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豊田礼人の基本的な考え方を
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2005/12/02

第33号 少しずらせ!

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■アクロンの「ずらし」
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「毛糸洗い用」の中性洗剤として定着していたライオンの「アクロン」
が7月に「お気に入りの服用の洗剤」としてイメージを刷新し、好調
に売り上げを伸ばしているそうです。(日経MJ11月26日号より)

大事に洗いたい衣類といえば、昔は「ウール素材」が筆頭格でしたが、
最近はカットソーやキャミソールなど、私たちは様々な「大事に洗い
たい」ニーズを持つようになりました。

ライオンはこれらの新しいニーズに対応するために、「セーター用」
にこだわらず「自分のお気に入りの服」を大事に洗うための成分を追
加し、販売面でもあえて夏に売り出すなど、新・アクロンの誕生をア
ピールする戦略を実施し、見事成功したわけです。

商品イメージを変える(ずらす)ことで昔からの顧客が離れる懸念も
あったのですが、ふたを開けると客離れは起きず、3ヶ月間で前年同
期比14%も売り上げが増えたそうです。

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■市場は変わる
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出来上がったブランドイメージを変えることは勇気がいります。既存
客からそっぽを向かれる恐れがあるからです。

しかし、市場が縮小していることが明らかであるにもかかわらず、従来
のままでいることは、かえって危険な場合もあります。

フィルム市場がデジカメの出現で急速にしぼむ流れの中で、どんなに
高品質で安価なフィルムを作っても、顧客は見向きもしないでしょう。
客のニーズが変われば、商品も戦略も変えざるを得ないのです。

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■少しずらす
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一方で、商品イメージを「少しずらす」ことで、売上げを伸ばすこと
もできます。

ポカリスウェットは、もともとスポーツ時の水分補給用というイメー
ジでした。しかしこれでは「スポーツする人」に顧客が限定されます。

そこで、「二日酔いに効く」という普通の生活者が持つニーズへ商品
イメージを少しずらすことによって、対象顧客をぐっと拡大できました。
これをきっかけに、普段の生活シーンの中で飲まれる商品になってい
ます。

オロナミンCも「中高年男性のための栄養ドリンク」では売上げは頭
うちでしたが、「小さな巨人」のコピーとともにイメージを少しずらし、
小さな子供から主婦までも顧客として取り込むことに成功したそうです。

大きくずらすと客は離れる恐れがありますが、少しだけずらす(さじ
加減は難しいですが)ことで、売上げを拡大できる事実があります。

アクロンもこの「少しずらし」が上手くいった例なんですね。

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■自分レベルの視点で
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あなたがパン屋さんなのに、お客さんに「株式投資を教えますよ」と
提案したら、「ぎょっ」と驚かれるでしょう。あやしいヤツ視される
かも。しかし、「おいしいパンの作り方を教えますよ」といったら、
お客さんは乗ってくるでしょう。他のパン屋との差別化にもなります
ね。

パンを売るだけでは得られなかったお客さんとの深い結びつきができ、
ちょっとしたコミュニティができるかもしれません。これを発展させ
ることで、パンの売れ行きにも好影響が現れるはずです。

大きくずらし過ぎるとお客さんは戸惑います。
しかし少しずらした提案は、大きな成果を生むきっかけになります。

このさじ加減が分かったとき、あなたのビジネスも飛躍するでしょう。

私ももっとズレてみます!

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■編集後記
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「継続は力なり」とは昔から言われていることですが、「継続は破産へ
の道」という言葉も肝に銘じています。つまり、「環境が変わっている
のに」、あるいは「現在のやり方で成果が出ないのに」同じ方法でやり
続けることは、破産への道を突っ走るのに等しい、ということです。
今のやり方で成果がでないのなら、少しずつ方法変えていくしかありま
せん。少しずつ変えて、何年後かに大きく変わっている。そういうやり
方が自分には合っている気がしています。
では、また来週お会いしましょう!

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