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豊田礼人の基本的な考え方を
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2008/08/22

第175号【大事なことは小さい声で】

マラソンの野口さんにしろ、土佐さんにしろ、怪我に襲われたこと
は非常に残念でした。が、この大イベントに挑むに当たって、「補欠
の準備は無いのかー!?」と憤ったのはボクだけでしょうか?怪我
して無理に走るより、国としては元気なリザーブ選手を走らせるべき
だと思うのですが、こういうリスク管理はできないのでしょうか?
サッカーとかだったら、怪我してパフォーマンスが低い選手を出さ
ないでしょ?と、ちょっとマジで怒ってみました。すみません(^^;

ということで、本日のメルマガをどうぞ!
(連続175週間、無休で発行しています!夏もそろそろ終わりです)

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■オバマ氏のワザ
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強敵ヒラリー・クリントンを破り、初の黒人大統領を狙うオバマ氏の
演説は、多くの聴衆を魅了しました。

オバマ氏が話す内容は、周辺のブレーンたちが緻密に考えたものだそう
ですが、彼の話に聴衆が引き込まれるのは、内容もさることながら、そ
の話し方の巧みさに秘密があるそうです。

オバマ氏はここぞというメッセージを語る聞かせどころでは決して大
声を出さないそうです。

人間は自分の本心を語るとき、静かにゆっくりと話します。相手がリ
ラックスして受け止められるように、相手の目を見て、やさしく語り
かけるのです。その方が、大声で訴えるよりも相手の心に届きやすい
のです。

オバマ氏はそのことを良く知っていたのですね。これに対しヒラリー
は甲高い声のシャウトが目立ったようです。このシャウトは、迫力は
あれど、人々の心には響かなかったのかもしれません。(参考:プレジ
デント8.18号)

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■怒鳴りあっても、何も生まれない
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テレビの討論番組でも、声の大きい政治家や評論家が言い合いになり、
結局何を言っているかさっぱり分からなくなる光景を時々目にします。

相手がまだしゃべっているにもかかわらず、その声をさえぎる為にさ
らに大きな声でがなりたてます。自分の話を途中でさえぎられた人は
カーッときて、さらにさらに大きな声で反論します。

こうなるともう収拾がつきません。こういう人たちが日本の政治を司っ
ていると思うと憂鬱になりますが、番組としては面白くなるんですね。
言い合いになると笑いが起きるのですから。

こういう中にあって、静かにかつ理路整然と自分の意見を言える人が
時々います。存在は地味であっても、落ち着いてゆっくりと展開され
る主張に妙に納得させられたりします。

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■静かな人ほど、売れる?
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会社でも、声の大きな人の意見が通りがちです。

声が大きく、アピールが上手な人は、内容が少々劣っていても、勢い
で意見を通すことができます。それがプレゼン力だと評価されること
もありますから、さらに自信をもちます。しかし声の大きな人の意見
が正しいとは限りません。

営業マンでもこういうタイプが社内では評価されがちですが、本当の
実績を上げるトップセールスマンには物静かな人が多いと言われてい
ます。

声が大きく元気でよくしゃべる人は、最初のうちは楽しくて良いので
すが、残念ながら相手の話を聞くことが下手なケースが多いようです。
口数は少ないが、重要な事をゆっくりと説明してくれる営業マンはお
客様の信頼を得ることができるはずです。ボクはこういう営業マン
から買いたいですね。

契約している生命保険の営業マンに、「御社のトップセールスの人は
どんなひとですか?」と尋ねたら、「エンジニア出身のもの静かな人」
だと言っていました。(紹介してくれ、とは言えませんでしたけど)

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■自分レベルの視点で
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さて、自分レベルではどうでしょう?

子供が泣き叫んでいる時、親も負けじと大声で怒鳴りつけても、子供
は絶対に泣き止みません。泣き止むどころか、さらにエスカレートし、
ぎゃあぎゃあ泣き狂います。

それを聞くと親はカーッときて、さらに大声で怒ります。しかし、こ
の方法で解決することは決してありませんね。子供を持つ親であれば、
誰しも経験していることだと思います。わかっているけどなかなかでき
ない、というところでしょうか。

こういう時こそ、静かに語りかけます。なぜ、自分が叱られたのかを
キチンとゆっくりと説明します。ボクもこれをこころがけて、何度も
何度も言い聞かせます。

でも、なかなか泣き止みません(笑)。でもここで怒鳴りつけても、
子供には全く通じないでしょう。

根気よく、オバマ氏のように、静かに、そして熱く語りかけましょう。
まるで教会の壇上から説教する伝道師のように。

ボクも修行中なんですけどね。

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■編集後記
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少し前に読んだ記事ですが、エアトランセという地域航空会社の江村
林香社長は、社内で怒鳴ることを禁じていて、「会議で怒鳴ったらクビ」
というルールを作ったそうです。怒鳴ったところで、怒鳴られた相手
は反感を持つだけですからね。今日もある会社で社長が部下を怒鳴り
つけている場面に遭遇しましたが、この会社の業績は良くありません。
重要な事は、静かにゆっくり話し、伝えればよいのです。

(第175号終わり)

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