2012/03/30
第363号【誰にご遠慮いただくのか】
◎今週のメルマガ 【誰にご遠慮いただくのか】
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■人気店になりつつある店
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昨日、ある飲食店の経営者と打ち合わせをしました。
そのお店はターゲットとする客層を30~40代以上50歳以下くらい
の女性とし、その女性たちが喜ぶような、素材にこだわった、自然
派のメニューを提供しています。
当然店舗の外観、内装などもそれらの女性向けになっており、居心
地の良い空間で、ゆったりと時間を過ごしてもらいたいという店側
の願いが込められています。
ほとんどのお客様は2人組みで来店し、ランチをしながら思う存分
おしゃべりを楽しんでいるそうです。
新規オープン後たちまち話題の店となり、地元の有名タウン誌に何
度も掲載されるほどの人気です。もちろん業績も順調に伸びています。
嬉しいですね。
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■嫌われることで、ニンマリ
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先ごろそのお店に、数人の消費者に覆面調査員として潜入してもら
い、店の印象を答えてもらうというアンケート調査を実施しました。
その結果、20、30代の女性からは嬉しいくらいの高評価、60代の
女性からは相対的に低い評価をうけました。
さらに60代男性からは、最悪の評価。「2度と行きたくない」とまで
言われてしまいました。
この結果に、経営者はニンマリ。自分たちの戦略がきちんと実行さ
れ、思惑通りに消費者に伝わっていることが証明されたからです。
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■やめることを決める
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ターゲットを絞れ、とはよく言われることですが、実際にやるとな
るとこれが意外と難しい。
なぜなら、この飲食店のように、ターゲット以外の客からは嫌われ
てしまうということを受け入れなければならないからです。嫌われ
るということは、恐いことです。
しかしこの経営者、さらに突っ込んだ方針を打ち出しました。
それは、未就学児(6歳以下)の入店禁止。
ターゲットとするお客様にお店でゆったりとした時間を過ごしても
らうために、時にギャーギャー泣きわめき、コントロールがきかな
い幼児にはご遠慮いただこうという方針です。
これには、常連だったママさんたちから反発を受けたそうですが、
この経営者は方針を曲げませんでした。
非常に勇気のいる決断だったと思います。しかし自分たちの戦略を
完遂し、ターゲットとするお客様たちに心の底から喜んでもらうた
めには、避けて通れない道だと経営者は判断し、実行したのです。
僕も賛成しました。おそらく、良い結果につながっていくと思いま
す。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではどうでしょうか?
僕たちは、ターゲットをしっかりと設定しているでしょうか。
ターゲット客を心底満足させるために、時には他の客から嫌わ
れる施策を実施する覚悟をもっているでしょうか。
クライアントにはターゲットを絞ることの重要性を説きながら、自
分自身はまだまだ甘い部分があるな、とこの飲食店の経営者の決断
を目の当たりにして、今回反省しました。
戦略とは、やるべきことを決めると同時に、やらないことを決める
ことでもある。
あなたは何をやらないのか。
何を捨てるのか。
誰にご遠慮いただくのか。
この決定の重要性を改めて認識させられました。
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■編集後記
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来週からいよいよ4月。4月といえば、26日に名古屋でビジネスモ
デルについてのセミナーを行ないます。利益が出るビジネスモデル
をどうやって築くのか、について事例を交えながら解説いたします。
興味のある方は是非、ご参加を。
テーマ:『ビジネスモデルを磨いて成長する!』
日時:2012年4月26日(木) 19時~20時45分
場所:ウインクあいち 1004会議室
費用:3000円(税込み) 会員様は無料または割引
懇親会あり
お申し込みは→ http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P28515823
(第363号終わり)
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