
にすごくなくても、人前で話せることさえできれば、すごい人だと
勘違いして仕事を依頼してくる人がいるはずだ。その仕事を実際に
こなしていくことで、将来本当にすごい人になればいい。だって仕
事をこなすこと無しには、本当にすごい人にはなれないのだから。
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■セミナーコンテストというイベント
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とはいうものの、僕は昔から小心者で、人前で話すなんて大の苦手。
昔友人の結婚式でスピーチを頼まれたことがありましたが、緊張で
途中で何を話しているか訳がわからなくなり、そのしどろもどろさ
が返ってウケてしまったくらいです。
その後は一切スピーチを依頼されることは無くなりました。また、
10人くらいの飲み会でさえ、幹事さんが「ではそろそろこの辺で
自己紹介をお願いします」なんて言い出すと、もうその時点から緊
張し始めてしまいます。もう帰りたくなるくらい!
そんな自分を克服するために、まずは話し方教室にでも行こうと思
いました。近くで開催していないかとネットで調べている時に偶然
見つけたのが「セミナーコンテスト」というイベント。
これは京都の立石剛さんという自分ブランドを研究する方が主催し
ているもので、セミナー講師を目指す出場者8人が各自10分間の
セミナーを聴衆の前で披露し、聴衆が採点して順位を競うというも
のです。
意を決してその第2回名古屋大会に出場しました。そこで自分の
体験をもとに「起業」についてセミナーを行なったところ運よく優
勝してしまったのです。たった8人の中での優勝とはいえ、既にセ
ミナー講師として実績がある方もいる中での優勝は、人前で話すこ
とが大の苦手だった僕にとっては「事件」でした。
その勢いで、東京や大阪など各地区の優勝者が集まる全国大会にも
出場し、そこでは銅メダル(3位)を頂きました。
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■東証一部上場企業からセミナーの依頼が!!
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ここから僕の仕事が大きく変わりました。まず、多くの人に「優勝
するなんて、すごいですね」と言われるのです。これは自己重要感
を満たしてくれるのに十分過ぎる効果があります。
ブログやメルマガで報告すると、今まで無かったくらいのアクセス
がありました。自分は何も変わっておらず、ただ1歩踏み出しただ
けです。それなのにまわりに人は「すごい」と評価してくれるので
す。恐いくらい狙い通りの展開になってしまったのです。
過去には、経営コンサルタントとして人前で話せることは大きな武
器になると分かっていましたが、苦手意識からどうしても前に進め
ない自分がいました。それがこの体験を機に自己開催でセミナーを
企画し、多くの人が集まってくれました。
このセミナーはシリーズ化し、回を追うたびに参加人数は増えてい
ます。さらに驚くことに、ホームページを見た1部上場企業からセ
ミナー開催の依頼を頂くこともありました。小さく踏み出した1歩
が徐々に成果に結びついてきているのです。
断っておきますが、僕は全くすごい人ではない。しかし、人前で話す
機会が増えるにつれ、周りの人からの評価が変わってきました。恥を
承知で言うならば、周りの人からは少しだけすごい人に見えているの
かもしれません。
しかしそれは錯覚なのです。実際の僕はただの凡人にすぎません。人
前で話すことが苦手だと思い込んでいる人が多いからこそ、人前で話
している僕を見て「すごい」と錯覚してしまう現象が起きているに過
ぎないのです。
元銀行マンの友人が指摘してくれたように、自分の本来すべき任務
を放り出して人前で話す訓練をしても意味はありません。そういう
人は、たとえ話すスキルが上がったとしても、得るものよりも失う
ものの方が多いでしょう。しかし任務を全うした上で、1歩踏み出
して人前で話す訓練をすることはとても意義深いことに思えるので
す。
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■人前で話すコツ
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1. 話す内容を事前に完璧に準備しておく
僕たちが人前で話す時に緊張してしまうのは、話す内容が不明確な
まま挑むからです。つまり準備不足。分かっているつもりのことで
も話し出すと突然頭の中が真っ白になる。そうすると焦り、かつ沈
黙に押しつぶされそうになり、ますます焦る。結局何が言いたいの
かをしっかり伝えることができず、敗北感と自己嫌悪に支配されて
落ち込んでしまいます。
この体験がトラウマになり「自分は人前で話せない」と思い込んで
しまう。この悪循環を断ち切るために、人前で話すときは、話す内
容を完璧に憶えておくことが大切です。
セミナーコンテスト全国大会では100人の聴衆の前で話すことに
なりました。当然緊張します。このとき僕は自分の練習している声
をICレコーダーに録音しておき、名古屋から東京までの新幹線の中
でずっと聴いて完璧に暗記して挑みました。
特に、「ところで」とか「しかし」とか「なぜなら」という接続詞を
間違えないように気をつけました。これを間違えると話が違う方向に
行ってしまい、「頭の中真っ白状態」を引き起こすのです。内容をしっ
かりと憶えていればそれが自信にもつながり、始まる前は緊張してい
ても、開始のスイッチが押されれば自動的に言葉が口から出てくるの
です。
2. 自分の体験をベースに組み立てる
人の言葉を借りてきて話そうと思うと上手くできません。内容を取り
違えて話してしまったり、最悪忘れてしまうこともあります。自分の
体験をベースに自分の言葉で話すと忘れたり間違えたりするプレッシ
ャーから開放されます。
よくエライ人の言葉を引用しながらスピーチする人がいますが、これ
は耳障りはいいのですが、意外と心には響きません。所詮、他人の言
葉だからなのでしょうか。一方できれいにまとまっていなくとも、自
分の体験をベースに自分の言葉で語ることで、伝わるスピーチにする
ことができます。伝わらないスピーチはいくら流暢だったとしても、
まるで意味はないのです。
3. 笑顔の人を素早く見つける
苦虫を噛み潰したような顔をしている人や下を向いている人を前に話
すことはとても緊張してしまいます。自分に対して興味を持たれてい
ないと感じた時、自己重要感はくじかれますので、人間は萎縮してし
まいます。
そういう時はこちらに好意的な顔を見せてくれる人を1人でもいいの
でいち早く見つけるようにします。笑顔の人がいれば最高です。僕も
初めて30人くらいの前で話したときは緊張しましたが、一人だけこ
ちらに笑顔を向けて聞いてくれる人を見つけてからは落着いて話せま
した。セミナー後、その人にお礼を言いにいったくらいです。
笑顔は僕たちに自信を与えてくれます。事前に知り合いを紛れ込ませ
ておき、「聞きながら笑顔でうなずいてくれ」と頼んでおくことも、時
にはアリだと思います。
(次号に続く)
どうでしたか?面白いと思った方は下記のURLをお友達などに
転送して、メルマガ登録をして頂けるようにお薦めくださると、
大変嬉しく思います。厚かましいお願いですみません(豊田)
http://www.mag2.com/m/0000155430.html
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■編集後記
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今週の火曜日は東京出張でした。東京へ向かう新幹線で、隣の席の
サラリーマンが載せた網棚の荷物(お土産のお菓子)が、僕のひざ
の上にドーンと落ちてきました。すごくびっくりしたのですが、隣
の男から謝罪の言葉はなく、小さな声で「大丈夫ですか・・?」と
一言。大丈夫ですか?もいいけど、「ごめんなさい」か「すみません」
という言葉が出ないことに、すごく違和感を覚えました。おかげで
目が覚めて良かったですが(笑)。
(第231号終わり)
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