2011/12/23
第349号【手の切れるようなもの】
◎今週のメルマガ 【手の切れるようなもの】
==============================
■愛されるふとん店
==============================
先日、名古屋の「行列ができるふとん店・丹羽ふとん店」に取材に
いき、商売繁盛の秘密を聞いてきました。
この丹羽ふとん店、4代目の父親と5代目の息子の2人で木綿ふとんを
手作りしている、全国的にも有名なお店です。
その技術レベルの高さは折り紙つきで、ふとん職人の腕を競う全国
技能グランプリで父、息子とも優勝という偉業を達成するほどです。
マスメディアでの露出も多く、3年待たないと買えないほどバックオ
ーダーを抱える超人気店。
その丹羽ふとん店がこだわるのは、ふとんの作り方。良いふとんと
いうのは、角まで綿が入っていて、ふとんにシワができないそうです。
世の中には技術レベルの低いふとん業者も多くいて、外観は良さそう
に見えても、中身は粗悪品というのも少なくない。
そういう粗悪品と混同されないためにも、5代目の拓也氏は、常に「本
当にこれで完璧か?」と自問自答し、己の技術と商品の完成度に目を
光らせ、お客様の目に触れないところにまでこだわってふとんを作り
続けているそうです。
==============================
■美しい“プリント基板”
==============================
アップルの故スティーブ・ジョブズ氏のこだわり方もすごい。
ジョブズは、消費者からは見えない部分にまで徹底的に(時に病的な
ほど)こだわったそうです。
ジョブズは、マッキントッシュの奥深くに配置されるプリント基板に
も美しさを求めたそうです。プリント基板上のチップが美しく並べら
れているかどうか。普通の技術者ならば全く気にしないことに、ジョ
ブズはとことんこだわったそうです。
消費者の目に触れない部分にまでこだわることの重要性を、家具職人
の例を出してジョブズは説明します。
「優れた家具職人は、誰も見ないからとキャビネットの背面を粗悪な
板で作ったりしない。壁にくっついて誰にも見えないところだが、作
った本人にはすべて分かるからだ。だから背面にも美しい木材を使
うんだ」
==============================
■手の切れるようなものを作れ
==============================
京セラの稲盛会長も、製品の出来栄えにはとことんこだわった人だ
そうです。
稲盛会長は、部下たちが苦労して作ってきた要求スペックどおりの
製品に対して、にべもなく「ダメ」を出したそうです。
「要求する性能は満たしている」と反論する部下に対して、「色が
くすんでいる。もっと『手の切れるようなもの』を作れ」と強く
要請したそうです。
つまり、あまりに素晴らしく、あまりに完璧なため、手が触れたら
切れてしまいそうな、それほど非の打ちどころがないものを目指せ、
ということなのです。
その後、その部下たちは何度もやり直しをさせられた後、理想の製
品を完成させたそうです。
==============================
■自分レベルの視点で
==============================
さて、自分レベルではどうでしょう?
僕たちは、お客様の目に触れないところにまで、完璧を求めている
だろうか?
表面的なところだけじゃなく、細部にわたってこだわりを持って商品
やサービスを作っているだろうか?
それは、手が切れるほど、素晴らしいものになっているだろうか?
お客様の目に触れるかどうかは関係ない。自分自身の基準から見て、
全てが完璧な状態に仕上がっているかどうかが問題だ。
丹羽さんも、ジョブズさんも、稲盛さんも、強い思いを胸に、自分
たちの製品にとことんこだわっている(こだわった)人たちです。
彼らの業績を称えよう。
そして今度は自分たちの製品やサービスが世の中から称えられるよう
に、強い思いを胸に、こだわってものを作り上げていきたいものです。
僕も頑張ります。
是非、あなたも。
※執筆者・豊田礼人の抱腹絶倒の起業物語はこちらから
※マーケティング情報ギッシリの無料メルマガに登録する
→登録画面へ
※もっとマーケティング・ビジネスモデルの勉強をしたい方は↓
525円から学べる経営情報誌 レイマックプレス
※小冊子が欲しい方はこちらからどうぞ!
https://raymac.jp/book
メールマガジンmail magazine
最近のメルマガentries
コンサルプランconsulting plan
情報発信information