2012/03/23
第362号【自分の面倒事が他人の楽しみになる?】
◎今週のメルマガ 【自分の面倒事が他人の楽しみになる?】
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■家具を自分で組み立てたい人がいる
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イケアの家具はおしゃれでデザイン性に優れ、価格も手ごろ。これ
が支持されて世界最大の家具販売店といわれるまでに成長しました。
購入者は家具を自分で持ち帰り、自分で組み立てる。これにより、
コストを低減し、「おしゃれなのに低価格」を実現しているのが特
長です。
日本とは違い欧米ではDIYが浸透しているので、購入者に自分で
家具を組立ててもらうことは広く受け入れられました。日曜大工が
好きな層にとって、家具を組み立てることは楽しいことでもあるは
ずです。
従来は自分たちがコストをかけてやっていたことを、お客様にやっ
てもらい、それがお客様にとって楽しみにもなってしまう。ここが、
イケアのビジネスのすごく面白いところです。
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■ペンキを塗りたい子供たち
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トム・ソーヤーも、自分にとって面倒な仕事を、他人にとっての楽
しみに変えることに成功しました。
マーク・トウェイン作の「トム・ソーヤーの冒険」の第2章で、トム
はフェンスに白ペンキを塗るという面倒な仕事をポリーおばさんに
命じられました。
トムがペンキをしぶしぶ塗っていると友達が通りがかり、トムを気
の毒だとからかう。しかしトムはここで頭をひねり、「ペンキ塗りが
面白くてたまらない!」と友達に訴えます。
それを聞いた友達は最初は疑いましたが、楽しそうにペンキを塗る
トムにすっかりだまされ、ついには「僕にもペンキを塗らせてくれ!」
と頼んでしまいます。
トムは、友達が持っていたりんごと交換することでペンキ塗りを
許可しました。その後通りがかった何人かの友達もトムのこの策略
に引っかかり、彼の代わりに何度もフェンスにペンキを塗ったので
す。
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■田植えが“研修”になる時代
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トムのアイデアをビジネスに応用している例って、イケアの他にも
いろいろありますよね。
例えば、スーパーのレジに導入されている「セルフ方式」。店側の
人手を削減するのと同時に、来店客に「ピッ」とバーコードを読ま
せる楽しみ(?)を提供しています。
大人もそこそこ楽しいですが、子供は間違いなくあの「ピッ」をやり
たがります。彼らにとっては完全に“楽しみ”になっていますね。店
側はその分人件費を削減できています。
また、最近「田植え」を企業の社員教育に取り入れる動きがあります。
これは農家にとって手間のかかる田植えという仕事を、「研修」とい
う形で意味を持たせ、第3者にやってもらおうというものです。し
かもお金を払わせて。すごいですよね。
田植えを通して、大地の恵みを感じると同時に、チームを組んで田植
えをすることで、チームワークを高める狙いだそうです。(「田植え
研修」で検索するといっぱい出てきます)
トム・ソーヤーの話と照らし合わせて考えると、とっても面白く感
じますね。
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■自分レベルの視点で
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自分レベルではどうでしょうか?
ウチで子供と一緒にお風呂に入ると、水鉄砲やオモチャで楽しそう
に熱心に遊びます。それはもう、ノボせてしまうくらいに。
その子供が最近やりだしたのが、お風呂に入りながらの床や壁の掃
除です。掃除用のブラシで熱心にやるんです。ゴシゴシ磨くとキレ
イになるので楽しいのでしょうね。
これも、風呂の掃除という大人にとって面倒な仕事が、子供にとっ
て楽しみになっているわけですね。
大人にとっては大助かりなので、おだててどんどんやらせていますよ。
これらは、仕事でも家庭でも、自分にとって面倒だったりコストをか
けてやっていることが、他者にとっては新鮮で楽しく感じることがあ
るかもしれない、という事例です。
さてさて、自分のビジネスの周りで、何かないだろうか?
是非、考えてみてください。
面白いアイデアがあったら、聞かせてくださいね。
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■編集後記
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最近僕の周りでもフェイスブックを始める人が増えてきました。頻
繁にやり過ぎるのもどうかと思いますが、上手に使えばビジネスに
つなげられると思います。まずは、楽しんでみるというスタンスで
気軽に始めてみるのが良いかもしれませんね。一言添えて友達申請
してください。よろしくお願いします。
(第362号終わり)
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