2021/08/10
事業計画書を書く前に、まず売ってみなはれ
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。
今回のテーマは、【事業計画書を書く前に、まず売ってみなはれ】です。
◆ネット未経験者のネット起業
先日会った相談者、住宅関連商材の販売で起業を準備している人。
同商材を扱う企業に長年勤め、その業界のことには精通しています。ここまで聞いてまずは一安心。全く知らない業界に突き進むよりは成功可能性は高いですからね。
事業プランは?と聞き進めていくと、その商材をネットで販売したいと言います。
ネット販売の経験はありますか?と聞くと、ない。ホームページを運営したことも、インスタもブログもやったことがない。
にもかかわらず、起業初月からわりと大きな額の売り上げを見込んでいます。うーん、これはちょっと・・・という感じ。
◆分厚い事業計画書
事業計画書は何十ページにも及び、いろいろと考えられてはいます。しかし、一番重要な売上の根拠がなく、かかる経費から逆算して必要な売上が書かれている状態。こういう売上計画は、大概、計画の3分の1くらいか、下手すると10分の1くらいにしかなりません。
また、売上に根拠も自信もない計画でよくあることなんですが、本業以外のサブ事業をアレコレてんこ盛りにするんです。ひとつだけでは心もとないから、詰め込んでしまうんですね。
気持ちは分からなくもないですが、ただでさえ少ない経営資源(人・金・モノ・時間)が分散してしまい、さらに混迷を深めてしまいます。
◆まず売ってみなはれ
事業を立ち上げるために大切なことは、分厚い計画書を作ることよりも、まず1個、商品を売ってみること。まず1社、クライアントを獲得すること。0を1にすることは難しい。あらゆる手を使い、まずこれを突破すること。それができなければ立派な計画書があってもしょうがない。
ネットで商品を売りたいなら、メルカリでもヤフオクでもBASEでもいいので、まず売ってみること。インスタもやってみて、その世界がどんなふうに動いているのか体感すること。
まずやってみなはれ、と。起業するのはその後で十分。
そう伝えると、その起業家はすっきりした顔になり、帰っていきました。1か月後にまた会う予定です。どんな話が聞けるか楽しみです。
◆自分レベルの視点で
自分レベルではいかがでしょうか?
僕たちは、机上でアレコレ悩みすぎていないでしょうか?
まずやってみる。今の世の中、「まずやってみる」がとても簡単に出来るようになりました。
ネットで売りたい人はほぼタダで売る環境が手に入ります。ものを作りたい人は3Dプリンターで試作できます。お店を持ちたい人は、ポップアップストア(臨時出店)を出せる場所をマッチングしてくれるサービスがあります。
こういうサービスを利用して、まずお客様と出会い、1個売ってみることが大切です。すると生きた情報が手に入ります。
そのお客様はなぜ買ってくれたのか?どんなニーズを持っていたのか?どんな言葉(キーワード)を使うのか?どんな顔をしているのか?
こういう情報を得ることは、事業を作っていくうえではとても大切です。
これを踏まえて作られた事業計画書は、たとえA4一枚であっても、意味のあるものになります。
計画の前に、売れ。それが一番大事。
応援しています。
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