2018/06/29
ヤブヘビの向こう側
愛知県名古屋市で中小企業の売上アップ、やる気アップを支援する経営コンサルティング事務所、レイマックの豊田礼人です。
今回のテーマは「ヤブヘビの向こう側」、です。
■顧客リストは宝の山
あなたの会社の中に埋もれている顧客リスト。それは宝の山。
そこにはキャッシュにつながる大きな可能性が眠っている。これを活用しないということは、大きな機会損失です。
新規顧客の獲得には、既存顧客にリピートしてもらう際の5倍のコストがかかると言われます。だから費用対効果的に考えても、過去の顧客リストをしっかり活用する必要があります。
顧客リストの重要性に関して、米国生まれのマーケティングの巨匠、ジェイ・エイブラハムはこう言っています。
「購買が休止状態の顧客に声をかけると、40%の顧客が、電話1本で戻ってきます。重要な数字です。40%です。しっかり頭に入れておくべきです」
業種やリストの鮮度によっても数値は変わるとは思いますが、何とも魅力的な数字です。
■2000万円のクレーム費用
先日会った住宅建築販売会社の社長は、「顧客リストは宝の山」という言葉を信じて、過去に自社で家を建てたり、リフォームをした顧客リスト1000件に、戸別訪問のアプローチをしたそうです。
長い時間と人を使って、1軒1軒訪問し、過去のお礼と現在の要望などを聞いて回ったそうです。
するとどうなったか?
訪問を受けた顧客は、次々と家に関する不具合をクレームとして投げつけてきたそうです。そりゃ、建ててから10年経つ顧客も含まれていますから、何かと不具合は出て来るでしょう。それにしても、ビックリした。
そして、そのクレームに全て対応した結果、2000万円の追加費用がかかってしまったそうです。
つまり、良かれと思って過去の顧客にアプローチしたことが、ヤブヘビになってしまったのです。
■ヤブヘビの向こう側に宝の山があるのだ
しかし、この話には続きがありました。
2000万円をかけてクレームに真摯に対応した後、その費用を回収して余りあるほどの新規案件を獲得できたそうです。
そして、顧客からの信頼というとても大きな財産まで得ることができたのです。
過去の顧客にアプローチすると、新しい仕事を頂く前に、まず、
「この前のおたくの仕事、ここがちょっとイマイチだったんだよね・・」
という声が出て来ることがある。
いくら丁寧に仕事をしていても、人間が人間に対してやることですから、これは避けられない。時にはヤブヘビになることもある。
しかし、そのお客様のちょっとした不満やクレームに正面から向き合わずに、次はない。
その態度が信頼を築き、次の仕事やお客様の紹介につながる。
ヤブヘビの向こう側に、宝はあるわけです。
■自分レベルの視点で
自分レベルではいかがでしょうか?
僕たちは、商品やサービスを売った後、その買って頂いたお客様に会いに行っているでしょうか。声を聴きに言っているでしょうか。
僕が印刷会社の営業マンだったころ、商品を納品した後は、クレームを言われそうだという理由で、しばらくその顧客に行くことを避けていたこともあります。
だから、顧客の信頼は得られませんよね。
これを改めてからは、信頼関係が強まり、営業成績も伸びました。
今も、セミナーをやった後のアンケートって恐いですよ。僕の商品価値をその場で評価されるわけですから。でもここに向き合っていかないと、成長はない。だからアンケート結果を必死に読んでいます。
顧客に会いに行ってください。そして、商品やサービスの感想を聞いてみてください。
時に、ヤブヘビが出てくるかもしれない。
でもその先に、信頼という宝が待っている。そう信じて。
応援しています。
(無料メルマガ『愛される会社の法則』第591号(2016年8月12日発行)より)
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