名古屋の経営コンサルタント レイマック

豊田礼人ブログ「シンプルなことの繰り返し」

2010/07/16

無理をして壁を突破し、その後は正しい投資で高収益化を実現

靴専門店ABCマートの営業利益率(本業の儲ける力を示す)は21.6% で、09年度の専門店でトップだそうです(日経MJ専門店調査より)。これ、ユニクロより高い数値なのだとか。

高利益率の理由は、

①「ホーキンス」「VANS」などの儲かる自社商品の割合が45%を超え た。つまり、儲かる商品がたくさん売れて利益率が高まった。

②ショッピングセンターから好条件で出店を持ちかけられ、集客力が 高まった。つまり、客一人あたりの集客コストが抑えられるため、利益率が高まる。

③増床することで取り扱い品目を増やし、「ついで買い」 を促して客単価を上げる。小売業は客単価が上がれば(立地代、集客コストは一定なので)利益率は高まる。

ABCマートと言えば、プーマやアディダスなどのナショナルブランドを低価格で売る印象が強かったです。ゆえにあまり儲からないビジネスモデルだったと推 測しますが、自社商品を開発して拡販することで利益率を高めたんですね。

同社は社員の激務で有名だそうですが、

①おそらく、まずマンパワーの結集による薄利多売で種火となる資金を蓄積し、

②その資金で儲かる自社商品を地道に開発、拡販。

③高利益率化

④その資金で店舗の大型化を進め、販売効率アップ。

⑤さらに高利益率化

⑥8~9割を独自商品が占める新業態の出店強化

⑦さらにさらに高利益率化

という流れで成長しているのではないか、と推測します。

会社が成長するとき、どこかで無理をしなければ超えられない壁にぶち当たりますが、ABCマートは「社員の激務」でその壁を突破したのではないか、と推測 します。

それで資金を蓄積しながら、正しい投資を積極的に行なうことで高利益率企業へと成長する。

このやり方、中小企業や個人でも学ぶ点は多いと思います。

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