2019/09/03
捨てないパン屋さん
愛知県名古屋市で中小企業の業績アップを親身に支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田です。
今回のテーマは【捨てないパン屋さん】です。
※写真のパンは本文に登場するパン屋さんとは関係ありません。
◆パンを捨てるパン屋
ブーランジェリー・ドリアンという広島のパン屋さん。
以前は数十種類の菓子パンを、8人のスタッフを雇って作っていたそうです。朝早くから夜遅くまで奮闘する毎日。
大量に作って、大量に売るのですが、売れないときは大量に余る。そのパンは捨てるしかありません。食中毒を防止する問題などで、捨てたくないけど捨てざるを得ない。
店主はあるとき、オーストリアのベーカリーに研修に行ったそうです。
そこでの労働時間は4時間。しかし出来上がるパンは、すごくおいしい。これに衝撃を受けた。
◆捨てないパン屋、誕生
店主は、「(日本で)18時間も寝ずに働いて、いろんな人に迷惑かけて、出来るパンは、ここよりまずい。何やってたんだろう。」と思ったそうです。そのとき、良い材料を使うことの重要性に気づく。
「手をかけて、B級の材料を使うより。手を抜いて、最高級の材料を使うほうが、断然美味しくて、作るのも楽で、値段も安い。」と。
そして日本に帰り、パンの種類は4種類に、労働時間は7時間に減らし、スタッフは自分ひとりと奥さんだけに。にもかかわらず、大人気のパン屋さんへの変革に成功したそうです。
しかも作ったパンは捨てずに売り切るのだそうです。
◆絞るか、増やすか
商品の種類を絞って、その商品を材料から作り方、そして売り方にまでとことんこだわり、ぴかぴかの看板商品に仕立て上げる。
前述のパン屋さんはこの方向にかじを取り、労働時間は短くても、注文が殺到し、お客様の列が途絶えない店になりました。
すべての商品をぴかぴかにするのは無理でも、商品を絞ればそれは可能になる、ということ。
もちろん、取扱商品を増やし、たくさんのお客様のさまざまなニーズに答えるやり方で成功している会社(店)もあります。
同じパン屋さんでも、広い店内に、バリエーション豊かな品揃えでお客様の支持を得ているお店もあります。
これは、どちらが性格的に向いているか?という問題なのかもしれません。
◆自分レベルの視点で
あなたは、いろいろ手広くやりたいタイプですか?それとも絞って、少数のものを深堀りしたいタイプですか?
僕個人の考えとしては、、資源が限られる中小企業や個人事業者は、後者を選ぶのが良いと思います。
まずは狭い範囲で深く掘り下げ、その分野で「看板」を作り上げることを目指します。
「総合」よりも「専門」です。何でもやりますより、これが「専門」ですと宣言したほうがいい。その方が顧客は信頼しやすいし、関心を持ちやすくなります。
そして自分も専門家として、より深くその道をきわめていく決意をしなければなりません。
これらの相乗効果で、事業がうまくいくんじゃないかな、と思います。
僕は、本当に「専門家」に惹かれるんです。
何かに特化して深く掘り下げている人。
あなたはどうですか?
応援しています。
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