2020/02/28
なぜ、その仕事をやるのか
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。
今回のテーマは「なぜ、その仕事をやるのか?」です。
◆あなたはなぜ、その事業をしているのか?
「あなたがこれまで歩んできたストーリーが、あなたの事業戦略となる」。これは、ベン・ホロウィッツというアメリカの起業家の言葉です。
自分が体験したことに基づく事業であることが、事業成功のためのひとつの大きな要素になる、というメッセージ。このメッセージは、なぜ、自分がこの事業をやるのか?という、重要な問いを突き付けます。
自分の体験から、自分が欲しいと思った商品や、必要だと感じたサービスを開発し、事業化する。これが事業成功へのコミットメントの根源となり、商品やサービスの細かい違いを生み出す。これが周囲(お客様・社員・関係者・世間)へ向けた強いアピールとなるのだ、と。
◆ホテルに住むというライフスタイル
ホテルの空き室をネット経由で貸し出す「エニープレイス」というサービスが、アメリカで立ち上がっているそうです。ホテルに住む、というライフスタイルを提案するサービスです。
利用者は、長期滞在により定価からディスカウントされた価格で、快適なホテル生活が送れることが魅力。もちろん家具の移動や水道・電気のセットアップも不要だし、清掃サービスもついている。これがウケて、長期出張者、引っ越しの合間の利用のほか、新しいライフスタイルとして「ホテルで暮らす人」も増えているのだとか。
ホテル側は、空き室を遊ばせず、一定の期間の間、固定的に収益が得られる。繁閑に左右されずに部屋が埋まり、売上の見込みが立つというのはホテル側にとって、ありがたい。
WIN-WINになっている。
この「エニープレイス」というサービスの発案者は、内藤聡さんという日本人起業家。外国人の自分が米国で賃貸物件を借りる際の苦労がきっかけになって、ホテルに住むというビジネスを思いつき、事業をスタートさせたそうです。
自分が生活の中から欲しいものを発想し、それを実現していく。そこにストーリーがある。ストーリーが見えるビジネスは、納得性があるし、「なるほどねー」と共感を生みやすいんですね。
◆「自分ごと」にする
人間は人間に興味を持つので、「この商品、僕が昔からずっと欲しかったものなんです。いいでしょ?」と言われると、その人が登場しないで宣伝された場合よりも、強く興味を持つんですよね。
事業計画に個人のストーリーが入っていると、聴いてるだけで、楽しくなるし、応援したくなります。
企画書もそう。いくら正しい提案や企画が展開されていても、人間が登場しない企画書は、聴いてて退屈です。
きれいにまとまっているけど、お金儲けしたいだけでしょ?という感じ。
一方で企画書に「自分ごと」が入ってくると、俄然、その企画が生命力を持ち始めます。
なぜ、自分がこの企画を立てたのか、その背景にどんなストーリーがあるのか、が盛り込まれると、僕たちは引き込まれます。
◆自分レベルの視点で
自分レベルではいかがでしょうか?
あなたの事業にあなたのストーリーは入っているか。あなたの体験がベースになっているか。
展開している事業に今一つ「熱」が感じられないとしたら、他人ごとのように仕事をしているからかもしれません。
事業から「熱」が感じられないと、それは顧客に伝わり、集客や顧客満足度に影響します。これって、結構大きな問題なんですね。
経営者や起業家が「自分ごと」として事業をすると、そのビジネスにはエネルギーが宿り熱を帯びます。
なかには、生活のために仕事をし、今は語るべきストーリーが無い、という方もいるでしょう。いや、こういう人がほとんどかもしれません。
そういうときは、まず目の前のお客様を喜ばすことに集中し、そのプロセスの中で、「自分がこの仕事をやる意味」を探し続けてみてください。
何度も自分に問うことが大切です。自分に問い、悩んだ量が多い人ほど、研ぎ澄まされた、いい答えが見つかります。
僕も日々、問いています。
ぜひ、あなたも。
応援しています。
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