2018/05/25
顧客のドアを開くマーケティング
愛知県名古屋市で中小企業の売上アップ、やる気アップを支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田礼人です。
今回のテーマは「マーケティングが顧客のドアを開く」について、です。
■マーケティングって、なに?
昨日、経営相談に来た男性の話。
父親が創業社長で、自分は次期社長予定の2代目。
事業はIT関連のBtoBで、目下の悩みは、大口の発注元からの仕事が激減し、新規顧客を開拓しなければならない、ということ。
しかし、今まではもっぱら受け身のスタイルで仕事をしており、営業をやったことがない。ましてやマーケティングなんて、何のことか分からない。
それでどうしたものか、豊田さん教えて、ということでの来訪です。
■押し込みセールスを無しにする
その2代目さんが質問します。
「マーケティングと営業は、何が違うのですか?」と。
ドラッカーの言葉を借りれば、「マーケティングとはセールス(営業)を無くすこと」です。
つまり、売り込み営業をせずとも、自然に商品やサービスが売れていくように、すべての事業活動を仕組むことがマーケティングだ、ということです。
そのためには、顧客ターゲットを明確に設定し、そのターゲットが求めるものを特定し、それを充足させる商品を提供することが必要。
また、そのターゲットに効率的に商品を届けられるように、宣伝をし、販売チャネルを選択し、ターゲットが無理なく買える価格設定をすることも求められます。
■マーケティングはドアを開く
ただ、以上のことを完璧にやったとしても、BtoBの場合、営業マンが商談をし、クロージングするというプロセスは必要です。
つまり、会社としてマーケティングによって見込み客を引き寄せ、その見込み客に対して営業が個別にフォローしてクロージングする。これが現実的な姿だと思います。
その会社の古参社員は、「マーケティングなんて不要。営業がお客様に直接会って仕事をとってくればいいんだ!」と言うそうです。
それは違うと思う。今に時代、何が難しいかって、顧客に会うのが難しい。まずドアをオープンしてもらうのが難しい。会ってなんぼ、と言われても、会うことが自体が難しい。
マーケティングの役割は、見込み客に興味を持ってもらい、内側からドアを開いてもらうこと。
営業の出番はその後です。
この役割分担が、事業の生産性を上げ、顧客も自分たちもストレスフリーになれるのです。
■自分レベルの視点で
自分レベルではいかがでしょうか?
あなたの会社では、マーケティングを意識的に行っていますか?営業の役割とマーケティングの役割を分けて考えていますか?
マーケティングというものは、経営に必要か否かというレベルで議論するものではない。無くてはならないもので、経営のど真ん中にドーンと置くものです。
マーケティングなしで、良い経営をすることなどできるのだろうか?
マーケティングとは、売込み営業をしなくても、顧客のドアをオープンさせる取り組み全てのこと。
それは経営者が中心になって、全社的な取り組みが求められるもの。
マーケティングの発想無しで、うまくいく事業なんてこの世にはない。
なぜなら、マーケティングとは、顧客のことを考えることだから。
今日も、顧客のことを考えよう。
応援しています。
(無料メルマガ『愛される会社の法則』第587号(2016年7月15日発行)より)
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