2011/01/10
ガストの高級路線は“あり”か?
ガストが従来より単価が高い商品の販売を始めるそうです。その名もプレミアムシリーズ。
ガストと言えば、メニューの標準化やオペレーションの簡略化で低コストを実現、割安なメニューを武器にチェーン展開してきました。そのガストが、高単価商品の投入を決したというのは、大きな決断だったと思います。
ガストは「安くてそこそこおいしい」というコンセプトが受けて成長したはずで、「安くないけど、とてもおいしい」ことを求める消費者をどれだけ引きつけられるかは、正直、未知数です。
しかし、客数の減少に歯止めがかからないのでしょうか。もともとのコンセプトとは異なるプレミアム商品を投入することで他のファミリーレストランとの差別化を目指すようです。
小売の輪の理論というものがあります。
これは、低コスト、低マージンによる革新的小売業態が、その成熟とともに差別化のために高級化を図るようになり、その結果、次の革新的小売業態の参入の余地を生む、というものです。マクネアという人の理論です。
ユニクロは、まさに低価格を武器とする革新的小売業態でしたが、市場が成熟するとともに、デザイン性を取り入れた少し高めの商品も扱うようになりました。ユニクロの場合は、自ら作った参入余地を埋めるために、ジーユーという低価格商品を扱う新業態を生み出しました。
自分で空けて、自分で埋めたわけです。さすが、柳井さんという感じでした。
ガストはこのままへ高級へシフトしていくのか?シフトして空いた余地は、誰が埋めるのか?
それとも一時の迷いなのか?
企業は、顧客の生活向上を目指さなければならない。顧客のニーズを理解し、顧客の期待を超えなければならない。(by フィリップ・コトラー)
ガストの顧客は、プレミアム商品を求めているのか、その商品は顧客の期待を超えるものか?
注目したいと思います。
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