名古屋の経営コンサルタント レイマック

豊田礼人ブログ「シンプルなことの繰り返し」

2016/09/25

ある主婦の決断

その主婦は、2つの会社で、それぞれ違う化粧品を通販で買っていました。

 

毎日使うものだから、どちらも「定期購入」の契約をしていたそうです。

 

1本を使い切るタイミングで新しいものが届き、その都度代引きやコンビニ払いでお金を払う。いちいち注文する手間が省けて便利だし、もちろん割安で買えるから主婦には嬉しい。

 

しかし最近、A社の商品は、使い切るだいぶ前に新しいのが届いてしまう時がある。それで届いたら最後、支払うしかない(当たり前だけど)。しかも代引きなので、予期せず運送会社がやってくるから、お金の用意にあたふたする時がある。「正直、イラッとする」

 

一方B社は、約束の期日が近づくとメールが届く。

 

「そろそろ新しい1本を送付する時期ですが、お送りしてよろしいでしょうか?」と。

 

しかも状況に応じて、発送を遅くしたり、逆に早めたりすることができる。

 

まだ商品が残っている時は発送を遅らせられるし、使い切ってしまいそうな時は早めて送ってもらえる。これは優しいサービスです。

 

送ってくるタイミングが早すぎると、商品はどんどんたまってしまう。主婦としてはそれがストレスになる。A社の商品はたまりがちになっていたそうです。

 

A社としては、「契約通りに送っている」ということだと思いますが、消費者視点に立つと、配慮が足りない、ということになってしまいます。

 

定期購入の契約をしてもらうことは、売り手としてはありがたい。売上の見込みが立つし、継続して買ってもらいやすくなる。売上が安定する。しかし、そこに売り手のエゴが見え隠れする。それをお客は敏感に感じ取る。

 

その主婦はA社の契約を解除した。商品は気に入っていたが、A社が不親切だと感じたからでしょう。後日、A社から「なぜ解約するのですか?」というアンケートが来たが、本当のことを書く気にはならない。もう面倒くさいから。

 

商品が良くなければ選ばれない。しかし、商品だけ良くても選ばれない。

 

どこまで顧客視点に立てるか。

 

我々も、日々修行ですね。

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