2025/03/10
売れる起業の第一歩。商品を見せ、価格をつけよう!【前編】
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマック・コンサルティングの豊田です。
起業したいという人の相談を時々受けます。彼らは「起業したいのだけれど、何から手を付けてよいのか分かりません。何をどうすれば起業できるのか、教えてほしい」と言います。
さらに話を聞いていくと、商工会議所などの公的機関が主催する起業塾などには参加したことがあり、その分厚いテキストを見せてくれたりもします。テキストには会社設立に関する法的な手続きのことや、財務や会計のことや銀行融資の方法などが細かく説明してあります。はっきり言って難しすぎるし、こんなことは起業においてそれほど重要ではない、と感じる部分もありますが、彼らは「起業する前に、起業のことをちゃんと勉強しなくちゃ!」と焦ってそれらを必死に読んでいるのです。
そこで「どんな事業を考えているのですか?」と聞くと、何となくのイメージは話すものの、漠然としていて、事業の輪郭がハッキリしないことも多いのですね。
どんな事業をやるにしても、売ろうとする商品・サービスが無ければ始まりません。何も売らずにビジネスは成り立たないので、何か売るものがあるはずです。まずその商品・サービスを見えるようにし、それがいくらなのか、値札を付ける必要があります。世の中の多くのビジネスはすべからくまず、そうなっています。
例えば私たちが町を歩いていて、店先にあなた好みの感じのいいジャケットがつるしてあったとします。もし時間的な余裕があったとしたら、あなたは立ち止まり、そのジャケット少し触って、生地の感じを確かめるかもしれません。悪くなければ、おそらくあなたは、さりげなく値札を見るでしょう。価格が自分の予想から大きく逸脱していなければ、あなたはサイズを確認し、店員さんに声をかけ、そのジャケットを試着してみるかもしれません。
店員さんとあれこれ話し、購買への意欲をさらに高め、あなたの購買意思決定に影響を与える人の顔(例えば妻の)を思い出すかもしれません。そして、状況が整えば(例えば妻の許しが得られれば)めでたくそのジャケットを購入する・・・。
さて、このアパレルショップは見事にあなたにジャケットを販売することに成功したわけですが、事業というのは、こういう商品・サービスを1個1個販売することを積み重ねて成り立っています。商品があって、買いたいというお客様がいて、その人が実際に買ってくれないと、どんな事業も、どんな大企業も行き詰ります。
財務会計のことに詳しかろうが、銀行融資に詳しかろうが、組織マネジメントの成功事例を知っていようが、とにかく、売れなければ、それらは何の意味も持ちません。店頭(つまり見えるところに)に商品をならべてお客様から見えるようにし、触れるようにし、価格をつけておく。これを「パッケージ化する」といいますが、こうすることでお客様はその商品の存在に気づき、購入しようかどうかを検討することができます。商品がなく、価格が分からなければ、お客は検討のしようがありません。
言ってしまえば当たり前のことなんですが、起業や新規事業をやり始める際に、このことが置き去りにされているケースによく出会います。
「商品・サービスを見えるように、できれば触れるようにし、価格をつけておく。サービスのように形がないものについては、体験できるようにしておくこと」。これが、起業する際において、最も重要なことで、最も優先すべきことです。
例えば、相談に来た起業希望者の方が、自分の商品を見せ、価格がつけていれば、少なくとも僕は「自分だったらこれを買うか?」と具体的に検討することができます。そうすれば具体的な感想をいうこともできるし、もし本当に良いものだったとしたらその場で買うことだってあり得ます。
「パッケージ化」してあれば、それを見せることでどんどん有用な情報が集まり、どこを改善すれば良いか、次に何をすれば良いかが分かります。逆に言えばこれをやらなければ、事業は間違った方へ気づかないままどんどん進んでいってしまい、体制は整っているものの、まったく売れない商品がぽつんとある、という状態になってしまいます。
(後編へ続く)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
★売上アップに役立つ小冊子
「売るため7(セブン」【ダウンロード版(無料)】
ダウンロードはこちらからどうぞ。
売るために必要な7項目について、ひとつずつ丁寧に解説しています。
7項目を整理するために役立つ「ウルタメシート」付き。
★売るため7(ウルタメセブン)【冊子版(有料)】(123頁)
ご購入はこちらから。
最近のブログentries
コンサルプランconsulting plan
情報発信information