2010/02/23
「あきらめなければ成功する」を実証する愛すべきリーダー
通算18号となるレイマックプレス(愛される会社プロジェクト会報誌)の2月号をリリースしています。今号では、ウロメディカルジャパンの池山社長のインタビューを掲載しています。
人工乳房の製作で成長するウロ社ですが、その道のりは波乱万丈、抱腹絶倒の大ビジネスロマンです。少しだけ、ご紹介しましょう。
・・・・・(前略)・・・
―日本で会社を立ち上げたんですか?
い え、父親の会社の一部門として始めました。形状記憶合金を歯科医療に使うという開発を、その歯科の先生の手足となって進めました。日本では未開拓の分野な ので、すべて勉強しながらの開発です。開発が成功すると、世界中の国から学会で発表してくれという依頼が来ました。先生と2人で30カ国くらい行きました ね。国内の企業からも問合せが殺到して、テルモさんとかニコンさんから試作品の制作依頼をたくさん受けました。そうこうするうちにある日、ある病院の泌尿 器科の先生から「男性の前立腺用の器具を作れないか」という問合せを受けたんです。人間は年を取ると前立腺が大きくなって尿道を圧迫するために、尿が出に くくなるという症状が出ます。それで尿道に装着して尿が出やすくなるような器具を作って欲しいというのです。
―なるほど。歯科から泌尿器科へ広がったんですね。
はい。それで、まずは動物実験用にと思って、適当なサイズでサンプルを作ってその先生に送ったんです。そうしたら知らない間に人間の患者さんに使っていたんですよ!先生に「犬に使うんじゃなかったんですか?!」と聞いたら、「おまえが作ったやつ、大きすぎて犬に入らないんだよ。だから人間に使っちゃたよ」って言うんです(笑)。「え?いいんですか?」って聞いたら、「オレがいいっていうんだから、いいんだよ」と言うんです。
―(笑)。実際、国の認可とか、取らなくてもいいのですか?
医療の世界では、ドクターがOKと判断すれば、新しい技術を使っていいんです。そうでないと医療技術が進んでいかないからという理由です。
―そうなんですか。それにしても、その先生すごいですね。
そ うでしょ?(笑)。ある日、先生から電話があって、すぐに大阪まで来いっていうんです。「行くのはいいけど、先生、あの器具いいの?」と聞くと、「めっ ちゃ、いいぞアレ」と言うんです。聞くと、僕が送った約60本のサンプルは全部、患者さんに装着したらしいのです。「えーっ!?マジ!?」って感じです (笑)。先生の病院に行くと、90歳くらいの患者さんがいて、その器具を装着する現場に立ち会うことになりました。ものの1分くらいで装着が完了すると、 僕が持っていたバケツに尿がバーっと勢いよく出たんです。何十年ぶりに尿がスッキリ出たそのおじいちゃんは、喜びのあまり僕の手を握って涙を流したんで す。「あ、オレの作ったこの器具は、すごく人の役に立つんだな」と思いました。
・・・・・・(以下続く)
この後、二転三転して人工乳房の開発へと移行していくわけですが・・・。
この池山社長の軌跡は、本当に学びが多く、後世に残したいほど重要なものだと感じています。下手な経営書を読むよりも強烈なインパクトを感じました。
名古屋にもスゴイ人がたくさんいます。
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