名古屋の経営コンサルタント レイマック

豊田礼人ブログ「シンプルなことの繰り返し」

2009/06/01

エコとアドをくっ付けて、ビジネスが回る

新しいビジネスを考える時、「広告」を絡ませると上手くいくケースが多い。

最近大きく成功しているビジネスの収益モデルに「広告」の存在は欠かせません。グーグル、ヤフー、ミクシイなどはその典型。みな広告で儲けてます。

写真の箸(はし)は、ナチュラルローソン(NL)で使われている割り箸。割り箸といえば環境問題上では悪者にされますが、国産のこの割り箸は「いい者」なんだとか。

日本国内で使われる割り箸は1年間で250億膳。そのほとんどは中国産で、中国では割り箸のために大切な木が伐採される。しかし、国産の割り箸は「間伐材(かんばつざい)」を使うため、エコなんだそうです。間伐材は、森林を育てるために戦略的に伐採された木のことです。

つまり、

中国産の割り箸は環境を破壊するが、安い。

国産の割り箸は環境に良いが、高い。

ということだそうです。だから割り箸すべてがダメじゃなくて、国産はOKということです。

しかし、いくらエコでも高いものは採用されない。そこでハートツリーという会社の服部社長は考えた。

「国産と中国産の差額は広告で埋めよう」

そこで登場するのが「アド箸」。

つまり、こういうこと。

①NLは中国産の割り箸から国産の割り箸に変更する。でも仕入値は上げたくないし上げられない。

②そこでハートツリーが間に入り、割り箸の袋に広告を入れる企業を集める。

③広告主は、中国産と国産の差額+αを支払う。

④国産の割り箸業者は、NLの仕事を受注し売上を増やすことができる。しかも間伐材を使うので日本の森林が蘇る。

⑤NLは、コストを上げずにエコ活動に取り組め、イメージアップ。

⑥ハートツリーは+αの部分が収入に。

⑦広告主は広告商品の売上増加及びイメージアップ

・・・という循環になるのだそうです。
現に弁当周りの商品、例えばビールなどの広告は、見事に売上アップにつながったのだとか。

現在はモノが売れない時代だといわれています。
でも、「メディア」と「広告」を組み合わせると、ビジネスが回り出すという例ですね。

割り箸の袋も立派なメディア。
ここに目をつけたのが、すごいですね。

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