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豊田礼人の基本的な考え方を
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2008/09/26

第180号【あらかじめ知っているというアドバンテージ】

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■情報を処理するのは面倒だ
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どこかの、(例えばアジアの)知らないメーカーのテレビと、ソニー
のテレビが店頭に並べられていたとしたら、どちらを買うでしょうか?

価格が著しく異なる場合を除いて、多くの人はソニーを選ぶでしょう。
なぜなら、知っているブランドだからです。機能面やデザイン面で、
その知らないメーカーも遜色ないレベルを維持していたとしても、
やはりソニーを選ぶ人の方が多いでしょう。知っているブランドは、
安心できるのです。

人間は、「あらかじめ知っているもの」に対して安心感を抱きます。
「あらかじめ知っているもの」に対しては、それを理解するための
情報を処理する手間が省けるからです。

知らない(例えばアジアの)メーカーの製品を買うためには、まず
そのメーカーがどんなメーカーで、どんな規模で、どんな実績があって、
・・といろいろな情報を集めて処理したうえでないと、買う気に
はなりません。

この情報処理作業に手間がかかるので、ボクたちは知らないメーカー
の商品を買うことを敬遠してしまうのです。

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■子供も「あらかじめ知りたい」と思っている
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「あらかじめ知っている」ことに対する人間が持つ安心感を痛感した
ことがありました。

子供とおもちゃ売り場に行ったときのことです。「さあ、遊びなさい」
と遊ばせておき、一定の時間が来たら「さあ、帰るよ」と親は言います。

そうすると子供は、「遊べと言って遊ばせておいて、いきなり帰るよ、
はないでしょ?!」とばかりに、泣きわめきます。せっかく遊び始め
たのに、親の都合で振り回されたらかなわん!ということなのでしょう。

ところが、遊ぶ前に、「30分遊んで、お母さんの買い物が終わったら
帰るからね」とあらかじめ言っておくと、すんなり言うことを聞くの
です。「あらかじめ知っていた」ため、納得してくれるのです。あらか
じめ伝えておけば仕事がスムーズにいくということは、大人の世界で
も子供の世界でも同じなんですね。

あらかじめ知っている、ということは人間が行動するうえでとても重
要なことなんだな、と思った体験でした。

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■身内はあなたを「あらかじめ知っている」
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身内マーケティングという手法があります。知らない人に売るよりは、
まずは自分の身内に売りましょう、というものです。身内とは、親、
兄弟、友人、知人などです。

身内は、あなたのことを「あらかじめ知っている」人たちです。です
から、あなたに対して安心感を抱いています。そこにはある程度の
信頼関係があるので、知らない人から買うよりはハードルが低いのです。

特に起業したての局面ではこの手法はとても重要です。一般的には
無名であっても、あなたは身内の間では知られている「ブランド」で
す。ここを足がかりに事業を軌道に乗せるのです。

ただ、身内だけにアプローチの方法には細心の注意を払う必要があり
ます。対面や電話などの直接的な方法で売り込みをかけると、大切な
信頼関係を壊すことがあります。

手紙やメールなどで季節の挨拶をしながら、さりげなく情報発信を
していく、というスタンスをキープすることが大切です。このさじ
加減を間違えると大変なことになりますので注意してくださいね。

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■自分レベルの視点で
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さて、自分レベルではどうでしょう?

カリスマコンサルタントの神田昌典さんは、コンサルタントとして起
業した当初、友人を中華料理店に集めてセミナーを開いたそうです。
セミナー代は無料で、来てくれたら中華料理おごるよ!と言って集客
したそうです。

そうして集まった友人の前でセミナーを行い、その内容をコンテンツ
として情報発信したのが、事業を軌道に乗せるきっかけだったと言って
います。友人を前にして「実績」を造ったのですね。

ボクも、メルマガやホームページを、友人知人にさりげなく紹介するこ
とから始めました。例えば、年賀状や暑中お見舞いを送り、メインは
季節の挨拶で、その隅っこにメルマガの情報を載せたりして。

そこから、「じゃ、今度仲間を集めるから経営の話をしてよ」と友人から
頼まれ、生まれて初めてのセミナーをやったりしました。そこでの内容
をDVDに落として新たな展開につなげ、事業展開の足がかりにしました。

世間では無名の存在でも、友人の間ではボクたちは有名人です。

親や兄弟、家族や恋人は、あなたの最大の理解者であるはずです。

こういう人たちの間ではあなたは、立派なブランド人。あなたの語る
ことは相手にしっかりと伝わります。

不特定多数を振り向かせる前に、あらかじめ知っている人に、自社や
あなた自身が取り組んでいることを伝え、信頼感を武器に事業の足が
かりをつくりましょう。

あらかじめ知っていることの威力は、想像以上に大きいのですから。

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