2008/05/02
第159号【スイッチングコストって?】
【問題】
前回のメルマガで告知させて頂いた、小冊子「愛される会社の法則」
のプレゼントに、たくさんの応募を頂きました。ありがとうござい
ます!!さて、ここで問題です。この告知で、一体何人の人が応募
してくれたでしょうか?ヒント:このメルマガの読者数は1030
人です。答えは巻末の「編集後記」で!
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ということで、本日のメルマガをどうぞ!
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■破格の契約
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ゴルフの石川遼選手とヨネックスとの用具使用契約は、年間で2億円
とも言われています。ヨネックスのゴルフ事業は年商25億円程度なの
で、この契約がいかに思い切った決断だったかが分かります。
しかし、契約のニュースからはじまって現在に至るまで、石川選手の
マスコミ露出ぶりをみると、すでに元は取ったという声もあります。
露出時間とCM出演料とを比較し、さらに販売への効果も考えたら、
2億円でも安いかもしれませんね。
石川選手がゴルフクラブメーカーとしてはマイナーなヨネックスと契
約した理由は、もちろん金銭的なことも大きいでしょう。しかし、もう
一つ、スイッチングコストが高かった、という理由があったかもしれな
い、とボクは思うのです。
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■お金じゃない何か
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スイッチングコストとは、現在使用しているブランドから他ブランド
へスイッチする時に発生する、心理的コスト・手間コスト・金銭的コスト
などを総称するものです。
例えば、コンピュータのMACをずっと使っていて、ウィンドウズに
変えようとする時、愛着があるMACを手放すことは寂しいし(心理
的コスト)、ウィンドウズの操作を覚えなおすことは面倒くさいし(手
間コスト)、新しいソフトを買い揃えたりするにはお金もかかります(
金銭的コスト)。こういうコストをスイッチングコストとよび、この
コストが大きければ大きいほど、ブランドスイッチは起こらなくなる
と言われています。
報道によると石川選手は、小さい頃からヨネックスを使っていたそう
です。ヨネックスと用具を提供してもらう契約を交わし、ジュニアの
試合を戦っていたそうです。
サラリーマンの家庭で、メーカーに用具提供してもらうことがいかに
ありがたいかという事を、賢い石川選手が感じないはずはありません。
このプロセスで石川選手の心理に「ヨネックスから他社へはスイッチ
できない」という思いが育ったとしても、不思議ではありません。
たとえ、他メーカーの金額提示よりもヨネックスの提示額が低くくても、
石川選手はヨネックスを選んだはずだ、とボクは思うのです。(いや、
そう思いたいのです!)
プロスポーツの世界の話ですから、金銭的なことが最優先されること
は言うまでもありません。しかし、小さい頃から慣れ親しんだメーカ
ーを選んだ遼君に、人間的な温かさを感じてしまったのです。
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■この会社から離れたら損だ、と思わせる
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会社経営にとって最も重要なことは、一度買ってもらったお客様に、
生涯に渡って何度もリピート購買してもらうことだ、といっても過言
ではないでしょう。
いくら新規客を獲得しても、それ以上の既存客が流出していけば、収益
が圧迫されるので、当然です。新規顧客を獲得するコストよりも、既存
客に販売するコストの方が何倍も安くなるので、会社としては既存客が
流出しないように色々な施策をしていく必要があります。
例えば、商品やサービスを磨くことは当然として、お客様とのコミュ
ニケーションの量や質を上げて、人間関係を作り、愛着を抱かせるこ
とも大切。
また、定期的に有用な情報を発信することで、商品やサービスそのも
のではなく、会社としての総合的な価値を高めることも大切です。こ
うすることで顧客のスイッチングコストをあげることができるのです。
「この会社から離れることは損だ」
とお客様に思わせることができればシメタもの。
そうすれば、長期間にわたって安定した売上を維持することができる
のです。
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■自分レベルの視点で
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さて、自分レベルではどうでしょう?
サッカーをやり始めた中学生のころから、社会人で草サッカーをやっ
ていた時まで、ボクの足元は常にプーマでした。
なぜプーマを選んだのかは忘れてしまいましたが、とにかくプーマ社
の「パラメヒコ」というスパイクを何足も何足も買い続けました。そ
れには、3つの理由が思い浮かびます。
まず一つ目の理由は、他のスパイクに変えることで、足に合わなくて
走りにくかったり、蹴りにくかったりするリスクを払いたくないこと。
気持ちよくサッカーをするうえで、これは絶対に欠かせない要件です。
次に、毎回同じ品番の同じサイズのものを買うので、買い物があっとい
う間に終わるということ。迷わないのです。今ならきっとネットで買っ
ていたでしょうね。この「買い物の手間を省ける」というのが二つ目の
理由です。
そして、とにかく愛着が生まれたことが大きいです。これは、うまく説
明できないのですが、言わば「オレとお前」の関係なんですよね。お前じ
ゃなきゃダメ、というような。この心理的な部分でのつながりがお客と
ブランドの間で構築されてしまうと、他社の入る余地は無くなるのだと
思います。
石川選手にとってのヨネックス。
豊田にとってのプーマ。
あなたにとっての何?
ひるがえって、さて自分は、誰にとっての自分なのでしょう?
誰にとって、「お前じゃなきゃ、ダメ」なのでしょう?
これを構築することが、ボクたちが真っ先に、そして絶対にしなくて
はならないことなんだろうな、と感じています(うん、絶対に)。
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■編集後記
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(ヘッダーからの続き)
答えは43人です。え?少ない?いえいえ、4.3%だからかなり良い
数字だと思います。当初、1000人のうち毎週読んでくれる人は3割、
そのうち1割の人が応募してくれるとして、30人(3%)と予想して
いました。予想を上回る結果に、本当にありがたく思っています。あら
ためてお礼申し上げます。引き続き冊子版も無料配布中なので、まだ
応募されていない方は是非こちらから覗いてみてくださいね。↓
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(第159号終わり)
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