2015/05/22
第527号【売り過ぎると売れません】
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■売込みが強すぎる店
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先日、クライアントの社員旅行にお招き頂きました。
旅行は大好きなので、喜んで!と参加させていただきました。
日本海方面へのバス旅行で、
とても楽しい一日を過ごしたのですが、
ひとつだけ残念なことがありました。
途中で寄った魚市場でのこと。
まだ午前中でお客もまばらな中、
市場に足を踏み入れると、
「ちょっと!お兄さん!これ安いよ!見てって!」と
とにかく売込みが激しいのです。
こちらは何も言っていないのに、
「1ぱい3800円のカニを2はいで5000円でいいよ!」
「それに、甘エビもつけますよ!」
「今決めてもらえれば、牡蠣もつけますよ!」
とテレビショッピング並みにあおってくるんです。
(いったい、ホントの価格はいくらなの?)
しかも、どのお店も同じように強烈に売り込んで来るんです。
そうなると、まったく買う気が起きなくなるんですね。
こちらはもっとじっくり商品を見たいのに、
見る隙を与えてくれないのです。
人間誰しも「だまされたくない」と思っていますので、
自分が情報収集する前に一方的に売り込まれると、
拒絶反応を起こします。
僕だけじゃなく、
社員の皆様もほとんど買い物をしていないようでした。
この店、大丈夫だろうか、と思ってしまいました。
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■売らないから、売れる
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今週の火曜日、
私が運営している愛される会社プロジェクトのセミナーがありました。
セミナー後の懇親会に参加された中に、
2人の保険営業マンがいらっしゃいました。
2人とも、僕が以前から知っている方で、
とても穏やかな雰囲気を持っていらっしゃいます。
2人とも15年以上、
保険セールスの第一線で活躍している実力者です。
2人が長きにわたって活躍できている理由は、
「売らないこと」
だそうです。
お客様のところに行っても、
保険の話はほとんどせず、
お客様のお困りごとなどの聞き役に回っているそうです。
「売らないから、私たちは生き残れているんですよね」
とおふたりはうなずきあっておられました。
これは本当に含蓄のあるお言葉だと思います。
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■相手は何を欲しているのかを見よう
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モノやサービスを売って、
お客様からお金を頂くためには、
まず信頼してもらう必要があります。
信頼してもらうためには、
まずは相手の疑問や意見を聞く耳を持ち、
何に困っているのか、
何をして欲しいのかを読み取り、
それらを適切に解決してあげることが必要です。
解決できなかったとしても、
解決しようとする姿勢を見せないといけません。
自分がしゃべってばかりいては、
相手が何を欲しているのか分かりません。
こちらのことを分かろうともせず、
一方的に売り込んでくる人を
信頼する人はいません。
活気がある店員であることは重要かもしれませんが、
お客の心理を無視した商売は、
長期的に発展することはないでしょう。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではいかがでしょうか?
みなさんは売込みが強いですか?
それとも売らないタイプですか?
売込みが強い人は、
短期的には成果をあげることができますが、
長くは続きません。
売らないタイプの人は、
爆発的な成果をあげることはありませんが、
長期安定的に成果を出すことができます。
前述の保険のお2人は間違いなく後者。
お2人の周りには、
心地よい空気が流れているんですね。
安心して話をしたり、
相談したりできる雰囲気があるんです。
そういう人の周りには、
人が集まります。
そして、そのつながりから、
コンスタントに売れていくんです。
(もちろん最後に背中を押すクロージングのスキルは必要ですけどね)
長期的に売るためには、
目先の売上のために売り込まないこと。
セミナーに来ていただいた、
大切なお客様から学びました。
ありがとうございます。
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■編集後記
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今週は、
新しい顧問契約先と現状の問題点と今後の戦略について
打合せをしました。
簡単な仕事ではありませんが、絶対に成果を出すべく、
知恵を絞り、汗をかくつもりです。
今、すごくワクワクしています。頑張ります。
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