2015/02/06
第512号【山は動いている】
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■教えながら、学ぶ
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時々、セミナー講師をやります。
先日も、
ヒューマンアカデミーでマーケティングの講座を
やらせて頂きました。
講師としての僕は、
受講生の人たちに僕が知っていることを教えます。
受講生の皆様はそれを聞き、学びます。
しかし、同時に、僕は受講生から学ぶこともあります。
それは、僕が知らない彼らの体験を通して得た事実だったり、
あるいは彼らがあるモノ(あるいはコト)に対して抱いている
感情だったりします。
これらはすごく貴重な情報で、
それを教えてもらうことは、僕自身、非常に勉強になります。
また、講義を聞いている受講生の反応を見ることで、
僕自身は講師としてうまく伝えられているかどうかが分かります。
いい話ができていれば彼らの目が輝くし、
つまらない話をすればうつむきます。
講師のスキルアップのヒントを、受講生が教えてくれるのです。
講師は教えながら様々なことを学ぶ。
一方で受講生は学びながら、たくさんのことを講師に教えてくれるのです。
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■親は子から学ぶ
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親は子供にいろいろと教えますが、
それと同じくらい、あるいはそれ以上に、
親は子供から学びます。
僕も子供から人間の本質みたいなもの、
素の人間がどのように考え、行動するのか、
ということをたくさん学んでいます。
また、子供を通して世の中をみるという形で視野が広がり、
子供関連のいろいろな情報をキャッチできるようになりました。
コーネル大学のゲイリー・エバンス教授という偉い先生は
学生に向かってこう言ったそうです。
「私は君たちが知らないことをたくさん知っている。
だから、この講義を通じていろいろ教えたい。
そして、君たちは私の知らないことを知っている。
それをぜひ、私に教えて欲しい。」
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■山は動かない?いや、動いている
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先生は、
教える立場でありながら、同時に学ぶ立場でもある。
生徒はその逆。
親と子の関係も、同じく。
このように、
一人の人には、同時に別の立場があります。
ひとつのものには、必ず2つの顔、2つの面がある、
と言い換えることもできるでしょう。
例えば、
山は動かない、と僕たちは思っている。
確かに。山は通常、動かないものとして見られている。
しかし、山の中に入ってみると、山は動いていることに気づく。
木々はざわめき、
川は激しく流れ、
動物たちがうごめいている。
厳しい自然が我々に襲い掛かってきます。
山は動いていないとも言えるし
動いているともいえる。
見方を変えると、違う一面が見えてくる。
ひとつの面だけでものや事象を捉えていると、
考えが浅く、視野が狭くなり、
短絡的な判断をしてしまうことになります。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではいかがでしょうか?
僕たちは、ものや人を多面的にとらえられているでしょうか?
短絡的にとらえてしまい、損をしていることはないでしょうか?
世の中のものすべてに、2つ以上の面やとらえ方がある。
これを常に意識することで、
考え方が深まり、視野が広くなります。
会社という存在も、
社長から見たとき、
社員から見たとき、
顧客から見たとき、
取引業者から見たときでは、
見え方やとらえ方が違います。
どれも正しい。
大切なのは、
どれくらい他の目に立って考えられるかです。
多面的な考え方ができるかどうか、です。
深く考えられる人は、
多面的に考えられる人だ、と僕は思う。
簡単ではないけど、意識してやってみると、
随分と視野が広がると思います。
ぜひ、やってみてください。
応援しています。
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