2021/01/14
あいつ、大企業辞めるってよ
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。
今回のテーマは【あいつ、大企業辞めるってよ】です。
◆脱サラ起業
先日、日本を代表する超一流企業の社員さんに会い、起業の相談に乗りました。つまり、脱サラ起業の相談。
聞いた人の多くが「もったいない」と言うであろう、正真正銘の大企業、その会社を辞めて起業したいというアラサーさんとの真剣ミーティングでした。
結婚もしている。子供はいない。起業について奥さんは承諾しているとい言います。(嫁ブロックはない)
本人の能力は高そうだし、起業するビジネスの内容は面白い。性格も素直でコミュニケーション力も問題ない。
ただリサーチが不足しているためか「独りよがり感」が強く、ビジネスモデル自体はもっと磨く必要があると感じました。そのあたりを指摘し、これからの行動内容をリストアップし、再度会う約束をして別れました。
◆もったいない
知り合いの先輩起業家にこの話をすると、「もったいないねえ」と言いました。
ふむ。起業家として実績のあるその人から見てもそう思うのか。あるいは、起業人生が長くなってきた先輩だからこそ、大企業のサラリーマンでいることの安定感がどれだけありがたいかが骨身に染みてわかるのか。
人生いろいろだし、今ついている職業や、今直面している状況によっても感想は異なるでしょう。幸せのカタチも人それぞれですし。
でもやっぱり、大方の意見は、「もったいない」となるみたいです。
◆起業の条件
でも、相談に来た本人にしてみると、せっかくやりたいことが見つかったのに、このままこのつまらない会社(本人談)で時間を浪費していくことのほうが、「100倍もったいない」。
超一流企業にいるという地位や名誉、あるいは安定した収入よりも、時間や「命」を優先したい、ということなのだと思います。
客観的に見たら、「なんで人も羨むキラキラの大企業を辞めちゃうの?」となるけれど、内部の実情を知り自分の会社内での将来像をリアルに想像できる本人からすると、「ここを辞めることなんて小さいこと」と結論付けたことも理解できます。
分かるので、僕は「もったいない」という言葉は一切発せず、「やりたいならやればいいと思います。その気持ちにフタをして残りの人生を過ごすことほど酷なことはないですから」と考え、
「でも現実は厳しい。事業化に失敗すればお金は無くなり、生活は窮す。だから、事前調査をしっかりやり、関係者にヒアリングし、顧客の声を聞き、ビジネスモデルをピカピカに磨き上げることが重要。会社を辞めるのも、お金を借りるのもその後でいい。それができないなら起業はしない方がいい」
と言って送り出しました。
◆自分レベルの視点で
自分レベルではいかがでしょうか。
何を「もったいない」と感じるかどうかは、自分の価値観次第。
地位や名誉を重視するか、あるいは安定した生活、十分な収入を重視するのか。
それとも時間か。
いや、全部だよ。
そう、全部ほしい。誰しも「総取り」したいに決まっています。
しかし、何かを得るためにはまず何かをあきらめなければならない、ということはこの世の原則(ナポレオン・ヒルも言っていた)。つまり、優先順位をつけるということ。最初からすべてを手に入れることはできない。
自分の人生の時間を充実させ、限りある命を燃やし尽くしたいため、地位と名誉と安定収入を犠牲に差し出すという決断をした大企業の彼。
ぜひ頑張ってほしい。その先に「総取り」が待っている。
急がば回れ。
応援しています。
(無料メルマガ『愛される会社の法則』第717号2019/1/11を一部修正)※メルマガの登録はこちらから。(無料)
★売るため7(ウルタメセブン)冊子版(123頁)発売中!
ご購入はこちらから。
※無料のダウンロード版もあります。ダウンロード版はこちらからどうぞ。
最近のブログentries
コンサルプランconsulting plan
情報発信information