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豊田礼人の基本的な考え方を
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2005/10/14

第26号 遅刻と品質との関係とは

行楽シーズンです。3連休のオンパレードで、家族で小旅行という
方も多いのではないでしょうか。そのためか、街中の道路も車で渋滞
気味です。イライラせずに気をつけて運転しましょうね。

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■本日のテーマ:遅刻と品質の関係とは?
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商談の待ち合わせ時間に15分遅れそうな時、あなたならどんな行動
をとりますか?

1.何も言わずに遅刻する。
2.事前に電話で「15分遅れる」と伝える
3.事前に電話をかけるが、カッコ悪いので「5分くらい遅れる」と嘘
をつく

仕事で頑張ろうと思っているあなたであれば、1はありえないでしょ
う。特に小心者の私は時間に遅れることに非常に罪悪感を覚えるので、
仕事の時はおろか遊びの時の待合せでも1はありえません。逆に相手
にこれをやられると、とてもがっかりしてしまいます。

2は当然の行動ですね。言うまでもありません。

問題は3です。15分も遅刻してしまう罪悪感と恐怖から、ついつい
短めに言ってしまうのですね。「遅れる」という報告はしたのだから、
あとは少々前後しても問題ないでしょうと勝手に判断してしまう人。
こういう人に、時々出くわします。気持ちは分かりますが、腹黒さ見
え隠れし、イヤな気分になります。「最初から15分遅れると分か
ってたくせに・・ごまかそうとしやがって」なんて疑ってしまったり
します(ちょっと神経質すぎますか?)。

人間は期待していたことが達成されないと不満をもちます。遅れたう
えに、嘘をつくことによってさらに相手からの信頼を失うことになり
かねません。

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■店員のジレンマ
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飲食店の入り口で待たされた経験が誰しもあると思います。店員は、
「混んでいますので少々お待ちください」とあなたに告げます。「ど
れくらい待てばいいのですか?」とあなたは尋ねるでしょう。この時、
店員にとって同様の問題が起きます。

確実なところで30分は待たせなければならないとします。しかし
30分待ってくださいと告げれば、よっぽどの有名店でない限り、多
くの人は帰ってしまうでしょう。だから、「15分くらいです」と嘘を
つく。15分くらいなら待とうかと客は思うが、結局は30分待たされ、
イライラを募らせる。

店側からしてみると、この嘘は重要な意味を持ちます。正直に30分
待ってくださいと言えば販売機会をみすみす逃してしまう。15分く
らいですとごまかし、そのあいだにお茶をだしたり、メニューを見せ
たりして客をくつろがせる。注文をとってしまえば、逃げられる可能
性も低くなる。ポケベルを持たせて呼び出す方法もある。客も15分
待った時点で呼ばれなくても、せっかくこれだけ待ったのだから、と
結局30分待ってしまう。

この嘘で店側は機会損失を回避できます。しかし顧客満足という視点
からみるとどうでしょう。「15分って言ったのに、結局30分じゃね
ーかよ」とブチ切れる人もいるでしょう。でも、おとなげないので、ほ
とんどの人が泣き寝入りです。

これで美味しくなければ二度と食べに行かないでしょう。
しかし、美味しかった場合には、どうでしょう?

不思議なことにお客さんは「こんなに美味しければ待たされるのも
納得だ」と良い解釈をするのです。

嘘による「顧客不満足」を一発逆転してしまうのです。

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■需要の3要素
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需要の3要素というものがあります。それは、品質(Quality)・コ
スト(Cost)・納期(Delivery)の3つです。企業はこの3つの面
でお客を満足させることが、ブランド構築の前提となります。どれ
かが欠けていれば、不満の原因となります。

吉野家の牛丼のキャッチフレーズは、「うまい(Q)、安い(C)、
はやい(D)」です。これは誰しも知っているフレーズですが、重要
なのは、その順番です。「うまい」が一番前にきていることが、とて
も重要なのです。早くても安くてもまずければお客さんは来ません。
「うまい」という前提があるからこそ、「早い」「安い」が生きるの
です。

デルコンピュータは安いことが注目されますが、品質も高いからこそ
業績を伸ばしています。納期の面で店頭販売の他メーカーには劣りま
すが、ネットで完結できる点で店頭に出向くよりも「心理的な早さ」
を感じることができます。

早さを優先して事務仕事を完了させても、間違いがあれば、やり直す
ことになります。そうなると、結果的に時間もコストもかかることに
なります。

こう考えてくると、時間厳守は当然重要ですが、「品質」や「中身」に
問題があれば、お客さんを満足させることはできません。昨今はスピ
ードが要求される時代ですので、「遅いのは悪だ」とか、「安ければ売
れる」と盲目的になっている風潮があります。品質が重要であること
は当たり前のことですが、気がつくと2番目3番目に追いやってしま
っていることはないでしょうか。

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■自分レベルの視点で
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15分遅れそうなときは、素直にそう告げる。飲食店でも正直に30
分待ってくれとお客さんに言う。嘘をつかないことは、精神衛生上に
も良いですから、回りまわって好影響があるでしょう。遅刻やお待た
せによるイライラは、高い品質で解消する。その後、遅れないように
するにはどうしたら良いのか、お待たせしないためにはどうすれば良
いのかを工夫する。

こういう姿勢がお客さんにも必ず伝わります。QCDの順番でブラン
ドを磨く。失敗したら素直に謝り、信頼回復に集中し誠意を見せる。
その過程での学びを次に活かす。この愚直な循環が、あなたやあなた
の会社を強くしていきます。

「このブランドのためなら少々待とう」とか「高くても納得できるブラ
ンドだ」と言われるようになることが、私たちの望みです。そのために
は愚直に愚直に品質を磨くことが大切なのだと、渋滞でイライラして
いる時に考えていました。

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■もう一言
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最近私のメルマガ長すぎますか?もっとコンパクトに言いたいことを
まとめようと思うのですが、なかなか上手くいきません。秋の夜長に
ビールでも飲みながらつきあって頂ければ嬉しいです。感想もちょく
ちょく頂き、あ~頑張って書いててよかった~と思う今日この頃です。
では、来週もよろしくお願いします。

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