2012/01/24
お金をサッと取れ。
CCCといえば、TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブを思い浮かべますが、
今日は財務指標のCCCについて。
これは、キャッシュ・コンバージョン・サイクルと呼ばれるもので、企業が資金を回収するスピードを示すものだそうです。計算方法は、売掛金と在庫の回転日数の合計から買掛金の回転日数を引いて産出します。
そもそも企業経営をややこしくするのは、在庫、売掛金、買掛金というものがあるから。これらは、モノがお金に変わるまでのタイムラグを生むものです。
つまり、仕入れたのに売れない!(在庫が増える)、売ったのにお金が入ってこない!(売掛金の未回収)という事態です。それらが、「資金繰りが苦しい」という状態を引き起こします。
資金繰りが苦しいことほど、経営者にとって苦しいことはない。つまりCCCが長い企業ほど経営者は苦しい、ということになります。
このCCCが驚くほど短いのがアップル。パナソニックやソニーが20日前後であるのに対して、アップルはマイナス20日。つまり、製品を作る前からお金が入ってきているのです!(日本経済新聞2012年1月17日 より)
CCCが短いほどフリーキャッシュフローが潤沢になり、研究開発や販売促進への投資が機動的に行なえます。アップルはCCCを縮め、資金を潤沢にし、競争力を飛躍的に高めていったのです。それが現在の快進撃につながっていると言えそうです。
さて、僕も仕事を通して、たびたびこの「資金繰りが苦しい」会社に出くわします。
その中で気になるのは、小売店や飲食店で資金繰りが苦しい企業。
これらの企業は「売った瞬間に現金収入があり、仕入れの支払いは掛け、いわば「先にお金が入ってくるビジネス」をやっているはずです。
にもかかわらず資金繰りが厳しいということは、ビジネスモデルに問題ありと疑ってみる必要がありそうです。
わざわざ僕が言うまでもありませんが、環境変化は激しい。
その中では、変化を見越して機動的にお金を使っていくことが、競争力を維持するためには重要です。
人によって、お客からお金をもらうことがやましいことだとか、遠慮する人がいますね。商売人をバカにしている。そういう人は伸びません。それは経営というものを理解していないのです。お客がふところからお札を出そうとしたら、サッと取るとか。ほんとはそれくらいやってもいいのです。(by 竹田陽一)
豊田礼人の正しく愛される経営術
お金をもらうことを遠慮してはいけない。お客さんがお金を出そうとしたらサッと取る(笑)。
成長するためにはお金は不可欠。その多寡、使い方で結果も違ってくる。
心に刻みたいと思います。
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