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豊田礼人の基本的な考え方を
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2006/03/03

第46号 荒川静香ブランド

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■荒川ブランドがスゴイ
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トリノで金メダルを獲った荒川静香選手が帰国したとき、成田空港は
熱狂的なファンでゴッタがえしたそうです。何でもベッカムが来日し
た時を上回り、スポーツ選手としては過去最高のファンの数だとか。

これを見たゴルフの横峰さくら選手は、「私もあんな風にファンに囲
まれるくらいW杯で活躍しかった・・」と悔しがったそうです。
五輪前にはアイドルだった安藤美姫選手も完全に影に隠れてしまいま
した。

一夜にして「荒川静香」というブランドが見事に確立されました。彼
女が身につけていたジュエリーが店頭で品切れになる事態も起きてい
ます。まさに「荒川教」の信者が全国規模で生まれているのです。今後
CM出演など、彼女を絡めたビジネスが急加速していくことは間違い
無いでしょう。

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■荒川ブランドの理由
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荒川選手が強いブランドとしてこれほど輝いた理由は何でしょうか。
まず第一に「金メダル」の威光でしょう。日本人が欲しくて仕方の無
かったモノを獲って来てくれたのです。皆から祝福されて当然です。

また「フィギュアスケート」という種目での「金」という価値も高い
ですね。オリンピック前の調査では、国民の関心のある種目はダントツ
でフィギュアスケートという結果が報道されていました。人気種目で
頂点に立つことは、その偉業が際立ちます(余談ですが冬季五輪の
種目ってホントしょーもないのが多くないですか?)

それから何といっても、あの美貌と優雅さ。そしてインタビューから
感じ取れる「人の良さ」と「頭の良さ」。これらも彼女の魅力をさらに
高め、荒川ブランドを強くしています。

しかし私がもっとも注目するのは、荒川選手の「一貫性」です。小さ
いころからスケートに打ち込んできたというストーリーはもちろん、
今回のトリノでも決して浮ついたところがなく、淡々とスケートに向
き合っていた姿勢がとても印象的でした。

メダルのためではなく、ただ単純に自分のやってきたスケーティング
を皆の前で披露する。メダルはその後でついてくるものであって、ボ
ーナスみたいなもの。得点に加算されない「イナバウワー」という技
を取り入れたのも、こうした姿勢の現れでしょう。

この荒川選手のスケートに対する一貫性を観客や視聴者は敏感に感じ
とったのです。その「自分の仕事」に対する真摯な姿勢に感激したの
です。ブランドが強くなるために絶対に必要な一貫性を実行し、それ
により熱狂的ファンが生まれ、さらにブランド力が増強するという好
循環が生まれたのです。

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■自分レベルの視点で
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野茂選手が初めて大リーグに行き、活躍した時、「野茂マニア」という
熱狂的ファンが生まれました。実力があったことももちろんですが、
野茂選手の野球に対する真摯な姿勢・一貫した態度に我々は感動した
のです。

こうした仕事に対する真摯で一貫性のある態度には、人を引き付ける
力があることは間違いないようです。

我々もビジネスの場で同じことができるのではないでしょうか。
派手さはなくとも、「自分の仕事」に誇りをもち、常に真摯な態度で取り
組むことの重要性。これをしっかりと受けとめる必要がありそうです。

そういう姿を必ず見てくれている人がいるのです。皆さんが見ず知らず
の私の文章を読んでくれていることも、これと同じことだと思います
(ホント感謝してます!)

荒川選手の笑顔は、クールな魅力に包まれています。きっと、自分は
好きなスケートに取り組んできただけ。何をそんなに騒いでいるのか
しら?私のことはこれくらいにしておいて、そろそろあなたたち自身
があなたたちの人生に立ち向かったらどうなの?と言われている気が
してなりません。

荒川選手に負けないブランドを私たちも作りましょう!

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■今週の一冊 「インプレサリオ 成功請負人」
シー・ユー・チェン 著
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現在お世話になっているクライアントの方から借りた本です。元ミュー
ジシャンの著者がレストラン経営などを経てコンサルタントとして
成功するまでのストーリーを綴ったものです。GAP、ナイキ、ユニ
クロなどのブランド構築にも関わり、数々の成功事例を積み上げて
いる人です。とてもエキサイティングな本で一気に読んでしまいました。

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■編集後記
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今年も2ヶ月が過ぎました。目標への到達度はいかがでしょうか。
焦ってもしょうがないので、荒川選手のようにクールに熱く頑張り
たいと思います。ではまた来週。

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