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豊田礼人の基本的な考え方を
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2005/07/01

第11号 限定モノへの誘惑

全米女子オープンゴルフの優勝者は、韓国人の「バーディ金」という
名前の選手でした。

この「バーディ」というのはもちろん登録名で、本名ではありません。
金という名前は多いので、覚えやすくするためのアイデアだそうです。

なぜイーグルじゃないのか、という問いに対し、「イーグルだと男みた
いだから」という答え。おもしろいですね。

この名前の効果は絶大ですね。一発で覚えました。
でも顔は忘れてしまいましたが・・・

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■本日のテーマ:「限定モノ」への誘惑
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先日の日曜日の早朝、外の騒々しさに目が覚めました。近隣に轟くほ
どの大きな音で音楽が流されているのです。最初は、街宣車が軍歌で
も鳴らしているのかな?と思いましたが、少し様子が違います。

良く聴いてみると、その音の主は「尾崎 豊」でした。彼の有名な曲の
数々が、フルボリュームで流されているのです。

「早朝オザキかよ・・・」とツッコミをいれながら、昔テレビ番組で「早朝ヘ
ビメタ」という企画があったのを、怒りの中で思い出していました。

今、向かいで新築住宅の工事が行われているのですが、その作業員の
方たちのお車が発信地でした。

尾崎豊さんといえば、一世を風靡し、孤高のミュージシャンとして地位を
築いた後、ある日若くしてこの世を去りました。

人気絶頂の中、やや不可解な亡くなりかたをしたということもあり、その
後もカリスマのように扱われ、今でも命日にはファンからたくさんの献花
があるそうです。

彼のように惜しまれながら、若くして亡くなったアーティストや有名人など
は、その死後に存在が神格化されることが良くあります。ジェームスディ
ーン、カートコバーン、アイルトンセナなどなど・・ジョンレノンもそうですね。

ファンが「もっと、もっと」と欲しているときに、急に亡くなるとその悲しみは
より大きくなり、伝説として語られるのです。

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■ブランドのココロ:渇望させて、ブランドイメージを高める
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商品でも、そういうものがあります。

●トヨタ2000GTという車は、1967年には映画「007は二度死ぬ」にも
登場した、日本が誇る世界の名車です。非常に高性能で人気のあった車
でしたが、時代に合わなかったのか、生産台数340台で生産中止となりま
した。

この美しい車は、現在もなおマニアの間ではカリスマ的な人気を誇り、車
そのものはもちろん、部品なども高値で取引されています。人々の憧れだ
った車が突然生産中止となり、その後長い間伝説の車として語り継がれ
ています。

●ギブソン社の1959年製レスポール(59レスポール)というギターは、状態
の良いものは2000万円で取引きされているそうです。

なぜ59年製かというと、この年のものは、とりわけ精緻につくられており、
かつレッドツェッペリンのジミーペイジというカリスマギタリストが愛用してい
たからだそうです。

レスポールは何十年と作られ続けていますが、59年製のものといえば数
は限られます。「59レスポールを持っている」というだけでステイタスなので、
マニアたちは大金を払って手に入れようとするのです。

●カシオのGショックは、このいわゆる「限定モノ」戦略で若者の間で大ブーム
を巻き起こしました。「○○記念限定500本!」と宣伝すると、このチャンスは
逃せない!とばかりに、客が殺到するのです。

その現象がニュースとなり、さらにブームは拡大していきました。

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■自分レベルの視点で:あなたは何を「限定」する?
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私たちは、尾崎豊のように、死んでカリスマブランドになることはできません。

59レスポールのように、圧倒的なユニークさもありません。

できることと言えば、毎日を精一杯生き、少しずつ積み重ね、自分ブランドを強
くしていくことぐらいです。

地道な経営努力を行い、お客さんの笑顔の数を1コずつ増やしていくことくらい
です。

しかし、あとから振り返ったとき、その1日1日が、あるいは1年1年が、人生の
うえで、どんなに重要な役割を果たしたのかに気づくことでしょう。

2 0 0 5 年 製 の 自 分 は 何 を 達 成 し た か。

あるいは、何年製の自分が一番輝いていたか。
願わくば、最新製の自分がもっとも輝いていて欲しいものです。

2005年限定モノのあなたは何が「売り」ですか。
どんな価値を提供できますか。

今年にしかできないことがきっとあるはず。
できることを少しずつやってみましょう。

それが唯一にして、最大の近道です。

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■今週の一冊
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「たった1行で売る!」 田村仁 著

花王で商品コンセプトの開発を行っていた田村氏が、商品キャッチフレーズの
重要さについて教えてくれます。

売れる商品キャッチフレーズの条件とは何か。この問いに対して、具体的な例
を掲げながら解説しています。自分ブランドを「売る」ためのキャッチフレーズを
つくるヒントがたくさん隠されている一冊です。マーケティングコンサルタントの方
にもとても参考になる本でしょう。もう赤線引きまくりです。

この本を読んで、自分のキャッチフレーズを何にしようか、考えてます。
興味のある方はコチラカラ↓
http://www.geocities.jp/toyotaayato

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■もう一言
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今年も半分が終わりました。
こういう話になると、「もう」半分終わっちゃったか・・・
と必ず後ろ向きな表現がされます。
でも、我々はこんな言い方しませんよね?

もちろん「まだ半分あるぞ!イケー!!」です。

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